ナレーション | 昔々、人形に恋をした男がおりました。 男の愛が届いたのでしょうか、ある日人形は命を持ち、踊り始めたのです。 男は喜びました。 人形ならば、自分の愛を裏切る事はない。これでこの世で最も純粋無垢な愛を独占できる。 ところが、命を与えられた人形は男の愛を拒み、別な男に恋をしてしまったのでした。 |
あひる | んー、眠れなかった。 みゅうと…。 どうしてあんなことしたんだろう? 自分で窓から飛び降りるなんて。 まだまだ心が完全じゃないからなのかな。 だったら、もっともっと頑張って早く心を取り戻してあげなくっちゃ。 |
ふぁきあ | (一体何が?) |
女生徒 | 大変よ。 |
女生徒 | みゅうと様が呼び出されたって。 |
女生徒 | うそー! |
女生徒 | ふぁきあ先輩は? |
女生徒 | 一緒だって! |
りりえ | 昨日の突き落とし事件の事ね。 |
あひる | え!? つきお…。 |
ぴけ | 知らないの!? あひる。 無抵抗のみゅうと様をふぁきあ様が窓から突き落としたのよ。 |
あひる | えー!? それ、何かの間違いだよ。だってみゅうとは自分で…。 |
ぴけ | そんなわけないでしょ! |
あひる | ああ、うぅ…。 |
りりえ | みんな見てたんだから言い訳できないわよ。 |
あひる | そんな…。 |
生徒達 | あああ…。 |
ぴけ | いくらふぁきあ様でもひどすぎるわよね。 |
りりえ | うふぅ。このまま犯罪者となって人生の敗北者への道をまっしぐらに進んで欲しいわぁ。 |
ぴけ | とにかく行ってみよう。 |
りりえ | そうねっ。 |
あひる | (でも、あたしが見た時は、確かに。) |
あひる | ぇぃっ! はっ! よっ! |
生徒達 | しー! |
あひる | よしっ! |
あひる | くわっ! |
アヒル | くわっくわっくわっくわっ。 |
猫先生 | どうもこのところよからぬ事件が続きますねぇ。 昨日は一体何があったんですか? |
みゅうと | くっ! うっ! ううっ! |
みゅうと | あれは、僕の不注意だったんです。 |
ふぁきあ | なに? |
みゅうと | 事故だったんです。 |
アヒル | えっ! |
猫先生 | 事故? |
みゅうと | はい、どうもご心配おかけしました。 |
ふぁきあ | どうしてそんな嘘をつく? |
猫先生 | どういう意味ですか? ふぁきあさん。 |
ふぁきあ | あっ! |
猫先生 | 確かに事故というには幾分不自然だと私も思うのです。 |
みゅうと | 猫先生はふぁきあが僕を突き落としたとでも? |
猫先生 | いさかいというのはままある事です。 |
猫先生 | アルブレヒトとヒラリオンはどちらもジゼルと結婚したかったのです。 結婚したかったからあんな事に…。 はぁはぁはぁ…。 結っ…! ふっ。そんな心配はあなた方にはまだ早かったですか。 いいでしょう。 ただし、二人を一緒の部屋にしておくわけにはいきませんよ。 |
みゅうと | じゃあ僕が…。 |
ふぁきあ | 俺が出て行く。 |
アヒル | ふぁきあ…。 |
生徒達 | ああああー。 |
生徒達 | うわぁぁぁ。きゃあぁぁぁぁ。 |
猫先生 | ふぅ。 |
アヒル | くわっくわっ。 |
猫先生 | んにゃ、んにゃ。にゃあ、にゃにゃにゃ。 |
ふぁきあ | んふふふ。ふふふ。 |
あひる | あっ! またあの目。いったいどうしちゃったの? みゅうと。 |
女生徒 | みゅうとさまお辛さそう。 |
女生徒 | 親友と思っていたふぁきあ先輩に裏切られたんですものね。 |
女生徒 | それなのにふぁきあ先輩をかばったんですって。 |
女生徒 | さすがねぇ。 |
みゅうと | うう、うっ。う、くぅ。 |
アヒル | くわぁ! |
みゅうと | えっ、くぅ。おまえは誰だ? |
アヒル | え? |
みゅうと | く、うう。なぜ僕の中にいる? |
アヒル | 誰と話しているの? あ…! ぴけ…。 |
ぴけ | あ、あのっ、おせっかいかも知れませんけど、よ、良くないと思います。 |
みゅうと | ん…。 |
ぴけ | ふぁきあ先輩の事ですけど、二人は前から親友だし、だから、みゅうと様がかばいたくなる気持ちもわからなくないけど、 でももし今度こんな事が起こったら、みゅうと様二度と踊れなくなっちゃうかも知れない。 |
みゅうと | なぜ、そんな話をするの? |
ぴけ | あ、私見たんです。あの時、みゅうと様が白い鳥と一緒に舞い降りてくるのを。 |
アヒル | え!? |
ぴけ | その時、私、 みゅうと様は踊りの神様みたいなものに守られてるんだって、そう思ったんです。 |
アヒル | 白い鳥ってチュチュ? |
みゅうと | 可愛いことを言うんだね。 それにまっすぐで強くて美しい心を持っている。 |
ぴけ | あ……、失礼します。 |
あひる | ぴけ……。 |
りりえ | うふふふふふふ! 見たわよ、見たわよ~。 |
あひる | ぐわ! あれ? いない……。 鴉の羽根! これって……。 |
あひる | そうだ、ふぁきあに相談しよう! とにかくどっかで女の子に戻らないと! だめだ、人がいっぱいいる……。 あ、あそこがあった! ここなら大丈夫でしょっと! |
アルマ二郎 | よっ、よっ! いやあ、踊った踊ったあ! はあ、はあ! ん? ん? |
猫先生 | おや、二郎さんはどうしました? |
アルマ二郎 | おっと、いけね! |
猫先生 | アルマ二郎さーん! |
アルマ二郎 | はーい! |
あひる | はああ、びっくりした~! って、こんな事してる場合じゃない! ふぁきあ、どこにいるのかなあ。 あ! |
ミーアキャット郎1 | 最近どうかしたのかい? |
ミーアキャット郎2 | ふぁきあ。 |
ミーアキャット郎3 | 変だよね? |
ミーアキャット郎1 | だってさ、図書館だよ。 |
ミーアキャット郎2 | ずっとこもってる。 |
あひる | 図書館? |
あひる | うーん、あっ、ほんとにいた! ねえねえ、ふぁきあ! さっきみゅうとがぴけと会ってて、何か変で、いつものみゅうとじゃないみたいで。 昨日のことも変だし、もしかしたらニャジンスキーの靴のことも、みゅうとのせいかもって。 あ、それは思い過ごしかも。 だけどー、でもでも、やっぱり変だったから、みゅうとはみゅうとで、みゅうとのみゅうとが。 |
男子生徒 | 少し静かにしてくれないか! |
あひる | あ、すみません。 |
ふぁきあ | 落ち着け。 |
あひる | ぐ。 みゅうとに……、何があったの? |
ふぁきあ | 俺が聞きてえよ。 |
あひる | 昨日のことだって……。 みゅうと、自分から飛び降りたんでしょ? それなのに、猫先生の前で、ふぁきあをかばうようなことを言って。 そのせいでふぁきあが悪者みたいに。 あ、それでね、さっきみゅうとのこと追っかけたんだけど、そしたら急に消えちゃって、その後に……、鴉の羽根が……。 |
ふぁきあ | 何っ!? |
ふぁきあ | あ! |
あひる | あたっ! 何? 急に……。 |
るぅ | うふふ。 |
あひる | るうちゃん! ふぁきあ? |
ふぁきあ | ……! |
あひる | ふぁきあ! |
ふぁきあ | お前か! みゅうとに何をした! |
るぅ | なんのこと? |
ふぁきあ | とぼけるな! |
あひる | やめて! ふぁきあ! |
るぅ | はなしてよ! 痛いわ。 |
ふぁきあ | 本性をあらわせ! クレール……! |
みゅうと | やめろ。 |
ふぁきあ | くっ! はなせっ! |
あひる | はっ、うっ! |
みゅうと | 心配しないで。 僕なら大丈夫だから。 |
女生徒 | さすがみゅうと様。 |
女生徒 | 人間ができてらっしゃる。 |
男子生徒 | それにひきかえ、ふぁきあは……。 |
ドロッセルマイヤー | おやおや……。 あひるの王子様が変わってくよ。 早く何とかしないと。 邪悪な仮面の下の美しい瞳の輝きが消えてしまわないうちにね。 |
大鴉 | おわぁぁぁぁ。 |
プリンセスクレール | 苦しいの? お父様。 |
大鴉 | わぁぁ。 早くこんな所から出たいものだ。 そうすれば愛する娘をこの翼で思い切り抱きしめてやれるのに。 |
プリンセスクレール | お父様、もう少しの我慢よ。 王子が獲物を見つけたみたいだから。 |
大鴉 | 王子が!? ほほぅ。 |
プリンセスクレール | お父様の言う通りにして本当に良かった。 |
プリンセスクレール | そう、あの時、お父様の言う通りに愛する心の欠片を、お父様の血に染めておかなかったら…。 王子は私の所へ戻っては来なかった。 |
プリンセスクレール | 心を戻してくれたプリンセスチュチュには感謝しなくちゃ。うふふふ。 |
大鴉 | プリンセスチュチュの事はわかっているな。 私の封印を解くには、王子の残りの心の欠片を見つけなければならない。 そのためにはプリンセスチュチュの力が必要だ。 |
プリンセスクレール | あ…。 |
大鴉 | 二度と再び消し去ろうなどとしたら娘といえども容赦は…。 |
プリンセスクレール | ごめんなさい、もうしません。 |
大鴉 | よろしい。 |
(あひる) | (るぅちゃん!) |
大鴉 | 烏であるにもかかわらず、 見にくい人間の姿に生まれ落ちた哀れなお前を心から愛する事が出来るのは、 私以外には物語の王子しかいない。 一日も早くお前の婚礼の日を迎えたいものだな。 |
プリンセスクレール | ありがとう、お父様。 |
あひる | はぁ…。 あの日の事がずいぶん昔の事のような気がする。 |
りりえ | あひるー。はっはっ。ハッピーニュースよー。 |
あひる | え? なに? |
りりえ | ふぁきあ様、明日から一週間の停学で自宅謹慎ですって。 |
あひる | あわわわ…。 うそ! |
りりえ | うそなもんですかぁ。 この調子でとことんやさぐれて欲しいわよね。 |
あひる | ふぁきあが…。 |
りりえ | そんなことより、今、偶然ぴけの後をつけてたら、 みゅうと様と待ち合わせている所を偶然見ちゃって、 それからも二人のあとを偶然つけてみたら、 人気のない方へ行っちゃったんだけどぉ…。 |
あひる | ぴけがみゅうとと? |
りりえ | どうする? 偶然行ってみる? |
あひる | うん |
りりえ | そうこなくっちゃ。 |
りりえ | ほら、あっ。 |
あひる | ぴけ…。 |
りりえ | ちょっとまったぁぁぁ! |
あひる | あうっ…。 |
ぴけ | あひる、なんなの? |
あひる | あ、あと、えと…。 |
ぴけ | 何よ、何か文句あるの? みゅうと様が私と付き合っても、あひるには関係無いでしょ。 |
あひる | えっ、みゅうと、ぴけの事が…。 |
あひる | (またこの目…。) |
あひる | みゅうと、どうしちゃったの? なんか変だよ。 |
ぴけ | 私と付き合ってどこが変なのよ。 |
あひる | あ、そういう事じゃなくて、昨日の事とか、みゅうと自分で窓から飛び降りたのに…。 |
ぴけ | まだそんな事言っているの? |
みゅうと | うっ…。くっ…。 |
あひる | 猫先生の靴の事、もしかしてみゅうとが…。 |
ぴけ | いい加減にしなさいよ! |
みゅうと | くっ! |
あひる | みゅうと? |
みゅうと | 君は、何者? 僕に何をさせようというんだ? |
ぴけ | みゅうと様! |
みゅうと | こないで! |
ぴけ | みゅうと様…。 |
りりえ | やぁん。いい感じだったのにぃ。 |
あひる | ねぇ、ぴけ、出て来てよー。 |
りりえ | そうよ、とっとと表に出ろー! |
あひる | もう一度ちゃんと話そう。 |
りりえ | きっちり話をつけろー! |
あひる | ゴメン、ちょっと黙ってて。 |
りりえ | え? だって敵にはもっとガツンと言わなきゃ。 |
あひる | ぴけの事敵だなんて思ってないから。 |
りりえ | あ、あひる、本当に? 本当にそれでいいの? |
あひる | うん、本当にそう思ってる。 |
りりえ | ほーら、聞いた? あんたなんか敵じゃないってよー。 |
あひる | 違うのー。そうじゃないのー。br()今日はもういいから戻ろう。 |
りりえ | 今日はこのくらいにしといてあげるわ。ほーほっほっほ。 |
ぴけ | あっ。br()みゅうと様? |
プリンセスクレール | んふふふ。 |
ふぁきあ | クレール! |
プリンセスクレール | ずいぶん熱心ね。br()王子の事を調べているのかしら。br()それとも烏の事? |
ふぁきあ | うっ…。 |
プリンセスクレール | 王子がどうなっていくか教えてあげましょうか? |
ふぁきあ | やはりお前が何かしたのか。 |
プリンセスクレール | んふふふ。プリンセスチュチュが返した愛する心の欠片、br()あれはね、大鴉の血で染めてあったのよ。 |
ふぁきあ | 大鴉の血だと! お前は…? |
プリンセスクレール | 娘の私のためにお父様が自分の血をわけてくださったの。 |
ふぁきあ | 大鴉の娘……。 |
クレール | 王子は変わるわ。 私だけを愛し、お父様のために若く美しい心臓を見つけ、いけにえとしてささげるのよ。 やがて、血が心全体に染み渡れば、もう元に戻ることもない。 |
ふぁきあ | そのことをあいつに話したのか? |
クレール | そうね、そうすればチュチュを苦しめることができるわね。 それとも本当は踊りのへたくそな人間の女の子だってことを、王子に教えた方が効果的かしら。 |
ふぁきあ | ……。 |
クレール | ふふふ。 王子の剣を砕いたのは愚かだったわね。 あれがなくては、再び心臓を取り出すこともできないものね。 |
ふぁきあ | くっ……! |
クレール | 所詮ただの人間のあなたにできるのは、本を調べる事くらいかもね。 |
あひる | あ、ぴけ……。 |
あひる | あ……。 |
みゅうと | さっきはごめんよ。 やっぱり僕には君の愛が必要だ。 |
ぴけ | い、いいえ、そんなこと……。 |
みゅうと | ぴけ、僕だけを愛して。 |
ぴけ | はい。 |
みゅうと | 憎しみは他の全てのものに! |
ぴけ | はい、みゅうと様だけを愛します。 他の者全てを憎んで。 |
あひる | ぴけ……。 |
みゅうと | ならその証に美しい君の心臓を僕にくれるね。 |
ぴけ | はい。 |
みゅうと | ではおいで。 この腕の中へ! |
大鴉&みゅうと | 心臓を我に! |
あひる | それは……、『コッペリア』の人形のワルツ! |
ぴけ | みゅうと様がいれば、私……。 心臓をなくして人形になってもいい。 |
みゅうと | 美しい心臓ほど、邪悪な色に染まったとき香りたつ。 |
あひる | みゅうと……。 ぴけのことが好きになったんじゃないの? ぴけの心臓を取るなんてダメ! |
チュチュ | 待って。 私と一緒に、踊りましょう。 |
ぴけ | いや。 |
みゅうと | チュチュ……。 ……グッ……。 |
チュチュ | ぴけ! ああっ! |
みゅうと | 無駄だよ。 僕に心臓をささげ、いけにえになるのを望んでいるのは、ぴけ自身。 ぴけの心が変わらない限り。 |
チュチュ | ぴけ、やめて! ねえ、本当にそれでいいの? コッペリアのスワニルダはお人形のふりをしていただけの、普通の女の子。 ぴけと同じでおしゃべりや歌うことが好きで、踊ることが大好きな、恋する女の子。 本当にみゅうとが好きなら、一緒におしゃべりしたり、歌ったり、踊ったりしたいって思うはずでしょう? 心臓をなくしてもいいなんて、嘘の気持ちだって気づいて! |
みゅうと | うっ……。 |
みゅうと | ……くっ……。 チュチュ。 |
チュチュ | みゅうと。 |
みゅうと | これは……、悪い夢? |
チュチュ | みゅうと! |
みゅうと | あいつが……。 |
チュチュ | え? |
みゅうと | 僕の中に……。 もう一人の僕が……。 チュチュ……。 僕はどうなってしまうの? |
チュチュ | あ……。 |
みゅうと | 僕は……。 |
チュチュ | みゅうと……。 |
りりえ | おはようございます、お姫様方? |
ぴけ | ねえ、どうしたの? |
りりえ | あら、覚えてないの? ゆうべ、あひるに引きずられるようにして帰ってきたのよ。 |
ぴけ | はあ。 |
りりえ | さぞかし……、壮絶なバトルが繰り広げられたんでしょうねえ!! あああ、見たかったわあ!! 友情を棄てて戦う二人! みゅうと様を愛する二人が、もうそれはあああ! |
ぴけ | あたしが、みゅうと様を? あー、そうそう、そう言えばそうだったわね。 |
あひる(寝言で) | ぴけ、よかったねえ。 |
りりえ | あら? バトルは? |
ぴけ | ないわよ! |
りりえ | う”そ”ーっ! |
ぴけ | それにしても何であんなにみゅうと様に入れ込んでたのか、自分でもわかんないわ。 ああ! |
りりえ | え? |
ぴけ | 若気のいたりってやつね! やっぱり私はふぁきあ様ラブでいくわ! |
ドロッセルマイヤー | 王子の心を取り戻せるのは、プリンセスチュチュだけ。 だが、鴉の血で穢れた心を元に戻せるのは、誰だい? プリンセスチュチュにそれができるのかい? |
あひる | 何が起こっているの? あたしの知らないところで。 もう争いたくない。 |
ふれいあ | だって、もし世界が花でいっぱいになったら、素敵でしょう? |
みゅうと | 君の美しい心が、美しい花を咲かせる。 |
うずら | しっぽ探してて、お尻を見つけたずら! |
ふぁきあ | こいつの名前はうずら。 カロンがエデルの燃え残りの木からつくったんだ。 |
あひる | クレール! みゅうとに何かしたの!? |
クレール | 王子をこんな風にしたのはチュチュ、あなたよ。 |
みゅうと | なぜ……、なぜぼくを愛さない!? |
ドロッセルマイヤー | お話の好きな子供はよっといで……。 |