699 パート1 [sage] 2009/10/18(日) 20:57:27  ID:OWAjPTLA Be:

菫→照→咲 
のロング&シリアスSS投下します。
序盤、微エロなのでご注意下さい。何レスかお借りします



「…っあ…んんっ!ああっ…もう、イきそ…う…菫っ…!」
「っ……照…好きだよ…照…」
「うん……ぁあっ!」
体がびくびくっと震え、やがて私は果てた。
週に2・3回ほど、部活が終わった後に菫と一緒に家に帰り、私の部屋で菫と体を重ねる。
母親は仕事のため、この時間は家に居ないことが多い。だから、こういった行為をするのに私の家はとても都合が良いのだ。
菫とは、麻雀部に入部してから仲良くなった。何か特別なきっかけがあった訳では無く、気が付いたらいつも一緒に居ることが多くなっていた。
そして、二年生なったある日、菫に突然好きだ、と想いを告げられた。私も菫のことは好き。
でも、友情としてではなく、恋愛感情として好きなのか、と言われたら…答えはノーになってしまう。
私には咲という、この世で一番大切で心の底から愛している妹が居るから…。
だから、今まで数えきれないほど菫に好きだ、愛していると言われてきたが私はいつも「うん」「ありがとう」と言葉を返すだけで「私も菫のことが好きだよ」と言ったことは一度もない。
ごめんね、菫。
愛している訳でも無いのに体を重ねてしまって。
菫とセックスをする時は、いつもこんなことを頭の隅で考えている。
「照…?何を考えているんだ?」
「ん…。何でも無い」
「そう?」
「うん」
「照、好きだよ」
「…………うん。ありがとう」
やっぱり、私も…とは言えない。そしてセックスをした後は何となく体がダルい。出来れば、あまり会話をしたくないんだけれど…。
菫と軽いキスをした後、私はすぐに服を着直して、またベッドに潜り、ボーッとする。
「来週から、いよいよ全国大会が始まるな…」
隣で菫がボソッとこう言った。
「うん。どうしたの?急に」
「お前、本当は妹に会いたくて仕方ないんじゃないか?」
「…!何で…?」
「お前、私に抱かれてる時、いつも私じゃなくて妹との事を想っているだろ…?」
「………」
言葉が出てこない…
「やっぱり、図星か。」
「ごめん、菫…」
「まぁ、分かってはいたけどね。でも―」
「でも?」
「私は、お前と一緒に居られるだけで幸せだから、別に気にしてないよ」
その言葉が胸に突き刺さる…。こんなにも私のことを好きで居てくれてるのに、私はいつも咲のことを想っている。本当に私は最低な女だ。
「…うっ…くっ…ぅう」
やだ、涙が溢れだしてくる…。
ずっと、菫に悪いと思っていたからいっそのこと責めてくれれば気が楽になるのに、菫は私を責めるどころか優しく包みこんでくれる。
その優しさが、とても痛い。
「おいおい…泣くなよ照…」
「うぅ…菫…本当に、本当にごめん…」
「だから、良いんだって。大会で妹と仲直り出来ると良いな」
「うん…」
何で菫が咲のことを知っているのかと言うと、菫に告白されてから体を重ね、その何回目かにうっかり、「菫」と言ったつもりが、無意識に間違えて「咲」と口に出してしまったのだ。
本当に恥ずかしい話だ。妹を心の底から愛しているなんて…。でも、私は本気なんだよ。咲…。

まだ家族四人で長野で暮らしていた頃、私は咲の笑顔や仕草を眺めていると胸がギュウッと締め付けられて、苦しくなることがあった。
最初はそれが一体なんなのか分からず、一人でモヤモヤと悩んでいたのだけれど、ある日そのモヤモヤが
「好き」
という感情だと気付いてしまった。
近親相姦 ― そんな言葉が私の頭の中で横切る。
しかも、同姓同士で…。
私は頭がおかしくなってしまったのか?
相手は妹なのに、何を考えているんだろう。
決して踏み込んではいけない境界線…。
それからというもの、私は咲と上手く会話が出来なくなってしまい、目も合わせられず、いつもそっけない態度をとるようになってしまった。
本当は仲良く話がしたいのに…体がゆうことをきかない。
そんな私の異変に気付いた咲が、ある日の夜、両親が眠りについた後に突然私の部屋に入ってきた。
「お姉ちゃん…」
「っ!咲…。どうしたの?眠れないの?」
「違うの。あのね、お姉ちゃん…どうして最近わたしに冷たいの?」
「………………」
「…お姉ちゃん、わたし何かお姉ちゃんに酷いことしたのかな…?っう…うぅ」
「咲…違うの。そうゆう訳じゃなくて…」
「うっ…ぅっじゃあどうして…っ最近わたしと話してくれないのぉ……?」
「…っ!」
私は咲を抱き締めて、耳元で呟いた
「あのね、お姉ちゃん…咲のことが好きなんだ…」
「わたしもお姉ちゃんのことが好きだよぅ…」
いや…そうじゃなくて
「…咲の好きとお姉ちゃんの好きとはちょっと訳が違うの」
「?」
キョトンとする咲。当然の反応だ…。
「お姉ちゃん、咲の事を妹として見れなくなっちゃったの…。姉妹とか、そうゆうのじゃなくて、一人の人として、咲のことが好きなの…キスだってしたいし体に触れたいとも思ってる…」
「えっ…?」
私は自分を抑えられなくなって、咲にキスをした。そしてそのままベッドに押し倒そうとして、その時…
「いやっっっ!!」
バンッと、凄い力で咲に突き放された。
「お、お姉ちゃん…どうしちゃったの?変だよ…お姉ちゃん…」
「咲…」
「お姉ちゃん、おかしいよ…何考えてるの?私たち姉妹なんだよ?女の子どうしなんだよ?何でキスなんかするのっ?意味分かんないよ…っ」
「…咲のことが好きなの」
「ぅっ…!やだ、お姉ちゃん変だよぉ………気持ち悪いっ」

気持ち悪い…。あの時の咲の言葉が頭の中で何回も何回もこだまする…

「っ…!」
あ、夢…。背中が寝汗でぐっしょり濡れている。

私が中学校を卒業する頃、お母さんとお父さんの仲が悪くなり、あの件以来、咲とは気まずくなったまま私達は別々に暮らすことになった。
私はお母さんと一緒に東京へ引っ越し、お父さんと咲は長野に残った。
正式に離婚をするのも、時間の問題だろう。
一度、咲が一人で私達に会いに東京に訪れたことがあったけれど、結局私は咲と会話をするのが怖くて口をきけないまま、咲を長野に帰してしまった。

咲…。
全国大会で
麻雀を通してならまた会話をすることが出来るのかな?
…もう一度あの頃に戻れるのかな?

そして、8月。全国大会の幕が開かれた。

「ふわぁ~…」
「咲さん、眠いですか?」
「う、うん。昨日緊張しすぎてあまり眠れなかったから…」
「ふふふっ。私もです…」
「そっか、和ちゃんも…」
「ええ、東京に着くまではまだ5時間以上かかりますよ。少し寝たらどうですか?今寝ても向こうに着いたら、荷物の整理に、夕食、お風呂にも入りますから疲れてまたすぐにぐっすり寝れますよ」
「うん、そうだね。じゃあ…」

今、私達は全国大会が開催される東京に向かう電車の中にいる。後ろの席を見ると、京ちゃんと優希ちゃんはいつものように仲良くお喋り中。
部長と染谷先輩は、もう寝てるみたい…

お姉ちゃん、明日から私、お姉ちゃん達と戦うんだね。待っててね、お姉ちゃん…

「咲…お姉ちゃん、咲のことが好きなの」
あ…これは夢の中か…?
「えっ、お姉ちゃん何言ってるの?変だよ…」
「…気持ちわるい」
「咲…っ!わたしは…」
「いやぁっ止めて…!」
急にお姉ちゃんの様子がおかしくなったのは、わたしが中学一年生の時だったかな…
突然、わたしを避けるようになって…。
意を決して、どうしたのか理由を聞こうと、お姉ちゃんの部屋に入ったわたし。
そこには、ベッドに腰をかけて何だか思い詰めているようなお姉ちゃんがいた。
そして、好きと言われてキスをされて…
あまりに突然のことだったからわたしは、頭の中が真っ白になってパニックになっちゃったんだっけ。
お姉ちゃんが、わたしのことを好き…?
どうゆうこと?
気が付いたら、お姉ちゃんを突き飛ばしてて…しかも酷いことをたくさん言った。
そして、なんだか怖くなっちゃってお姉ちゃんの部屋から逃げ出したんだよね。
お姉ちゃんとはそれきり、気まずい空気のまま別々に暮らすことになって…
結局謝ることも出来ずに、お姉ちゃんとお母さんは東京に行っちゃった…。
お姉ちゃん達が東京に行ってから、私はいっぱいいっぱい考えた。
女の子同士で愛し合うこと。血の繋がった姉妹で愛し合うこと。冷静になって考えてみれば、好きになった相手がたまたま同じ性別で、姉妹だったってだけのこと…だよね。
人を好きになるのに、性別や血の繋がりなんて関係無いよ…。
世の中には、そうゆう恋愛をしている人なんてたくさん居るはず。確か、オランダは同性でも結婚出来る国だったはず。性別や血縁、こんなちっぽけなことなんて気にする必要なかったんだ。
なのに、あの時のわたしはまだ中学生といっても、考えが子供だったから、そんなちっぽけな事でお姉ちゃんを拒絶して傷つけちゃった…。
きっと、お姉ちゃんはわたし以上に悩んで、苦しんでいたんだろうな…。
ごめんね、お姉ちゃん…馬鹿なわたしでごめんね…。また2人で一緒に笑って過ごしたいな…
お姉ちゃんが居なくなってから、初めて自分の気持ちに気付いたよ。わたしにとって、かけがえのない人。姉妹なんて関係ない!
わたしが一番大好きなのはお姉ちゃんだ…
でも合同合宿の時に福路さんから聞いたお姉ちゃんの様子は、まだわたしの事を怒ってるみたいだった。
会場でばったりお姉ちゃんと会っても、きっとまだ口はきいてもらえない。
だから勝っても負けても試合が終わった後にお姉ちゃんに謝りに行こう。
そして「大好きだよ」って伝えなくちゃ…

「ぅっ…お姉ちゃ…ん…っ」
「…咲さん?どうしたんですか?」
「ぅっうっ…」
(眠りながら泣いている…?やっぱり、あなたはお姉さんのことが…。分かってはいましたが、私じゃ駄目みたいですね…。でも、お姉さんと無事に仲直り出来るように、私があなたの支えになります…)
キュッ。和は、優しく咲の手を握り締めた。

「うほーいっ!着いたじぇっ」
「おーい、優希!あんまりはしゃぐと疲れるぞ~!」
「やっぱり東京は夜でも明るいじぇ!」
「うわぁ…すごい」
「ええ…本当…大きな建物ばかりですね。」
「やれやれ…あいつらは元気じゃのう…」
「ふふふ、そうね。みんなー!盛り上がってるところ悪いけど、すぐにホテルまで行くわよ!」
「はーいっ」

夜ご飯とお風呂を済ませてから、わたし達はすぐに布団に入った。
みんな、疲れていたのかすぐに眠ったみたい。
「咲さん…」
「あっ、和ちゃん。まだ起きてたんだね」
「ええ。」
「?…どうかしたの?」
「大会が終わった後、お姉さんと絶対に仲直りして下さいね…?」
「…和ちゃん。ありがとう。わたし、頑張るよっ」
「はい…。では、おやすみなさい」
「おやすみ…」

和ちゃんは、そう言って眠りについた。
ありがとう、和ちゃん。わたし、頑張るよ!

翌朝、会場内。
さすが東京…長野の倍以上は人が居るよ…。
「!」
あっあれって…!
「あっ…!」
その時、たくさんの人混みの中からお姉ちゃんっぽい人の後ろ姿を見つけた。
あれは間違いなくお姉ちゃんだ…!
「咲さん?」
「お姉ちゃん…お姉ちゃんだっ!わたし、ちょっと行ってくるね!」
「あっはい…」
お姉ちゃん、お姉ちゃん…!!
「お姉ちゃんっっっ!!」
後ろから呼び掛けると、その人は立ち止まり、振り向いた。
「っ!咲…?」
やっぱりお姉ちゃんだっ!
「お姉ちゃん、あの…っ ―――」
「駄目っ」
「えっ…?」
「今はまだ駄目…。大会が終わった後に、二人で話をしよう」
「…うっうん、分かった!待っててね、お姉ちゃん!わたし、絶対勝つからね!」
「うん…」
静かに頷くと、お姉ちゃんは部員らしき長くて綺麗な髪の女の人と一緒に歩いていった。
お姉ちゃん…。お互い、何の話をしようとしているのか、口に出さなくても通じ合っていた。
でも…うん、とは言ってくれたけどやっぱりまだ態度が冷たい気がする…。仲直りできるかなぁ…。
「咲さんっ!」
「あっ和ちゃん…ごめんね。勝手に余所に行っちゃって…」
「気にしないで下さい。さぁ、行きますよ!」
「うんっ!」
―――――――――――――――
その日の夕方
「照。さっき会場で会った子が妹か?」
「うん…。」
「そっか…。向こうもお前と仲直りしたい雰囲気だったじゃないか。よかったな」
「うん…」
「清澄高校、見事に一回戦を突破してるよ。明日、決勝で当たることになった。」
「うん」
「…悔いの無いように、全力でやれよ?」
「ん…。菫…ありがとう」
「気にするな。じゃあ、おやすみ 」
「うん。おやすみ…」
(明日、咲の高校と決勝か…。咲との直接対決はないけれど…。お姉ちゃん本気で行くからね。だから咲も…)

同じ頃、清澄のホテルにて
「無事に一回戦を突破出来て良かったです。ついに、明日が最後の戦いですね…」
「うん!明日も頑張ろうね。和ちゃん」
「はいっ。では、おやすみなさい…」
「うん。おやすみ」
(泣いても笑っても明日が最後。絶対に勝って、お姉ちゃんときちんと話し合って、仲直りするんだ…)
――――――――――――――――
「かっ…数え役満!!!清澄高校、宮永選手の数え役満で逆転優勝ーーー!!全国大会を制したのは大会初出場の長野県代表、清澄高校です!!!」

「今、清澄高校のメンバーが対局室に入って参りました!歓喜の声をあげております!」

「咲ちゃん!やったじぇー!!!」
「咲さん…!!!」
「よくやったのぅ!!!」
「咲…すごいわ。よくやった!優勝よっ!」
「すごいぞっ!咲ー!!」

「ありがとう!みんな…!」
(やった…わたし…勝った…!勝ったよ!お姉ちゃんっ!)

「ふふふっ咲。あそこ。お姉さんが呼んでるわよ」
「あっ…お姉ちゃん…!」
部長が指差した対局室の扉の向こうには、満面の笑みのお姉ちゃんが立っていた。
「咲。いってらっしゃい!」
「はいっ!失礼します!」
わたしはお姉ちゃんの元へと走った。
―――――――――――――――

「咲…。おめでとう。強くなったんだね」
「お姉ちゃんっ!わたし、勝ったよ…ぅう…勝ったよぅ…」
「うん。うん。凄かったよ。咲…」

咲が私に抱きついてきた。あの頃私達の間にあった、冷たい壁は、今はもうない。
「本当に、すごかったよ。咲。優勝おめでとう」
私はそういって、咲をギュッと力強く抱き締めた。
私はどれほど、この瞬間を待ちわびた事だろう…。
とても嬉しくて、今まで張り詰めていた糸が切れたかのように、自然と涙が溢れてくる。
「えへへ…。お姉ちゃんも泣いてるね…」
「うん…っうん…!本当に、嬉しいよ…咲…!」

「咲。今晩は、お姉さんと二人きりで過ごしたら?」
清澄の部長が、咲に話かける。
「良いんですかっ?部長!」
「ええ。もちろんよ。明日の夜6時に駅に集合ね。それまでお姉さんと、楽しんできて。」
「咲のお姉さん。それで、良いですよね?」
「あ、はいっ。ありがとうございます」

こうして、清澄の部長の配慮もあり、私と咲は今晩から明日の夕方にかけて、二人きりで過ごすことになった。

そして私は、白糸台高校のみんなで利用した会場近くのホテルにもう一泊延長し、咲と一緒に泊まることにした。
部屋に着き、荷物を置き一息つく。少しの間沈黙があってから、咲が口を開いた。
「お姉ちゃん…、あのね…」「うん。」
「中学生の時は、酷いことしてごめんなさい…。ずっと、謝ろうと思ってたの…」
「そんな…酷いことしたのは私のほう ――」
「ううん。違うよ、お姉ちゃん…。お姉ちゃんは私のことで、悩んで苦しんでいたんだよね…」
「………」
「気付かなくてごめんね…。なのに、わたしってば子供だったから…」
「咲…」
「お姉ちゃん。わたし、お姉ちゃんに伝えないといけないことがあるの。」
「うん…なに?」

「お姉ちゃん…」
「大好きっ。わたしが今一番好きなのはお姉ちゃんだよっ…!」
「っ…!」
ドクンッ。心臓がはち切れそう。言葉が出てこない…言葉の代わりに、大量の涙が私の頬をつたう。
夢を見ているようだ。私が望んでいたことが今、目の前で起こっている…。
とても、暖かくて心地が良くて…不思議と心が落ち着く。
「お姉ちゃんっ…泣かないで…わたしまでまた泣きそうになっちゃうよぅ…」
「あっあ、…ご、ごめんね、咲…あ…あまりにも嬉しくて…なん…て言ったら良いか分からな…っう…うぅっくっ」
「お姉ちゃああん…っ!」
私達は、また力強く抱き合った。お互い涙声になっていて、もう何を言っているのかも分からない。
10分くらい思い切り泣いてから、私達は少し落ち着いてきた。
「咲…。疲れてるでしょ?今日はもう寝よっか」
「お姉ちゃんも、でしょ?」
「ふふふっ、そうだねっ」
顔を見合せてニコッと笑う。
「久しぶりに、お姉ちゃんと一緒に寝たいな…」
顔を赤くして咲が言った。
「ん…。わたしも…」
布団に入って、今日はお疲れ様でしたと再度挨拶をする。
「じゃあ、おやすみ…咲。」
そう言って、私が目を閉じようとしたら、咲に方をポンポンと叩かれた。
「ん?どうしたの?」
「お姉ちゃん…ちゅっ」
「っ!咲?!」
「えへへ…///」
咲に優しく、キスをされた。体が熱くなる…。
「咲…っ」
「んっお姉ちゃ…ん」
「さき……っ」
気が付いたら、私も咲にキスをしていた…。
何回目かなんて、もう分からない。それほど、私達は交互に何回も何回もキスを繰り返し続けた…。体がとろけそうなくらいに。こんなに気持ちの良いキスは初めてだった。
「咲…大好きだよ」
「わたしもだよ、…お姉ちゃん」
―――――――――――――――
夏の全国大会が終わり、私達三年生は部活を引退した。私の進路は、去年の大会で活躍したこともあり、白糸台大学に推薦入学が決定していた。私はこれからプロを目指す。
今は部活を辞めて時間に余裕ができたため、咲とは二週間に一度のペースで会っている。
私が長野に行ったり、咲がこっちに来たり。咲がケータイを買ってもらったこともあり連絡も取りやすくなったので、暇さえあれば電話をして、今日学校であった出来事。麻雀のこと。友達のこと。次は二人でどこに行こうか…
そんな他愛もない話だけれど、それでも私達にとってはとても貴重な時間であって、そして至福の一時でもある。「幸せだなぁ…」
私は空を見上げながら、ボソッと呟いた…
―――――――――――――――
「いつか、また一緒に暮らそうね。咲…」
「うんっ約束だよ。お姉ちゃんっ!」

End.

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最終更新:2009年10月20日 15:58