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アルビオン(SC72~SC89)

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邪推SS/アルビオン(SC72~SC89)


SC72年、イーズ恒星系惑星ナレッソの覇王アブダーと王妃アムの王子として生を受ける。
父アブダーはア族東洋分家の末裔であり、名門の御曹司らしい明るく優しい若者であったと伝えられる。ことに母アムからはその愛情を一身に受けて育った。
物心ともに何不自由なく育ったその環境が、温厚で快活な人柄を形成した事は想像に難くない。
しかし彼が7歳になったSC80年。
ア族テラ宗家の当主にして地球帝国第二代皇帝アグリッパが“地球による宇宙の再統一”を掲げ、その手始めとして隣接するイーズ恒星系に侵攻を開始。
イーズの玄関口とも言うべきナレッソは、真っ先にその侵攻を受ける事となる。
SC83年。宇宙を埋め尽くさんばかりの圧倒的兵力でナレッソを包囲した地球艦隊に対し、敗北を悟った父アブダーは家族と民衆を戦禍から守る為に降伏を選ぶ。
父は地球に連行されて自害に追い込まれ、残された彼は母アムとともに、皇弟ブラウンにその身を預けられる事となった。

ことアルビオンに関して、人柄はともかく才能には恵まれなかったという説がある。
が、ここで読者諸賢には一考を願いたい。彼はあの大帝王アグデッパや、傲岸不遜で知られたブラウンをしてその将来を恐れさせた若者である。
一武将としての実務能力はさておき、“将の将”たる君主の器としてはまさに天賦の才を感じさせるものがあったのであろう。
地球の公文書によればSC89年17月。惑星バース攻略戦において別働隊の指揮官として参加していたが、旗艦が流れ弾により大破、名誉の戦死を遂げる。
養父ブラウンによる謀殺であった。

しかし、ここに異説が存在する。
近年公開された『SC120年代記』によれば、密かに陰謀を察した彼は自らの死を偽装して逃れ、交戦中だった覇王アキの元に身を寄せたとされている。
いわゆる判官贔屓の類であると否定説も根強いが、あえてここでは生存説に準拠して筆を進めたい。

アキ陣営に亡命したアルビオンは、彼の客将としてザクソン遷都後のセントラル統一戦、
さらにイーズから侵攻してくる地球軍との8度に渡るザクソン攻防戦において大いに活躍する事となった。
名将バーセムや稀代の軍師ラーといった多くの優れた師に恵まれた事は、彼の埋もれていた才能を開花させた。
アグデッパやブラウンの懸念は見事に的中したと言えよう。
また鷹揚で闊達な性格で人望を集め、血統の良さもあって一時は王女ジェニファの婿候補にまでなった。
が、アキの意向により王婿の地位はラーに譲ることとなった。
反地球同盟成立後は、イーズに進攻する同盟軍全軍の先鋒を務める。怒涛の勢いでナレッソを攻略、およそ20年振りに故郷の土を踏んだ。
さらに余勢をかってバニモに進出し陥落寸前にまで追い込むが、覇王アキの病死により同盟は分解。
前線にいたアルビオンの元にアキの訃報とザクソンへの撤退命令が届いた時彼は天を仰いで嘆息し、セントラルへ撤退した。

その後は新進のグルダン、カンディらと共に将軍として覇王ラーを支えたが、SC126年。
病を得て53歳の若さでこの世を去り、その早過ぎる死を多くの人々に惜しまれた。
葬儀では覇王自ら喪主を務め、闘将位を追贈された。
後年、ラーの後継者となったショーンは知人に
「アルビオン将軍が存命ならば、私などが後継に選ばれる事はあり得なかっただろう」とよく零していたと伝えられている。
今でもザクソンにある彼の墓には、顕花に訪れる人の列が絶えない。


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