NTT docomoから2003年5月28日に発売された「sigmarion3」の情報をまとめるページです。
本体のレビューやソフトのレビュー、周辺機器などの情報についてまとめていきます。
本体レビュー
外観
少し小さめのパソコンという感じです。
(横189mm×奥行き117mm×厚み21mm)
大きさは、W-ZERO32個分強というところでしょうか?
横幅は「B5用紙の短い方とほぼ一緒」
奥行きは「B5用紙の半分以下」
ということで、大体B6サイズということになります。
厚みはW-ZERO3以下です。
少し薄めの携帯電話(フルスペックでないものに多いです)をイメージすると良いでしょう。
重量は455gで、大きさと薄さが相まって、持った感覚は「かなり軽い」です。
キーボード
QWERTY配列のキーボードが搭載されています。
キーピッチは少し短めなのですが、十分にタイプ可能です。
#私は通常利用キーボードの6~7割程度のスピードでタイプできそうです。
#ちなみにW-ZERO3の場合は、4~5割です。
ただし、W-ZERO3やザウルスのように「親指タイプ」ではなく、机の上に置いての「両手タイプ」でないと真価は発揮できないと思います。
液晶
800×480ドットの液晶(5incワイド)を搭載しています。
最近のWebページはあまり低解像度で閲覧することを考慮されていないものが多いので、そういうものを閲覧する可能性が高い人には便利でしょう。
今までは横長タイプは、正直あまり好きではなかったのですが、シグマリオン3を使い出してから、正直少し考え方が変わりました(笑)
メモリ
RAM64MB/ROM32MBと、正直かなり心配です(笑)
というわけで、後述のようにして、メモリを節約して使っています。
カードスロット
CFとSDカードの両方が利用可能です。
CFは通信カードや無線LANカードなどで使用しますので、SDカードを「データ記録専用スロット」として利用できます。
USB端子
「ホスト(シグマリオンから接続したUSB機器を制御する)機能」に対応したものが搭載されています。
後述する「USBホストケーブル」を利用すれば、USBメモリやマウス・キーボードなどのUSB機器を利用可能です。
#W-ZERO3 Esや、ザウルス(型番C1000以降)に搭載されているものと同じですね。
OS
「Microsoft Windows CE .NET Version4.1」を搭載しています。
Windows Mobileとも違うので、動作アプリには注意が必要です。
ただ、OS自体はWindows Mobile系よりも更に「Windows風」なので、凄くわかりやすいです。良いところをピックアップしていくと…
「タスクバーがあり、動作アプリの確認・切り替えが容易」
「ウィンドウ右上の『×』ボタンを押すとアプリが終了する」
「キーボードショートカットが豊富」
というものがあります。
正直、W-ZERO3もこの形式も「選べる」ようになると良いなとか思ってみたり…。
バッテリ(標準バッテリのみ)
通信しっぱなしで、2~3時間は確実に持ちます。
ネットを見たり、テキストを書いたりしながら適当に動かしていると、4時間は持っている感じです。
スピーカー
モノラルスピーカーが本体底部についています。
ただ、このスピーカーは非常に「音が大きくて良い」です。
自宅の台所で作業中などに、TCPMPを使って動画(or音楽)を楽しみながら…なんていうことにも十分利用できます。
雑感
●非常に良いところ
昔に使っていた「libretto」シリーズを彷彿とさせます。
正直、一部、足りないキーもあるのですが、携帯機でここまであればある程度納得ということで。
上にも書きましたが、普段使っているノートパソコンのキーボード入力から、あまり遜色なく打ち込みが可能です。
やはり、操作がわかりすいです。
Windows Mobileと違って「閉じるボタンを押せばアプリが終了する」というのもポイントです。
キーボード搭載マシンなので、使えるショートカットが多いです。
W-ZERO3にも見習って欲しいです…。
800*480という解像度で、横方向に解像度が高いです。
ブラウザやメーラーなどで違いを実感できます。
HDDなどを搭載していないので、基本的に少々荒っぽく使っても平気です。
しかも、再起動は凄まじく速い(リセット後15秒程度で完全復帰)ので、気軽に使えます。
●良いところ
4時間は動作しますので、普段の使用には十分です。
大容量バッテリを予備で持つと、12時間程度の動作時間を確保できるので、現実的な駆動時間になってくるでしょうか?
現在の使い方だと、標準バッテリ2個で十分使い物になると思っています。
正直、もうサポートも終了していて、アプリの開発もほとんど無い状況ですので、かなり技術的には枯れている良いマシンです。
インストールしたCabファイルは、ちゃんと消去してくれます。
どうせCabファイル本体は、PC(母艦)に残っているので、消してくれた方がメモリの節約になります。
●良くないところ
W-ZERO3などで使用されているものではなく、特殊形式です。
ですので、他の機器との使いまわしも不可能です。
USBからの充電ケーブルとかも欲しかったのですが…。
簡単に言うと、壊れたら終わりです(笑)
これも、しょうがないですね。
ただ、最低限の環境は揃っていますので、問題にはならないでしょう。
流石にフォントが小さいです。
標準である「9ポイント」では、私の視力では少ししんどいです。
現在は、表示を11ポイントに変更することで対応しています。
●まとめ
ミニマムなPCという感じです。
テキストを書くマシンとしては、PDA業界で恐らく最高でしょう。
メール環境も、かなりのものだと思います。
Webブラウザとして見ても、かなりのものです。
標準で搭載されている「Internet Explorer」も、PCのものから見てもあまり遜色はありません。
#5.0対応程度ということなので、流石にFLASHの対応とかは無理ですが…
あとは、使用するために必要なスペースが、意外と必要なことは頭に入れておかないといけません。
通常のサブノートより少し小さい程度の横幅なので、電車の座席に座って両手でキーボード入力をしていると「少しだけ迷惑」になると思います。
喫茶店や会社の机の上で…というロケーションだと問題は無いと思います。
ただし、そういう場合は、普通にサブノートも使える環境だと思います。
取り回しの容易さや、電池の持ち具合。作業の内容などで判断する必要があるでしょう。
上記の内容を読んでピンと来た人は、探して購入してみるのも良いと思います。
探せば、中古で3万円以下でゲット可能ですので(^^
導入アプリ一覧
定番のマルチメディア再生アプリ。
超オススメです。
W-ZERO3でも使っていたのですが、シグマリオン3版は、閲覧性・操作性(ショートカットも多彩)ともにPCで使っているメーラーに引けを取りません。
SDカードにメールデータを蓄積可能なので、まさに最強。
液晶の左右にあるアイコンに割り当てられているアプリを変更可能に。
これも必須です。
キーアサイン変更アプリ。
シグマリオン3には、右側にshiftキーが無いのですが、最初はそれを解消する目的で作られたそうです。
「特定のキーを1秒間押すと、別のキーアサインを送る」という動作になっています。
Enterキーの直下にある「/」キーを「shift」キーに変えているのと、右上にある「A10」キーを「DEL」キーに変更することで、非常に便利になりました。
定番のファイラーです。
これも必須アプリ。
Windowsにおける「Alt+F4」のショートカットを利用できるようになるアプリ。
「Win+x(エックス)」を押すことで、「×」ボタンを押したことになりアクティブなアプリケーションを終了させることができます。
超便利。
- TRE sigmarionIII(フリー版)(SDカードにインストール)
定番のレジストリエディタ。
お約束ですが、レジストリは不用意にいじると、最悪OSを破壊します。
ご注意を。
docomo製以外のCF型PHS端末を利用可能にするドライバ。
docomoのPHSがあんな状況なので、これも必須でしょう。
定番のエディターです。
パッケ版には、メーラーやファイラーなども付いています。
これももらい物ですが、やっぱり便利。
- 無線LANドライバ(I-Oデータ WN-B11/CF用)
- SpreadCE for sigmarionIII
- ATOK for sigmarionIII
- SDIO NOW!対応ドライバ
- sigmarionIIIサービスパック
- GEMini-PIMSアップデート
- Picsel Browserアップデート
- USBドライバ(ノーサポート版)
- リモートデスクトップ
以上は「mobileCustom」からダウンロード&インストールします。
通信環境が整った状態で「mobileCustom」を起動させて、ダウンロード&インストールしましょう。
「ATOK」はやはり便利ですし、エクセルファイルなどを読めるようになる「SpreadCE」も便利なので忘れずにインストールしましょう。
アプリレビュー
編集中…。
ユーザビリティ向上用メモ
フォントサイズを「大」に変更
標準では「9ポイント」ですので、それを「11ポイント」に変更します。
コントロールパネルの「フォントサイズ設定」の項目を開き、デフォルトである「標準」から、新たに「大」に変更します。
Qmail3のフォントサイズを変更
標準では「9ポイント」ですので、それを「11ポイント」に変更します。
設定で変更しましょう。
その時に忘れずに「メッセージビュー」の項目も変更するようにしましょう。
ショートカットキー一覧(標準状態)
「Win」+「E」…エクスプローラーを起動
「Win」+「M」…ウィンドウ最小化(起動中のもの全て・デスクトップ表示)
「Win」+「I」…スタイラスのプロパティ表示
「Win」+「K」…キーボードのプロパティ表示
「Win」+「H」…ヘルプ表示
「Win」+「C」…コントロールパネル表示
「Fnc」+「{」or「}」…バックライト明るさ調整
「Fn+」+スペース…バックライトのON/OFF切り替え
「Ctrl」+「Esc」…スタートメニュー
「Alt」を押してから「Ctrl」…右クリック時に出るメニュー
メモリ節約用メモ
データはできるだけSDカードに入れます。
SDカードに置いておいても動作するアプリであれば、SDカードにインストール(or移動)する。
Pixcel Browser
標準添付アプリ。
1.「\Program Files」にある「Browser」フォルダをSDカードの任意のフォルダに移動。
2.レジストリエディタ(TRE)を使用して「picsel Browser」のフォルダ設定を変更する。
SpreadCE
mobileCustomで入手。
1.「SpreadCE」をインストールしたフォルダをSDカードの任意フォルダに移動。
2.デスクトップのショートカットを作り直す
その他
他にも、もう少し方法があるのですが、システムに係わる部分だったりするので、今回はいじらず。
設定覚書
編集中。
活用方法
ノートパソコン並に使えます。
電池の持ちや重量、大きさなどの総合的な取り回しのよさを考えると、かなり便利です。
試しに仕事の議事録(メモ)を取ってみたのですが、問題無く使えました。
Qmail3が、理想的なほどに使いやすいので、メールマシンとして実用的に使えます。
受信はもちろんですが、送信でも威力を発揮します。
周辺機器
ケース
エクストリームリミット製の本革のスーツです。
ザウルス(MIシリーズ)や、W-ZERO3でも愛用している同社の製品ですが、譲って頂いた人も愛用していたのがビックリでした。(←一緒に貰いました)
「専用設計」
「大容量バッテリにも対応」
「端子などを隠さない」
「高級感がある」
というのが特徴です。
ただ、本体とケースを止める方法が「ベルクロ式」なのが、個人的には欠点です。
ノートパソコンと同じく、適当にカバンに放り込むようなスタンスである本機には、ケースは向いていると思います。
CF型PHS通信カード
これもずっと愛用しているPHS通信カードです。
前述のアプリ「3PHS」を導入してあれば、挿すだけでそのまま利用可能でした。
無線LANカード
ザウルス(SL-C700)時代からずっと愛用しているカードです。
当時出ていたカードの中では「一番省電力」ということだったので、そのまま愛用しています。
シグマリオン3で利用するには、ドライバをインストールしないといけません。
2.ドライバを転送&インストール
ファイルを解凍します。
ただし、普通に解凍すると「WLAN_ForWinCENET400.exe.x」というファイルになってしまうので、最後の「.x」を削除して下さい。
そのあと、セットアップファイル(EXE形式)を起動して下さい。
あとは指示通りで大丈夫です。
3.カードを認識
無線LANカードを挿入すると、ドライバ名を要求されるので「WLANNDS」と入力して下さい。
あとは、SSIDなどを設定すれば利用可能になります。
今後の(自分内)課題用メモ
- NetFront3.3を動かす(試して失敗後、まだ調整してない)
- 2GBのSDカードが動くか確認する(現物無し・購入予定はあり)
- 8GBのCFカードが動くか確認する(現物無し・購入予定はあり)
- USBホスト機能を使ってW-ZERO3をモデムとして使う(解消法は発見済)
- サードパーティ製のバッテリを試す(まだ買ってない)
- PIMを探す?(PIMはW-ZERO3で管理してるのでいらないか?)
- TSEditorを試す(dawnpurpleさんオススメアプリなので・^^)
- というか、もっとアプリを試す(なんだかんだと安定してるのでそのままに…)
- PHS通信カード(AX420NかAX420S)を購入して色々と試す(近日中に購入予定ですが…)
最終更新:2006年09月27日 10:38