天制覇wiki PUK(パワーアップキット)

ベッキンハム(SC65~SC151)

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

邪推SS/ベッキンハム(SC65~SC151)


ベッキンハム

平民出身の下級士官
当時、平民寄りとされたミディア王朝ではなく
独善的で、お世辞にも平民寄りとは言えないバンに仕えたのは
「バンは戦乱を終わらせる力がある。結果的にそれが我々平民のためになる」と言う
持論からである

また「平民あっての惑星であり、惑星あっての覇王、覇王あっての国家
国家を運営する為には平民たちの協力が必要である」と考え、
平民たちと共に汗を流して苦労を共にし、時には泥や汚物を被りながら働いた
平民たちから好感を得るその働き振りがソーマンの眼に止まりバンに推挙。
バンも彼の姿勢に好感を抱き、15歳で分7位と言う高待遇でバンに仕えることになった

仕官後のバンとの関係も良好であり、バンのお守り役立ったソーマンが
「初めて陛下に出来た、心を許すことが出来る友」と喜んだ程である
だが、後に政策を巡って両者は対立し、まさかエイヤンガで朽ち果てようとは
この時ベッキンハム本人も予想しなかっただろう

大戦初期、ミディアとの同盟を巡っても両者は対立するなど
その片鱗は見え隠れしていたが、この時はベッキンハムが妥協することで
大事にはならなかった

やがてバン本人が率いる第1艦隊の副官として同行
アビー艦隊の猛攻を奇策を用いて退け、
アベモイガ領継承後は恭順に応じなかったアベグルを滅ぼすなどの活躍を見せ
順調に出世街道を登って行っていた
だが、ここでバンとの間に軋轢が生ずる

と言うのも覇業達成に為には非常な手段も躊躇わず、
もし、実兄アベモイガが生きていたら直接対決をも厭わない姿勢を見せていたバンだが
何故かミディアとの対立を裂けていた
その為、バンはノーズ恒星系の武力による統一を早々に諦め
自治権と引き換えに恭順を要求。その前段階がミディアとの同盟だった

この時、バンはウェズの事実上の覇者アベモイガとの直接対決つに備える為
と説明していたがベッキンハムは
「兄君アベモイガは皮膚の上のかすり傷。ミディアは内臓の病気です
兄君との対決よりも自らの足場を固めるほうが先決
常勝トットンを抱えるミディアは生かしておけば後々災いとなりましょう
今のうちに攻め滅ぼしておくべきです」
と反対した

この時は前述の通りベッキンハムが折れる事で対立は沈静化したが、
ミディア王朝と合併し、ココローンへ遷都するとバンが言い出すと
ベッキンハムが再び猛反対。対立が再燃した
「飼い殺しならまだしも、何故我々の釜で隣の犬に餌を与える必要がありましょうか
まだ解りませぬか?奴等は内臓の病気なのです」
「エイヤンガは銀河の端、位置的にも首都として最適です
ウェズに戦線が移ったからと言って安易な遷都はいけません
それこそミディア王朝の人間の思う壺、奴等は陛下の眼が
ノーズから離れるのを待っているのですぞ」
といつにも無い口調で反対した
ココローン遷都には多くのバン家臣も反対したが、バンは遷都を強行
この際、遷都に反対したバン家臣はエイヤンガ防衛を名目に中央から遠ざけられてしまった

やがて、ラバウルを巡るバンとロゴとの決戦が始まると
ベッキンハムの予測どおりミディア王朝の人間が謀反
トットンを覇王に担ぎ独立を宣言した
この報を聞いたバン軍は反転しセタへ向かおうとするも
ロゴの挟撃を受けバンは戦死してしまう
トットンの謀反を聞いた際、バンは
「余が間違っていた。ベッキンハムすまない」と言ったと言う…

やがて、王子アカフリが即位すると、まだ若いアカフリは
自らに取り入ってきた家臣をココローン異動させ、口煩い家臣をエイヤンガへ左遷する愚作に出る
この時、ベッキンハムはアカフリの眼に、父王の決定に悉く反対した口煩い家臣と映った為、
トットン牽制を名目にエイヤンガに遠ざけられてしまう
(この時、同じくアカフリに煙たがれらたジンナイとノートンがエイヤンガに左遷されてくる)

やがて反地球同盟が結成されるとベッキンハムはエイヤンガ帰還をアカフリに訴えるも
父王時代の五月蝿い家臣と彼を煙たがっていたアカフリはこれを無視
「トットンに備えよ」と言うのみであった

反地球同盟が解消されるトットンがエイヤンガに侵攻
バニアウとの決戦に備えていたアカフリにはどうすることも出来ず
エイヤンガとストーは制圧されてしまう

この時ベッキンハムはジンナイ等と共に出奔し、ドーラかラーの所への亡命を考えていたが
トットンに「貴公も平民出身なら、我々と共に平民中心の国家を作ろう」と説得される
長年対立し、信ずる主君の死の切っ掛けを作った憎むべき敵だったが、
死んだ者より今生ける人物に掛けてみようと、これに応じトットンに仕える事となる
だが、期待はやがて失望へと変わっていく

当初は冗談好きで愛想の良いトットンに好感を持っていたベッキンハムだが、
やがて覇王である事の罪深さに悩み変わっていくトットンへ不信感を募らせていく
理想を実現させる為の多くの命が失われる事態にトットンは苦しみ、
やがて物思いにふける様になる
やがて鬱病と診断されたトットンは医師の懸命の治療の甲斐もあり政務に復帰する

以前と変わらず気さくで、定例記者会見でも下ネタ交じりの冗談を言うなど
変化は無い様に見えるが、トットンは明らかに変わってしまっていた
自らの罪を原罪として受け止めることで心の平穏さを保つようにしているトットンだが
それを周囲の人間に無意識のうちに押し付けるようになった

ベッキンハムもその神経を疑うようになり、
トットンの上辺だけで仕官を決めてしまった事を悔いる様になる
「目先の犠牲にとらわれては、もっと多くの人間が死ぬことになる
今の犠牲は未来への布石である」と割り切っていたベッキンハムと、
目先の犠牲にとらわれてしまったトットンとの違いであろう

この時同じくトットンに愛想を尽かしていた部下に
「ここが潮時ではないか?」と脱走を勧められるも
「嘗ての情熱も若さも無い。我々はトットンに使えて間もない
仮に脱走しても誰が信用しようか」と脱走を拒否した

暫くして、アカフリ軍の諜報員を名乗る人物から接触を受ける
「現在、カムイ様がアカフリ陛下を説得しエイヤンガへの帰還と再起を図っている
作戦が実行された時には協力して欲しい」と言われる
エイヤンガはバンの故地。今でもバンやその息子アカフリへの尊崇は強い
「もしかしたら…」微かに見えた再起への期待に了承したベッキンハムだが、
カムイの努力空しくアカフリが決断出来ずに作戦は頓挫。2度目の失望を味わう

その後、外征を控えるようになったトットンの元。エイヤンガで30年に渡り朽ち果てることになる

彼の名が再び歴史に出てきたのは、トットンに仕えてから30年近く経ったSC140年代後半である
トットンとベッキンハムがノーズで朽ち果ててる間
下界ではプロベットによる覇業が着々と進み、その矛先はやがてトットン王朝へも忍び寄ってきた

プロベット軍から降服を求める使者が訪れるが
トットンは
「既に我々は数え切れないほどの亡骸の上に立っているのだ
すでに握手も和解も出来ないほどに、もし貴公らが原罪と言うものを認識するなら
我々を倒すことが正しい選択と言えよう」と答えた

「上に立つ人間は部下や領民の事を考えるものだ。それを我々も共に滅びよと言うのか」
とトットンの態度に怒りを覚えたベッキンハムは裏切りを決意
ディーン等と共にプロベットへ秘密裏にノーズ侵攻の手引きを行うと申しでた
既に30年近くにわたり平和ボケに陥っていたエイヤンガの掌握は容易く
エイヤンガはいとも簡単にプロベット軍の手中へと落ちた

「かつて、ここがバン様と共に天制覇を目指した星なのか…」
偽りの平和に現を抜かしていた領民を見てベッキンハムは無性に悲しくなった
やがてプロベット軍が入城して来ると、その雑務処理の為に奔走していたが、
その最中、転倒して頭を強打。懸命の治療の甲斐も無く意識は戻らず世を去った
享年86歳

ベッキンハム死から数年後、彼が記した日記が発見される
そこには様々な兵法から、日常の出来事など他愛も無い事も書かれていたが
すべてが、バン、アカフリ親子への愛情が溢れていた
これを知ったアカフリは
「若さ故の過ちを犯してしまった。ここまで私と国を思ってくれていた人物に
何と言うひどい仕打ちをしてしまったのか」と涙ながらに自らの行いを悔いた


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー