ローゼンメイデン百合スレまとめ@ウィキ

今はまだ、このままで

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rozen-yuri

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「――せき――――あ――よ」

暗い闇の中で私を呼ぶ声がする、一体誰だろう?

「もう、早く起きなさい!」

布団の温もりが消え、冷たい空気が身体に纏わり付く。
目を擦りながら起き上がると、目の前には布団を持った真紅が少し怒った顔を
して立っていた。

「し、真紅?」
「おはよう翠星石。もう学校に行く時間よ」

慌てて目覚まし時計を見る。
1講目が始まるまで20分を切っていた。

――まずい、早く行く準備をしなきゃ

と立ち上がろうとすると、よろめいて倒れてしまった。

「翠星石?どうしたの?」
「だ、大丈夫です、問題無いです」

と言ってみるものの、頭痛・眩暈・倦怠感、おまけに寒気と典型的な
風邪の症状が四つも出てしまった。
ここ数日の徹夜が響いてしまったようだ。

「顔色も悪いわよ?今日は休んだ方がいいんじゃ…」
「問題ないです、今顔を洗って…」

と立ち上がろうとするとまたよろけてしまった。
…ちょっとヤバイかもしれない。

「貴女は今日は一日家で安静にしていなさい」
「…で、でも」
「ノートなら見せてあげるから」
「…分かったです」
「なるべく早く帰るから、無茶したら駄目よ?」
「分かったです」
「じゃあ行って来るわ」

と言うと駆け足で部屋から出て行ってしまった。

「はあ、とりあえず○ファリン飲んで寝るです…」

○ファリンを飲んでベッドに入ると急に睡魔が襲ってきた。
ものの数秒で夢の世界へと堕ちていった――




変な夢をみた

誰かが私に笑いかけてくる、顔はボンヤリとしていて誰か分からない。

私の腕をつかんで急に走り出す。

どこへ行くです?と尋ねてみても何も答えてくれない。

ただ私を見て微笑むだけ。

10分ほど走ってやっと止まった。

息を整えつつ見てみるとそこは教会だった。

周りには沢山の人たちがいて、私たちに拍手を送っている。

すると、その人物は私の腕をとって指輪を嵌めた。

「愛してるわ、翠星石」

いつの間にか顔の輪郭がハッキリしていた。

「し、真紅!!一体これは…」

と言い掛けてると彼女の顔が唇目掛けて迫ってくる。

「ちょっと待つです、心の準備がまだ///」

ってところで目が覚めたわけだ。



「…」
「……」
「………///」

――なんという夢を見てしまったのだ

布団の中で頭を抱えながら足をジタバタさせる。
恥ずかしすぎて死にそうです…

「あれは…結婚式?私と…真紅の?」

思い出しただけで恥ずかしさで死にたい。

夢というものは、自分が普段思ってることや潜在意識などが深く関わっている
と何かの番組でやっていた気がする。

――ということは私は望んでいるの?

「…真紅とああゆう関係になるのを?」

胸の鼓動が加速していく
頬も熱い

「べ、別に嫌ってわけじゃないですよ?ただ展開が速すぎるなあって思っただけです!」
「何の展開かしら?」
「だから私と真紅のk…」
「何?」
「し、真紅いつからいたですか?」
「今来たところだけど」
「そ、そうですか」

良かった、どうやら聞かれていないみたいだ

「もう具合はいいの?」
「ええ、薬飲んで寝たらすっかり直っちゃったです」
「そう、良かった」
「あれ、その袋はなんですか?」
「ええ、貴女に晩御飯でも作ってあげようと思って」
「あ、ありがとです」

今はこの関係でいい

「何作るですか?」
「蓮根のはさみ揚げと、サラダと」
「蓮根はいやです~」
「好き嫌いは駄目よ」

今は一緒にいられるだけでいい

「真紅」

「何?」

「ありがとうです」

いつか、貴女と…

「翠星石、顔が紅いみたいだけどまだ熱があるんじゃn」

「べ、別になんでもないです!」

END


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