かじゅモモSSが完成したので投下致します。以下の注意事項に気を付けて下さい。

(注意事項)
・少し長めの話になってしまったので、何日かに分けて投稿します。
・エロ有り。話全体で数回程あります。
・ストーリー設定にSOAを含みます。意味が分からなかったらスルーして下さい><

それでは投下致します。タイトルは『永遠の花』です。



838 名無しさん@秘密の花園 [sage] 2009/11/28(土) 12:01:31  ID:G4v/YYur Be:

「……先輩」
「何だ、モモ」
 冬空の下の屋上は、とても寒い。しかし、二人こうして抱き合っていると、どんな寒さも平気だと思える。
「もし私が消えたら、先輩は」
 続く言葉を、唇で塞ぐ。それより先は、言わせないように。
「……お前は消えないよ、モモ。いや、私が消させるものか、絶対に」
 不安げな瞳で見つめられたくなかったから、そう答えた。
(また無責任な事を――やはり私は、卑怯者だな……)
 桃子に見られないよう、自嘲気味に笑う。ふと、ゆみの体を抱く桃子の腕の力が強くなった。
「……モモ?」
「先輩、私、うれしいっす。先輩にそう言って貰えただけで、私――」
「馬鹿。変な事言うな。勝手に私の前から居なくなったら、許さないからな」
「……はい」
 時間を忘れて、二人は抱き合っていた。
 互いの存在を確かめ合う様に。互いを決して離さない様に――

  *  *  *

 夏の全国大会県予選――鶴賀学園は惜しくも全国への切符を手にする事は出来なかった。が、これで全てが終わった訳ではない。県予選での健闘は、来年への望みを繋ぐ結果とも言えた。

「ユミちん、今日はモモは来てないのか?」
「――、……ん、あ、あぁ、その様、だな……」
 放課後の部室。麻雀部の現在の活動は、1、2年生の戦力強化が主となっている。来年以降の大会に向けての準備期間だった。
「ん? ユミちんどうかしたのかい? 何だか顔が赤いようだけど」
「そうか……? ……っ、いや、少し熱っぽい気はするが……」
「風邪でも引いたのかい? それだったら無理して出てこなくても良かったのに」
「いや……大丈夫だよ。……それより蒲原」
「ん?」
「それ、ロンだ」
「のわぁっ!?」
 頭を抱える智美を見て、ゆみは苦笑する。が――
「っ! ――……くっ、うっ……」
 ゆみの身体が、がくりと机に傾ぐ。苦しそうに喘ぐその姿は、とても大丈夫には見えなかった。
「お、おいおい、ホントに大丈夫か? やっぱり保健室に……」
「……いや、いい。一人で行ってくる」
 心配そうに見つめる智美達を後に、ふらふらと立ち上がり、ゆっくりとした足取りでゆみは部室を出た。
「…………」
 しかし、その足が保健室に向かう事は無かった。何度かふらつきながらも階段を上り、誰も居ない屋上へ。扉を閉め、それが限界だとばかりに、がくりと膝を付いた。
「くぁっ……あっ、ふぅ……んっ……」
 吐息に、艶が混じる。ゆっくりと振り向き、そこに居る人物の姿を捉える。
「モ……モ……」
 何も無い筈のゆみの背中に、人影が姿を現す。薄笑いを浮かべながら、身体をゆみと密着させ、その手はゆみの秘部に伸ばされていた。
「――流石っすね、先輩。皆の前であれだけ我慢出来るなんて」
「あ……あぁ……正直、危なかったが……」
「ですよね。先輩のここ、こんなに濡れてるっす」
 つぷ、と桃子の指が下着越しに秘所に沈む。その刺激に、ゆみの身体が跳ねた。
「く、ぁあぁっ……! モ、モモぉっ……!」
「ん? どうしたっすか先輩」
「も、もう……我慢出来ない……頼むから、もう……」
「イかせてほしい、っすか?」
 桃子の問いに、ゆみは耳まで赤く染めながら頷く。
「まあ、部活の間中、ずーっと弄くってたっすからねぇ。私もそろそろ指が疲れてきたっす」
 くすくすと笑いながら、桃子はゆみの下着をずらし、指二本をゆみの秘部に直接突き挿れた。
「んあぁぁあぁっ!」
「思いっきりイッて下さいね、先輩――」
 桃子はそう言うと、ゆみの唇を塞ぎながら、挿入した指をぐりぐりと動かした。
「ん~~~っっ!! っ! っっっ――――…………!!」
 びくん、と身体を仰け反らせながら、ゆみは達した。桃子が唇を離すと、大きく喘ぎながら桃子に寄りかかる。とろとろと溢れ出た愛蜜が、屋上のコンクリートに染みを作った。
「イッたっすか? 先輩」
 桃子が聞くと、ゆみはぐったりとした様子で桃子に身体を預けながら、コクリと頷いた。その応えに桃子は満足げに微笑むと、ゆっくりと立ち上がった。
「……モモ……?」
 ゆみの身体が、仰向けに寝転がらされる。何を、と問う前に、ゆみの顔に影が差した。
「先輩……私も……」
 桃子がゆみの顔を跨ぐように立つ。そうすると、ゆみの視線の先には桃子の下着が映る。
「先輩の声聞いてたら、私も我慢出来なくなっちゃったっすよ……」
 じわりと桃子の下着に広がる染み。ゆみはゆっくりと手を伸ばし、その部分に触れる。
「ひゃぅんっ」
 すぐに桃子の甘い声が漏れる。ゆみはゆっくりと身体を起こすと、桃子の秘所に口付けをした。
「んあぁぁっ!」
 今までのお返し、とばかりに、桃子の濡れそぼる秘部を舌で転がすように味わう。そうすると、奥からどんどんと蜜が溢れてくる。
「ふふ……モモだって、すごく濡れてるじゃないか」
「そ、それはぁ、先輩が、んっ……! せ、先輩だからっ……っあ……!」
「そうか? ……それなら遠慮は無しだ」
「ひぅんっ!」
 舌と指を使い、桃子を攻める。その度に桃子は甘い声を上げ、蜜を溢れさせていた。
「も、う……ダメっす……! せんぱ、い、あっ、ふぁぁあぁあぁぁっっ……!!」
 がくん、と桃子の身体が揺れる。くずおれる様にゆみの上に覆いかぶさり、荒い息を吐く。
「せん、ぱい……」
「可愛いよ……モモ」
 ゆみの指が桃子の髪を梳く。桃子はくすぐったそうに笑うと、そのままゆみに口付けた。

  *  *  *

「すぅ……すぅ……」
 その後、ゆみと桃子は屋上の塔屋で二人だけの時間を過ごしていた。日が傾く頃、ゆみは眠ってしまった桃子に膝枕をしながら空を見上げていた。
「邪魔するよ」
 唐突に下から聞こえてくる声。ゆみが視線を元に戻すと、そこには智美がひょっこりと顔を出していた。
「よく此処だと分かったな」
「そりゃあね。ここはユミちんのお気に入りの場所だろう? 保健室に居なかったから、ここだと踏んだ訳さ」
 智美は塔屋の梯子を上ると、ゆみの隣に腰掛ける。
「……今日の事。大方、モモの所為じゃないか?」
 智美の言葉に、ゆみは驚く。
「蒲原、まさか見えていたのか!?」
「いや、でも今ここにモモが居るって事はもしかして、ってね」
「そ、そうか……」
 ワハハ、といつもの笑みで返す智美に、ゆみは安堵に息を漏らす。もし今日の事がばれていたら、暫く部には顔を出せないと思った。
「それでユミちん。大丈夫なのかい」
 と、不意に智美が真面目な面持ちになる。
「ん? ああ、少し休んだら良くなったよ。すまない、心配かけて」
「――そうじゃなくて、モモの事だよ」
 智美の言葉に、ゆみは口を閉じる。ゆみを見つめる智美の目が、言わんとする事を伝える。
「……すまない。私がもっとしっかりするべきなんだろうな」
「いや、ユミちんがそこまで背負う事じゃないよ。本人の問題さ」
 幸せそうに眠る桃子の寝顔を見て、ゆみは複雑な気持ちになった。

 桃子の様子がおかしい。ゆみがそう感じたのは、県予選が終わって半月程経った頃だった。今まで以上にゆみにくっついてきて、以前よりも他者との関わりと避けているように見えた。
 もちろん、部活には普通に出ていたのだが、県予選決勝での健闘で、人気の増したゆみを囲む生徒達を見る桃子の目が、にわかに殺気立っていた事にゆみは気付いていた。
 今日の桃子の『悪戯』も、朝にゆみの下駄箱に入っていたラブレターが原因だ。それを見た桃子は、ゆみにずっとくっついて『先輩は渡さないっす』と言っていた。
 ゆみ自身も、いつもは二人きりの時にしていた行為を、公衆の面前で行われるとは思いもしなかった。結局桃子の影の薄さがあり、発覚する事は無かったのだが……

「モモは最近、ユミちんに依存し過ぎてるな」
 智美の言うとおりだった。以前から桃子はゆみと一緒に居る事が多かったが、それでもこんな事は今まで無かった。
「別にそれが悪いって訳じゃないけどね。でも、それだけじゃ勿体無いと思ってさ」
「……そうだな。私からも注意をするよ」
「そうしてくれるとありがたいな。ただでさえ、最近はモモが見えなくなってる」
「……え?」
 智美のその言葉に、ゆみは首を傾げた。
「ん、いや、気のせいかもしれないけどな。以前よりも、モモを見失う事が多いんだよ。同じ部屋に居るのも、モモの影の薄さも分かっているのに」
「そんな、事……」
「ユミちんはそういう事、無いのか?」
 その質問に、ゆみは唖然として答えられなかった。彼女には、いつでも桃子が見えていたから。
「……無いのか。いや、羨ましいね。愛の為せる技、かな?」
「んなっ……からかうな」
「ワハハ、ごめんごめん。――それじゃあ、私はこれで失礼するかな」
 智美は立ち上がると、塔屋を降りてゆく。扉を閉める音が消えてからも、ゆみは桃子が起きるまでその場所に居た。
「――先輩」
 ふと、膝の上の桃子が目を開けた。
「起きたのか、モモ」
「はい。先輩の膝枕、とっても気持ちよかったっす」
 そう言ってクスリと笑う桃子の顔を見ると、ゆみは心が安らぐのを感じた。
「せんぱい」
 不意に、桃子が手を伸ばす。その手を握ると、ゆみは桃子の体を抱え上げた。
「先輩、私の事、見えるっすか?」
「何を言ってるんだ。当たり前じゃないか」
「……はい。良かったっす」
「おかしな事を言うな、モモは。……さて、帰ろうか」
「……はい」
 日は殆ど沈み、夜の帳が落ちて来ている。
 二人は手を繋いだまま、秋の気配を感じながら帰路に着いた。

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最終更新:2009年12月02日 18:44