c八攫 柊 -Shuu Yatsuka-
腰までの伸びやかな黒髪が、濡れ羽烏と呼ぶに相応しい色合いで
銀の混ざる橡色の瞳をして、濃藍のトレンチコートを纏った―――少女、だろうか。
移ろい行く刹那を留め、硝子の様な雰囲気を漂わせる。
それは、そんな形容のできる人影だった。
≪刹那の全霊”≫
『真実、求める“今”を為す』―――つまりは自らの意思により選ぶ戦いで、求める今を成し遂げること。
それが彼女の生き方であり、その戦いの理由でもある。
過去に護ろうとした“大切なもの”。
けれど弱さゆえに護りきれず、それどころか庇われ、失って――――。
その託された生命を胸に抱いて、『己が真実を為す』 生き方を一人、選んだ。
好きなのは日常の暖かさ。何よりも心躍るのは、友と過ごせる陽だまりの日々で……。
・・そして、辿り着けたこの瞬間。
・・友か、仲間か。呼び名はどうあれ、疑いようも無く自分にとっての “大切なもの” が今、ここにある。
ならばその総てを護り通すため、この刹那切り拓く魔剣となろう。
祈りを捧げることはない。赦しを求めることもない。
この身は翔け抜ける孤剣の求道。
斬り捨てる刃の生む咎も、護るために砕け散る結末も ―― 永劫、一人で背負い続ける。
「二度と、誰も零したくない」――
ただその “今” を願うがゆえに、無限に背負える自分を望む。
こうした価値観から戦い続け、全霊の “生” の燃焼に強さを求める、折れない心の持ち主である。
ただし何であれ一人で抱え込みがちで、他者を頼らない/頼れない…といった部分もそこにはある。
それはその“強さ” と表裏一体の、彼女の “弱点” なのかもしれない。
《能力、戦闘方法》
剣技の研鑽を重ね、膂力を技術と剣速、及びそれらによる斬撃の威力で補っている。
戦闘の際は全身の動きを一体化させ、流れる様な動きで斬撃を繰り出していく。
空間から霊鳥の形をした炎を纏って現れる、金象嵌の施された刀身を備える美しい太刀。
「かたちあるものを斬る」という概念を与えられた名剣であり、もともと鋭利な刃からの凄まじい切れ味を発揮する。
微弱ながら、生命力の向上効果がある。召喚・召還の両方が任意で可能。
ただし、任意での「召還」は自分の手で触れていなければ出来ず、何らかの要因で固定されている場合も不可能。
元はとある決戦により目覚めた異能――― 『刀剣/特に櫻の国の刀との “存在としての融合” 』。
自らの一部/能力とした当時の愛刀、その力を遥か高みにまで引き上げ、新たな“力”として新生させる事で誕生した。彼女自身の刃。
『金翅鳥』の秘める火の力を解き放ち、剣速での断熱圧縮による刀身の灼熱化を併せて放つ超高熱の一閃。
文字通りの切り札であり、本人の持つ現状最大の技。
多様な撃ち方が可能だが、それらは「彼女の放ち得る極限の速度」と「『金翅鳥』の力の解放」を共通して持つ。
身体への負荷や放った後の隙が大きく、多用は相当に危険といえる。
《所持品》
煌びやかな朱の腕環。効力は退魔、聖の属性。攻撃などにそれを付加させる事も可能であり、
精神、存在、他の“邪悪”に大きな威力を発揮する品。ゴッド・サム、
ローブの男性との、幽霊城での戦闘後に入手。
水の国、『ミルヒシュトラーゼ』イベントで入手。どの様な性質があるのかはまだ分かっていない。
ある少女との戦闘後に、謎の男性から渡されたカード。材質はプラスチックに似てやや硬く、両面が黒一色。
〝答え〟を聞きに来るまで持っていろ、との事だったが・・・。
《性格》
基本的には冷静沈着で、時に冷徹なまでの決断力を見せる。
自分には孤高である事を求めており、剣士として揺るぎない刃(ありかた)を矜持としている。
一方で根が生真面目なせいか、戦いの外側/日常の中ではそうした強さも崩れがち。
不器用で初心な、年相応の少女が顔を出す。
…本人はそんな自分が苦手なので、改めようと努力はしているのだが。
そしてとある交流からか、最近は性格の固さが少し抜けてきた。
その意固地さは相変わらずでも、慣れない冗談を言ってみたり、…といった姿も見られるだろうか。
最終更新:2013年01月14日 06:44