プロット

以下はd1シナリオさんがうpしてくれていたプロットです。
今後大幅に変わる可能性があります。

最新版はこちら。http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/60967 キーワードはd1
SEF形式のファイルはStory Editorで開くことが出来ます。
ダウンロードはこちら。http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se051723.html


 ひかると環の出会い。
 初めての希少本、暴走体との戦闘
 ライトニング組結成。
 副題 はじめての じょそう!

 幾つかの希少本を回収する。
 ブリザード組との出会い、衝突
 国会図書館館長の手先との出会い、衝突
 希少本を集める他組との衝突やひかるとの日常など。
 残り希少本が少なくなってくる。
 精霊界からの使者中ボス参上。
 希少本に関わった人間を殺さなければならない事について悩む精霊達
 各々の答えを出す。
 命令を破るライトニング組と命令を守るブリザード組の決意。
 希少本回収終了。
 国会図書館館長との最終決戦。
 手を組むライトニング組とブリザード組
 図書館戦、決着。
 精霊界、帰還直前。
 希少本に関わった人間を殺さなければならない事で
 命令を破るライトニング組と命令を守るブリザード組の衝突、戦い。
 精霊戦、決着。

END
精霊戦の結果によりEND分岐
負けた場合、精霊界帰還END
勝った場合、人間界残留END


第一章あらすじ

  • シーン1 精霊界
精霊界 英知の結晶の間
宣託を告げる賢者、それを聞く一人の精霊、ひかる。
内容、希少本を集める事、それを果たすまで精霊界への帰還を禁じる事。
静かに承諾するひかる、外へ歩き出す。
精霊界の果てより、地上へ飛び降りるひかる
――かくして、天空より一本の稲妻が落ちてゆく。

  • シーン2 日常
環の部屋 夜
雷鳴に驚く環、何があったか気にするも外には出ない。
自室のサボテン、さぼちゃんに話しかけて眠りに付く。

朝、目覚め。
登校、学園での一時。
女の子と話に花を咲かせる主人公
話題、望みを叶える不思議な本の話。
男友達と遊ぶより、女の子と不思議な話をしているほうが楽しい自分って、と悩む主人公。
話題、昨夜の話。
雲ひとつない空から落ちてきた雷
確かに雷鳴が聞こえたのに、落ちたはずの雷の痕跡がないという話。
チャイムが鳴り、話が終わる。
ありきたりな毎日、今日も昨日と変わらずに終わっていく。
――そう、終わっていく筈だったのに。

  • シーン3 変化
帰り道、環は一人家路を歩く。
歩く中、音が聞こえてくる。弾けるような音と強い風の音が。
興味を引かれ、音の元へ歩いていく環。
そこには――。
不可思議な獣、透明な風色の鎌をゆらゆらと動かす獣の姿。
そして、それに襲われている小さな猫の姿があった。
襲い掛かる獣の攻撃を、猫は避ける。何処か怪我をしているのかふらつきながら、猫は獣から逃げていた。
環は硬直していた。
驚いていた、危険だとおもった、恐怖すら感じていた。
何がおきているのか、環には理解できなかった。
でも。
ふらつく猫の姿が目に映る。傷つきながら、獣と向かい合う猫の姿が。
でも、このままじゃあ駄目だと、そう強く思った。
気付けば、環は飛び出していた。
走り、ふらつく猫を腕に抱え、その場から逃げ出す。
獣に背を向けて、環は一心不乱に駆け出していた。
自分でも見事だと思うほど、その動きは俊敏だったと環は思った。
怖かった。
歯がかちかちと音を鳴らす、ひざはがくがくと揺れて、気を抜けば今すぐにでも転びそうだった。
それでも環は走った。腕の中の暖かさが環に勇気をくれたから。
そんな環の姿を、恐怖に震える姿を、それでもしっかりと自分を抱え走る姿を、腕の中の猫はじっと見ていた。
不思議そうに、不可解そうに、まるで意思を持った人間のように。
環は走る、後ろを追う獣の鎌が体を傷つけても、ただ走った。
そして。――そして。
いつしか、環の足は止まっていた。
逃げるのを諦めたわけじゃあなかった。
それでも、もう環の足は動いてはくれなかった。
環の息は切れていた、心臓は鼓動を増し、今にも胸を破りそうだった。
体力が限界に達していた。
背後に迫る気配を感じる、もう終わりかと言わんばかりに鼻を鳴らす声が聞こえる。
今まで環が逃げてこれたのは、獣が環に追いつけなかったからではない。
ただ、狩りを、逃げる獲物を追う行為を獣が楽しんでいたためだと、そう教えるような声だった。
環は足を止めて振り向く、そこにはやはり獣の姿があった。
その姿を視界に映して、動かぬ自分の脚を見下ろして。
環は、腕の中のぬくもりをしっかりと抱えてうずくまった。
願わくば、この猫に刃が届かぬよう願って、しっかりと。
獣の鎌が振り下ろされる。
その、瞬間。
――世界が閃光に満ちた。

  • シーン4 契約
白い、白い世界。
自分以外の全てが白い、自分以外の何者も居ない世界。
そんな場所に、環はいた。
声が聞こえる、それは疑問の声だった。
どうして?
どうして君は、助けようとおもったの?
声はそう問いかけていた、少女のような声だった。
環はわからないと答えた。
理由なんてなかった、ただ〝そうしなければ〟とそう思った。
それだけは確かだった。
声が聞こえる、それは疑問の声だった。
よかったの?
君はこれで、本当によかったの?
声はそう問いかけていた、少女のような声だった。
環はわからないと答えた。
他にも方法があったかもしれない、そう思う。
だけど、僕は自分の行動に後悔はなかった。
それだけは確かだった。

声が聞こえる、それは稲妻のような罵倒だった。
ばか!
君はばかだ!
少女の声は怒りに満ちていた、何かに対しての憤りを混ぜた、大きな声だった。
気付けば、白い世界に少女の姿があった。
少女は環をにらんでいた、小さく唸り声を上げて、環に向かって叫んだ。
君が、君みたいなばかが! わたしを助けるために勝手に行動をして、それで死んじゃうなんて――!
冗談じゃないと、そんな事は我慢できるわけがないと、その少女は唸りを上げていた。
環は困惑していた。
不思議と気持ちは落ち着いていた、少女が感情を爆発させているぶん、その姿を見ている環は落ち着けたのかもしれない。
そんな事を言われても、僕には状況を打開するような力がない。
そう言葉を告げる環の声を聞き、少女はようやく落ち着きを見せて、笑った。
――そう。
そう、君は力があればあの獣と戦うと、生きる為に抗うと言うのね。
それなら。
それなら力をあげる、君に稲妻の権能を。
え? と聞き返す環の言葉に反応を返さずに少女は腕を振り上げた。
少女の右腕が環の胸に突き刺さる。
そして、そこにまるで穴が穿たれているかのように。
するりと、少女の姿は環の胸に吸い込まれていった。

――一瞬の沈黙、そして。
少女の右腕が吸い込まれた胸の中心から、
金色の光が奇妙な紋様を描き出して――。

稲妻が走った。

服を、肉を、内側から貫くように稲妻は走る。
今ある体を焼き尽くすように、それを違う何かに変えていくように。

声が聞こえる、それは問いだった。

わたしは雷。
わたしは稲妻。
ラ イ ト ニ ン グ
閃光と共に落ちゆくもの――が問う。

君はなに?

その声に、環は答えた。
よく判らなかった、理解できる事なんて何もなかった。
だけど、答えなければいけないと思った。
だから、環は答えた。
大きな声で、己の名前を。
僕は武田 環だ! 何処にでもいる普通の男のこだよ! 

そう。
環、聞いたよ、君の答えを。
君は決して諦めない勇気を持っている。
君は恐怖を感じてもなお、何かを助けようという優しさがある。
君には意思がある、強い、抗う意思が。
        エ ン ド レ ス
そう、――君は抗い続ける者。

だから、私は君と契約をすると決めた。
誰でもない、私がそう決めたから。
だから――。

徐々に勢いを増して迸る稲妻と共に、視界を焼く閃光をもまた――。

全てが白の世界、それすらも白に染め抜くように閃光は広がっていく。

――そして、閃光が収まる。
その、刹那。声が聞こえた。

だから、どうかお願い。

たすけて。

  • シーン5 戦闘

閃光が収まり、辺りに静寂が戻ったその場に佇むのは。
先程までの環の姿ではなかった。

それは稲妻を身に纏う少女の姿だった。

そこは白い世界ではなかった、何時もの、環が住む現実の世界。
困惑する環に、内側から声が聞こえた、少女の声が。
避けて!
声を聞いて、直感のままに環は動いた。
その瞬間、先程まで環が居た場所の獣の鎌が振り下ろされた。
轟音が響く。
不思議なほどに体が良く動いた。
どこか違和感があった、だけど環はそんな事よりも今どうするかを考える事にした。
また声が聞こえる、辺りには誰も居ない。
その声は環の内側から聞こえていた。
さあ、次は反撃だ。君にはもう力があるんだから。

【此処から】

獣を倒す。稲妻キック。
獣が倒れ、姿が変わる。そこには一冊の本と、小さな犬の姿。
融合解除、環は少年の姿に戻り、少女が目の前に現れる。
少女、本を回収する。
少女が振り返る、会話。ありがとう。君のおかげで余裕ある勝利を得れた。
環のすーぱーしつもんたいむ。
本の説明→どうしてそんなものがこの街に? さあ?

【此処までちょっと未完成】

君が今日、危機に出くわしたのは運が悪かったからじゃない。
この街には不思議な程に希少本が集まっている。これからきっとこの街ではこういう事が多く起こり始まるだろう。
何か、企んでいる奴がいるのかもしれない、本を使って何かを為そうとしている奴が。
この話を聞いて、君はどうする?
君は逃げてもいいと思う。
今日、君が戦ったのはなりゆきで、これからも戦い続ける理由は君にはない。
だから、君は逃げてもいい。
そう少女は言った。
でも、そうじゃないと環は思う。
戦う理由はある。
この街で、自分の住む町で起こる危険を見過ごす事はできない。
友達が家族が自分が、何時危険に巻き込まれるか判らない。それじゃあ不安で夜も眠れやしない。
それに、あの時。
白い世界で聞いた少女の声、たすけてと嘆く少女の声が環の耳に響いていた。
だから、環は告げた。強い意志を込めて。
少女と共に、これからも一緒に。
――戦うと。
その答えに、少女は小さく呟いて。
そう。
そう、……そうか。
花咲くように、笑った。
それじゃあ、契約をしようと少女は言う。
なりゆきで行った契約じゃなく、しっかりとした意思を持って行う契約を。
言葉が続く、自分と相手を定義する言葉が、契約の言葉が。
声と共に光が満ちて、言葉の終わりと共に、光もまた収まる。
契約を終えた二人の胸には、小さく輝くペンダントが掛かっていた。
このペンダントに輝きが満ちる限り、君と私の契約は続く。

夕暮れ時、紅に照らされた公園の片隅で、僕と少女は契約をした。
これから続く日々の始まり、決して忘れえぬ今日という日に、こうして僕は出会った――。

――稲妻の少女に。

一章【稲妻の少女】 完





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最終更新:2010年05月22日 18:47