【涼宮ハルヒの憂鬱】佐々木ss保管庫 @ Wiki内検索 / 「67-527 「キョン、そんなの決まっているじゃないか」」で検索した結果

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  • 67-527 「キョン、そんなの決まっているじゃないか」
     それは小学校六年の頃の話だ。  父が浮気し、結果、両親が離婚した。  事実だけを列記するなら、ただそれだけの話であり、そしてわたしは教訓と責任を得た。  人は、一時の感情によってたやすく判断を誤る生き物なのだ。けれど、わたしはああはなるまい、と。  母の心痛を、これ以上増やすような事はさせまい。母一人子一人であっても、わたしは立派なわたしになってみせよう、と。  丁度、その頃憧れていた少女がとある含蓄のある言葉を発したのを聞いた。わたしがそれに感化されたのはさて運命だったのか。  中学一年のわたしは、両親の離婚に合わせて苗字が変わった。  そして『わたし』も変わった。  それが『佐々木』の始まりだ。  わたしは中立にして難解な存在になろう。  女子に対しては普通で良い。けれど男子にとっては難解、不可思議、遠巻きにしたくなるような存在が良いだろう。何故ならば...
  • Part67
    ...じゃないんだから」 67-527 「キョン、そんなの決まっているじゃないか」 67-509「そこが小鍋立ての良いところなのだよ」 67-482「16年と25年か、確かに長いね」 67-460 斜め45℃のサスペンダー 67-407 キミのふり見て我がふり思え 67-407 ひきずれ橘さん 67-406「お前か」「僕だ」 67-369 あじさいの季節のふたり 67-322 探偵さん 67-308「なんで人の部屋にいるんだ佐々木」 67-295 退場者達の語り場で 67-273「……そんなに妙な顔をしていたかい?」 67-270 佐々木「○る○るね○ねは、くっくっく」 67-241 やさしい雨 67-206 受験前の挿話 67-175 切り取られた空の下で 67-148「ほんの少しだけ寂しくなったんだ」 67-82「キョン、リヤカーと言えばだが」 67-61「くく、一口欲しいのなら言いた...
  • 67-555「ホント、素直じゃないんだから」
    ...  関連話、67-527 「キョン、そんなの決まっているじゃないか」
  • 67-846「二人きりでって訳じゃないんだろ?」
    『くく、それは二人きりでって訳じゃないんだろ? なら構わないよ』  俺と佐々木とは中学と塾通いだけが接点で、放課後一緒に遊びまわるような仲ではなかった。  今思えばあいつの家に行った事もないし、あいつが俺の家に来るのも、それは俺の自転車に乗る「ついで」みたいなものだったしな。  けど、別に放課後まったく一緒に遊ばなかったって訳じゃない。  そこまでいったら逆に不自然だ。  当たり前だろ?  けど、結局たった一度だけだった。  俺と佐々木が、たった一度だけ放課後一緒に遊んだ時の事。それはそう、月めくりカレンダーの十枚目をめくった頃だったろうか。  ………………………  …………… 「佐々木、たまにはお前も一緒に来ないか?」 「くく、それは二人きりでって訳じゃないんだろ? なら構わないよ」  残暑がしつこく居座る十月、俺が冬服の上着をずだ袋か何かのよう...
  • 67-509β「そこが小鍋立ての良いところなのだよβ」
     67-509「そこが小鍋立ての良いところなのだよ」のルームシェア佐々木さんシリーズ番外編バージョン。 「成るほど」  ざくりと音を立ててささがきごぼうを噛み締め、佐々木はくるりと人差し指を回した。 「察するにだ。涼宮さんにとってもキミは『魔法使い』だったのかもね」 「魔法使い?」  オウム返した俺へ向かい、意味ありげに喉を鳴らす。 「いや、この場合、願いを叶えてくれる彦星さまだった、と言うべきなのかもしれないね」  魔法使いねえ、何時かもそんな呼ばれ方をした気がするな。  さて、なんだったか? と雑然たる記憶の倉庫をまさぐりつつ、俺は小鍋に豚肉を足した。  今晩の我が家のメニューは小鍋立て、具はシンプルに新ごぼうと豚肉。  それに各々の茶碗飯と小皿だ。  ………………  ……… 『小鍋立てというのは具は二、三品で良いんだ。代わりに出し汁は予...
  • 67-9xx 「構わないよ、親友」
    67-9xx「そう謝らニャいでくれ、キョン」と、67-9xx「いや謝らせてくれ、佐々木」の続き。 「キョン、キミは涼宮さんのせいだと言いたいのかい?」 「違うぞ佐々木。謝っているのはあくまで「俺」だ。猫化が進行してるんじゃないのか?」 「くく、これは手厳しいニャ」  ベッドに横になったまま、視線をこちらに見せて笑う。  口の端を釣り上げるように笑いながら。  今回の一件、ハルヒは無自覚に能力を行使してお前に猫化の呪いをかけた。  けどそれはあいつが悪いんじゃない。自分の日常を守る為に、異分子の存在を警戒するなんて当たり前の発想だ。  あいつの根っこが変人でも神様でもなくて、ただの普通の女子高生だから起こる警戒心なんだ。  mikuruフォルダをヤスミが気にかけなかった一件とは違う。  ああそうとも。あの春の事件で古泉が言っていたように、身内じゃない、ロ...
  • 67-273「……そんなに妙な顔をしていたかい?」
    「キョン、どうだい一口?」 「丁重に遠慮させてもらおう」  塾帰り。珍しく俺の前を歩きながら、佐々木が飲みかけの缶コーヒーを差し出してきた。  気遣いありがたいが、そいつはちょっと遠慮させてもらいたい。 「おや? 何か問題でもあったかな?」 「強いて言うならお前の顔だな」 「……キミは随分失礼だな」  言って佐々木は片手で自分自身の頬を撫でる。  ん? ああいや別にそんな意味じゃないぞ。すまんな、失言だ。 「造作がどうのじゃねえよ。むしろお前はハンサムな方だろ? そうじゃなくて表情の話だ」 「キョン、今日のキミからは次から次へと聞き質したい言葉が飛び出すね」  佐々木は怪訝そうに眉をひそめ、くるくると細い指を回す。 「しかし佐々木よ。残念だが俺の口は一つしかないぞ」 「くく、流石の僕も増やしてくれとは言わないよ」 「むしろ俺としてはもう少し減ら...
  • 67-9xx「キミこそ余裕がないようだが?」
     67-9xx「お前軽いな、ちゃんと飯食べてるか?」の関連。 「なあ佐々木」 「なんだい親友」  それは二人して向かい合い、額をつき合わせて夏休みの宿題をやっていた時の事だ。  そのはずだった。なのにどうしてこうなった。 「いい加減、俺の背中から離れろ」 「くく、つれないじゃないか」 「計算式がわからないとヘルプを求めたのはキミだよ? なのに何故今になってそんな事を言うんだい?」 「そこは感謝感激五体投地で礼を言うさ。だが何故いつまでも俺の背中に引っ付いているんだ?」 「くく、他に計算間違いがないかチェックしてあげているのさ、親友」 「何か問題でもあったかい? 大体キミの背中なんて中学時代に張り付きなれたものじゃないか。何を今更」 「こんなに密着してた覚えはねえよ」 「まだ足りないという事かな?」 「何がだ。第一、お前の頭脳ならとっくにチェ...
  • 67-599 キョン「そんな涙目で見つめても何も出ないぞ」
    67-592 佐々木「唐突だがぼくは歯医者が嫌いでね」 ガチャ キョン「よう、どうだった」 佐々木「……」 キョン「そんな涙目で見つめても何も出ないぞ」 佐々木「……」 キョン「先に外で待ってるからな」 佐々木「う゛ん゛」 ――――――――――――――――――――――――――――――― 佐々木「……いだがった」 キョン「そりゃそうだろ」 佐々木「とてもとても痛かった」 キョン「今度からは気合を入れてから行くんだな」 佐々木「君はいい人ではあるんだが、大事な時に冷たいことがあると思うんだ」 キョン「気のせいだ、それにお前には弱点なんてないんじゃなかったか?」 佐々木「いつものぼくは閉店しました(プイ」 キョン「おれとしてはいつものお前に戻ってくれるとありがたいんだがな」 佐々木「ふむいいだろう、それが君の望みとあ...
  • 67-9xx「そう謝らニャいでくれ、キョン」
     一度成功した事に味を占めるというのは、決して珍しいことじゃない。  例えばだが、猿の檻に「ボタンを押せばエサが出る装置」を置いておけば、猿だってその装置を「扱う」ようになるという。経験は力なのだ。  しかし柳の下に泥鰌がいつも居ると思っちゃいかんし、ましてや切り株にウサギがぶつかってきてコロリと逝くなんて  発生する方が稀な珍例でしかない。そんなものをアテにしちゃいかんのである。  まあ要するにだな……。 「俺はやらん。もう二度とシャミセンの事を団活を休む理由には使わんぞ……」 「キョン、決意を固めるのも誠に結構な事ではあるが、そろそろ現実に戻ってきてはくれニャいか」 「おい?」 「ふむ」  佐々木は小鼻の脇から左右それぞれ三本ずつ生えた「ひげ」を興味深げにさすりつつ首を傾げた。  うん、まあ、そういう事だ。そういう事なんだ。 「すまん佐々木」 「そう...
  • 45-727「キョン、少し肩を揉んでくれないかな?」
    727 :この名無しがすごい!:2009/07/20(月) 21 33 04 ID gSsT7jOA 佐々木「キョン、少し肩を揉んでくれないかな? 最近どうも肩が凝ってね」 キョン「勉強のしすぎだろう」 佐々木「なんだいその、立派なものも付けてるわけじゃないのに、って顔は」 キョン「そんなこと思ってないし、小さいのも一種のステー」 佐々木「いいから揉むんだ」 キョン「はいはい」 佐々木「違う! もんでもらいたいのは肩だ!」 728 :この名無しがすごい!:2009/07/20(月) 21 45 45 ID hCbTFMpb 727 .       , -‐-ー.、       〃.    ヽヾ       i ハハバハ  サスガ カテーナー .     イ(! ─ ─|i       ゞハ、 - , -‐○、  グリグリ  .{!にづ/   ト、 ヽ        l^´ i. ...
  • 16-567「キョンと佐々木とハルヒの生活 6日目」
    ★月○日 今日は普通に目が覚めた。 いつものハルヒの凶悪ギロチンドロップを食らうこともなく、それこそまぁ普通の人の目覚めを得られたと来たもんだ。 というわけで、逆に普通の目覚めすぎて不安になる。 この非人道的な目覚めがいかに俺の日常としてこの体に馴染んでしまっているかを認識し、朝から軽く落胆しつつリビングへと向かった。 「だから、ハルヒ。ポニーテールはもっと髪が長くないと出来ないの。」 リビングでは嫁さんとハルヒが鏡の前で何かをやっている。 「でも、ポニーテールじゃなきゃだめなの!」 鏡に映った自分の姿を眺めながら、駄々をこねるハルヒと苦笑いのヨメ。 いったい朝から何をやっているんだ。 「あぁ、おはようキョン。ハルヒが朝から突然髪型をポニーテールにして、ってうるさくて。」 そしてヨメは、どうしたものかね、とでも言いたげに両手を挙げた。 ...
  • 15-519「キョンと佐々木とハルヒの生活 4日目」
    ×月○日 今日も今日とて繰り返しの日常は過ぎる。 いつもどおりに仕事を終えた俺は、いつもどおりにハルヒを迎えに保育園にやってきた。 「すみませーん。」 そう声をかけながら保育園の教室の前に立つ。 「おっ、どちらさまかな?」 朝比奈さんではなくえらく威勢のいいお姉さんが俺を出迎えてくれた。 腰まで伸ばした髪を一つにくくり、にこっ笑いながら近づいてくる。 笑ったときの八重歯がとても印象的だ。 「え、と、あの…」 「おー、紹介が遅れたね。ごめんなさいなのさっ。」 両手に腰を当てて威勢のよい声で返事をしてくれる。 「私がこの保育園の園長の鶴屋ですっ。よろしくねっ!」 よろしくといわれても。 「あぁ、こちらこそよろしくお願いします。」 って、あれ? この幼稚園の園長って藤原じゃなかったっけ? 「あー、それね!実は前の園長めがっさ借金こさえて夜逃げしちゃってさ!で、私...
  • 17-681「キョンと佐々木とハルヒの生活 7日目」
    ×月○日 「名前はどうしようか?」 「そうだね。春生まれだから春を感じさせる名前がいいな。」 「春っぽい名前ねえ。そうだ、ハルヒなんてのはどうだ?」 「いいんじゃないかい。響きも綺麗だし、どこか壮大で温かみを感じさせる名前で僕は気に入ったよ。」 「じゃあ、字はどうするかだな。春日・・・、だめだ、カスガって読まれそうだ。春陽。ん~、これもなんか違うな…」 「そうだ、キョン。いっそのことこうしたらどうだい?」 そしてあいつは手元にあったメモ用紙にこう書いた。 『ハルヒ』 「ぐげぇ!」 腹に感じた衝撃で俺は目を覚ました。 今日もまたいつものアレか・・・ 「お前、もうちょっとマシな起こし方はできないのか。ハルヒ」 「今日はせっかくの私のお誕生日なんだから、はやく起きなきゃだめなの。誕生日は特別な一日だから一分一秒も無駄に出来ないの!」 「わかった、わかったよ。」 ...
  • 66-332 ルームシェア佐々木さんと毛布
    「おやキョン。今日も早いじゃないか」 「おう、おはよう」 「うん、おはよう」  まあお前の方が早いのは変わらん訳だが。  悪いな。どうも。 「構わないよ。代わりに夕食の支度はキミが分担してるだろう?」  朝と弁当の方が色々と大変だろ。 「くっくっく。ならばもう一足早く起きることだね。僕もキミに揺り起こされる日を楽しみにしているよ」 「へいへい前向きに善処させて頂きますよ」 「おやおや諦観はいけないな」 「お前が言うか」  昔、僕は全てを諦めている、とか言った奴の台詞かよ。 「おや覚えていてくれたかい?」  なんとなくな。なんとなく。 「ふふ、つまりあの時と今の僕の違いはそういう事なのさ」 「そうかい」  ホント楽しそうだなお前は。 「それより最近どうしたんだい? 朝が早いようだが」  あー、どうも晩と朝で寒暖の差がなあ。 「夜はまださ...
  • 17-404「作家のキョンと編集者佐々木~調子のいい日」
    『調子の良い日』 その日は朝からなんだか調子が良かった。 夢で見た内容をきっかけに起きてから次々と素晴らしいネタが浮かんできた。 以前夢で浮かんだ素晴らしいネタを忘れて悔しい思いをしたのを教訓に俺の枕元にはメモ帳がおいてある。 浮かんだ内容はそこに書き留めるようにしてあるのだが所詮は寝起きの脳みそ。 寝ぼけた文字のせいでで判読不能だったり改めて読んでみたら理解不能な内容だったりすることが多々あった。 ……この蟹味噌ってのはどういうつもりで書きとめたんだろう? しかし、今日に限っては違った。 俺の脳が完全に覚醒したとき書いてあった文字はきちんと読めるものだったし、内容も現在の連載に即した使える奴だった。 それをきっかけの俺の頭の中には次々と原稿の内容が生まれてくる。 それは俺に早朝から仕事をさせるのには充分な理由だった。 普段ならまだベッドで...
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    67-9xx「いや謝らせてくれ、佐々木」の続き。 「キョン、キミは涼宮さんのせいだと言いたいのかい?」 「違うぞ佐々木。謝っているのはあくまで「俺」だ。猫化が進行してるんじゃないのか?」 「くく、これは手厳しいニャ」  ベッドに横になったまま、視線をこちらに見せて笑う。  口の端を釣り上げるように笑いながら。  今回の一件、ハルヒは無自覚に能力を行使してお前に猫化の呪いをかけた。  けどそれはあいつが悪いんじゃない。自分の日常を守る為に、異分子の存在を警戒するなんて当たり前の発想だ。  あいつの根っこが変人でも神様でもなくて、ただの普通の女子高生だから起こる警戒心なんだ。  mikuruフォルダをヤスミが気にかけなかった一件とは違う。  図らずも古泉が言っていたように、身内じゃない、ロクに見も知らぬ人間が「自分の身内」と仲良くしているのを見れば  普...
  • 67-9xx 佐々木さんと「じゃあね、親友」
     66-236 佐々木さんの踏ん切り続編。  僕は、あの雨の日に素直になれなかった自分を後悔した。  だから僕の答えはこれだ。  キミには後悔なんてして欲しくない。  だから僕は素直にならない。  だって私はキミが欲しい。  それを告げれば、キミの選択のノイズになる。  僕は、キミが今抱いている素直な気持ちを、そのまま形にして欲しいんだ。  僕は、自分の気持ちの為に、キミの気持ちを犠牲になんかしない。させるつもりはない。 『どうもキミと話しているときは何だか笑っているような顔に固定されているようでね』  僕は役者になれない。そう結論した。  四年前、僕は涼宮さんに憧れて「演技」を始めた。  性別を超越した変人を演じ、注目され、「浮いた」自分を楽しむ。  そうやって自分の枠を作って、僕は誰にも自分を見せないようになっていた。  けれど...
  • 長編
    ssトップページ > SS > 長編 74-16「SOS団との決別」 74-16「キョンの退団宣言」(エロ物 注意) 71-874「俺の後ろに佐々木がいる」 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If Bad End) 74-16「佐々木からのプロポーズ(驚愕If) 70-483『バッテリー』 70-432「恋愛苦手な君と僕~放課後恋愛サークルSOS」 68-866『Wanderin Destiny』 68-111「佐々木さんのキョンな日常」 67-9xx 失言と猫ヒゲ 67-9xx どこか足りないフラグメント 橘京子「それが佐々木さんの役割だって言うんですか?」 67-708『だって、あたしだってそうだったし?』 67-116 Rainy Day …… What? 67-30「じゃあ、僕はこれから塾に行かなきゃいけないんでね」 66-358 Rainy Day by? 65-...
  • 66-100 ルームシェア佐々木さんが止まらない
    「キョン、ロマンチックが止まらないんだが」  佐々木、言動が意味不明瞭だ。 「だからね、キョン。ロマンチックが止まらないんだよ」 「だからな、佐々木。お前やっぱり酔ってるって」 「酔ってないよ!」  酔ってるよ! 紛うことなく酔ってるよ! 『ところでキョン』  スーパーにて。ビールと輸入物ワインを籠に入れてきたのは佐々木だった。  曰く、近くゼミの新歓コンパがあるので、その「対策」として自分のアルコール耐性を見ておきたいとのこと。  まあこいつらしいと言えばこいつらしい慎重さと言うべきだろう。  だが俺達はまだ18歳だぞ? 日本国の法律を鑑みろ親友。 『だからと言って免除されるかな? 僕は半々、いや七割の確率で飲まされると思っている』  ま、かくいう俺も、15の頃に某孤島の館で飲まされ……というか飲んでしまい  泥酔した挙句もう酒は飲むまいと誓った記憶...
  • 67-9xx「いや謝らせてくれ、佐々木」
    67-9xx「そう謝らニャいでくれ、キョン」の続き。 「涼宮さんの能力が、僕に影響を及ぼした事は理解しているつもりニャよ」 「そうだ。その事が問題なんだ」  小鼻の傍に生えた左右計六本のひげをしきりに撫でながら佐々木は苦笑する。  大丈夫だ、心配なんかしていない、と。  だが俺はそうではないんだ。  心はあの春の騒動に立ち返る。   あの騒動の時、騒動の発起人である橘が危惧したのは「ハルヒが力を暴走させ、世界を危機に陥れる」事だった。  その為に「精神が落ち着いた神候補、佐々木」に力を移し、世界を安定させようとしたのだ。  だが俺は提案を一蹴した。  ハルヒの奴はそこまで精神をボーダーの向うまでやっていない。  せいぜいがストレスで神人を発生させ、古泉の小遣い稼ぎを手伝ってやる程度でしかない。だから心配は要らないのだと。だが…… 「……キョン...
  • Part27
    トップページ >SS > 短編 Part27 27-974「鰯の頭も信心から」 27-949「それはない」 27-935「佐々木さんの、願いは夢の中で、の巻 その2」 27-926「センター試験」 27-916「妹VS佐々木」 27-896「みゆき」 27-868「卒業旅行」 27-857「おやじキョン」 27-849「お酒は二十歳になってから」 27-839「橘への誕生日プレゼント」 27-798「デレキョン→佐々木の憂鬱プロローグ」 27-780「佐々木のこころ」 27-756「長門は見た」 27-742「そこまでやるか」 27-729「お前ストーカー、僕もストーカー」 27-704「鏡開きだよ、佐々木さん」 27-671「メールの話」 27-626「そしてとことんウソだ」 27-616「君に手紙を書くよ」 27-572「スパルタ式」 27-538「進学の悩み」 27-527「佐...
  • 67-9xx「お前軽いな、ちゃんと飯食べてるか?」
    「なあキョン」 「なんだ、強引に話を中断したのはお前だったはずだが。佐々木」  それは二人して向かい合い、額をつき合わせて夏休みの宿題をやっていた時の事だ。 「そりゃキミが……ああ、いや、言うまい。むしろそれがキミの望みである気がしてならないからね」 「なるほど。つまり俺は『続きを言え』とお前に促せばいいんだな?」 「あのね……いやそれより火急の問題としてだが」 「おう。下級の問題とは限定的だな」 「もうツッコまないよキョン」 「当たり前だ。ツッコむのは俺の方だからな。無論」 「続きを言ったら友誼を切るよ?」 「続きを言うなら友誼が切られても構わないレベルの暴挙に及べ、という前振りだな」 「……キョン」 「なんだ」 「……………テーブルの下でだね。僕の、その、下半身を足先で触れ回るのは止めてくれないか」 「…………手で触れろとは積極的だな...
  • 65-459 ディナーへようこそ!
    1.おやつの後はゲームでも  中学時代の、ある日曜日のことだ。 「……ふう」  週末に出された宿題に対して消極的サボタージュを実施していた所、塾帰りの四方山話の中で佐々木にあっさりと看破されてしまった。  それでも俺は俺の寄って立つ道理による熱弁を奮ったのだが、まぁ佐々木の言わんとする、世間的、学校的、家庭的価値観に対して俺の孤立状況はいかんともしがたく、結局の所、あいつの部分的支援策を受け入れることによる全面的妥協に至ったというわけだ。  そんな訳で俺ん家で今、二人で宿題を片付けている。   「……ん、さすがに根を詰めすぎてしまったかな」  佐々木の眼が、長い睫毛越しに俺を見た。  俺は手元のノートを指し示し、 「いや、でもお陰でそろそろ終わりそうだ。ありがとな、佐々木」  お礼を言う。 「どういたしまして、だ。……それにしてもキョン、キミはやればできるのにどうして勉強を忌避するんだい?...
  • 67-708『だって、あたしだってそうだったし?』
    「う、ん」  自室の椅子で大きく伸びをし、かちり、ぱたん、と弄んでいた携帯に、意を決して発信ボタンを押す。  とるるるるるるる……発信音になんとなく心が折れる気がする。  けれどここで切ったら、それはただのいたずら電話だ。  そう思った瞬間に繋がった。  繋がってしまった。 『や、お久しぶり佐々木さん』 「久しぶり、岡本さん。一年ぶりくらいね。ちょっとお話したいんだけれど、時間だいじょうぶ?」 『こんな時間だもの、大丈夫よ大丈夫。それにしても随分久しぶりじゃない』  電話口に出たのは中学三年時代のクラスメイト、岡本さん。  正直言って彼女との親交は深かったとは言いがたいが、久しぶりと言いつつその口調は軽快で、いぶかしがる様子はない。  うん。なんとなく嬉しい。  『何か用? あ、聞いてるよ? 北高の涼宮さんにケンカ売ったってホント?』 「え? ...
  • 7-883「湯煙@佐々木vol.2」
    「では、いただきます。」 「………いただきます。」 俺の眼前では部屋備え付けの浴衣を着た佐々木が両手を合わせ、さっそく 料理に箸を伸ばしている。 まぁ、何だ。とりあえず一線を越えるような真似はしてない訳だが、 恒例なハプニングもあった訳で俺としては色々と持て余……げふんげふん、 複雑な心境であった。 というか、俺の方が動揺してるというのもどうしたもんかね。 事故だとは解っていても、少しばかり意識してしまうのは仕方ないというものだろ、男なら。 「どうしたんだい、キョン。先ほどから箸が進んでいないようだが。」 「いや……というか、これは何だ佐々木」 聞くまでもないことかもしれないが、一応聞いておかねばなるまい。 眼前の、どう考えても高級食材を使いまくった料理に付属していたのは どう見ても熱燗だった。 一人につき一本であるのが唯一の救いだろうか。 俺としては辞退したいのだが。 「これかい? くっ...
  • 66-387 ルームシェア佐々木さんと桜吹雪の日
    「春だねキョン」 「そうだな佐々木」  大学の帰り道、キョンの自転車の荷台で揺られながら桜を見上げ、桜並木に立ち止まる。 「生憎と先日の爆弾低気圧とやらで随分散ってしまったようだが……」 「まるで雪でも降ったみたいになってるな」 「おや、誌的な表現をするじゃないか」  喉奥で笑ってみせる。……ふむ。 「ふむ。忘れめや都のたぎつ白河の名にふりつみし雪の明ぼの、だったかな」 「あー。どっかで聞いた事があるような」 「キョン。南北朝時代は知ってるね? 鎌倉幕府を倒した原動力の一つにして南朝の初代天皇、後醍醐天皇……」 「ああ後醍醐天皇の」 「その皇子、息子にあたる宗良親王の遺した歌さ」 「また随分だなそれ」 「そうかい?」 「後醍醐天皇の勢力が鎌倉幕府打倒後に分裂したのは覚えているね?」 「さすがにそのくらいは覚えてるぞ」 「それが南北朝時代だね...
  • 55-597「ササッキーの陰謀」
    ●月○日  キョンと違う学校に進学して1ヶ月。やっと新しい環境にも慣れてはきたけど、 やっぱり物足りないというか、認めたくはないが僕は完全にある種の精神病にかかっているらしい。 ああ、はっきり言おう。僕は寂しいんだ。  というわけで、北高まで来てしまったのだが……、 えーと、これはたまたま下校の途中に迷っていた人がいて、その人を案内してたら 偶然そこが北高の近くだった、ということでいいよね。そう、これは不可抗力であって、 あくまでも偶然なんだから。  キョンのことだからきっと部活にも入ってないだろうし、下校時間に合わせて来れば、 間違いなくここを通過するはず。僕はわざわざその為に学校が終わるや否やダッシュして いつもより3本も早い急行に乗って、この坂道を普通では考えられないぐらい早足で上ってきたとか、 そういうことじゃ全然なくて、これはたまたま、ということで。よしっ...
  • 16-406「キョンと佐々木とハルヒの生活 5日目」
    ×月○日 今日もいつも通りに目が覚める。 春眠暁を覚えず、というが春の朝日は心地よく、それを浴びるだけで体が動き出してしまうようだ。 気持ちよく背伸びをして隣に目をやると、 「おはよう、ママ。」 3歳の娘には大きすぎる布団の中から、目をこすりながら娘が出てきた。 私の起きる気配を察知するのか、娘は私が起きた直後にいつも目を覚ます。 「おはようハルヒ。 ―また、キョンの布団にもぐりこんだの?」 娘のハルヒはむっとするように口を尖らすと 「違うの!キョンが一人で眠るのは怖いだろうと思って一緒に寝てあげたの!」 そう言い放つとプンッと顔をあさっての方向へ向けた。 娘のハルヒは普段は別のベッドで寝ているのだが、何か怖い夢を見たときとかはキョンの布団にもぐりこんで眠る。 おそらく、ハルヒにとってキョンの傍が一番安心できる場所なのだろう。 母親としては少しばかりうらやましく...
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  • 66-126 ルームシェア佐々木さんと春
    「やぁ、キョン」  ……できればもうちょいツンデレで素直になれない幼馴染みたいな調子で起こしてくれ。 「それは昨日やったじゃないか」 「す、すまん!」  エプロン姿の佐々木の囁きに、一瞬で完璧に覚醒する。  しまった。またコイツに甘えてしまった。 「すまんな、またお前に起こしてもらって」 「それは言わない約束だよ」  くっくと笑いながら佐々木がカーテンを開ける。 「だがこれはこれで、ルームシェアし甲斐があったというものかもしれないね」 「まったく、俺は誰かに頼ってばっかだな」  目覚まし時計を増やしてみるかね。 「なら、これはツケにしておくよ。いつかたっぷりと頼ってあげよう」  カーテンから溢れた朝日に、静かな微笑みが浮かぶ。  ――こいつは、ほんとに綺麗になったな――――  何か妄言が浮かんだ気がした。覚醒が足りんようだ。ぶんぶんと頭...
  • 66-545 ルームシェア佐々木さんとキミの耳
    「なあ親友、そろそろ俺の背中から離れてくれんか」 「くく、お構いなく」  大学生活の拠点、ルームシェアにおける「居間」相当の部屋、  俺の背中にぺたりとはりつき、右肩に顎を預けるようにして佐々木は喉奥で笑っている。  俺と佐々木は親友であり、性差と言うものは無い。だからこそ出来るというお気に入りのポーズらしいのだが 「ん、だからな」 「何かなキョン?」  ここ最近は更に問題行動が増えやがってな。 「佐々木、く、だから、お、俺の耳をくわえるんじゃない!」 「くくく、お構いなく」 「構うわ!」  すると背中に張り付いたまま、佐々木は「解ってないなあキョンは」とでも言いたげな声で電波話を切り出した。  いつもの言葉の弾幕に備え俺はじんわりと身構えたのだが 「僕はね、キミの耳というものをとても好ましく思っているんだ」  さすが佐々木、余裕で俺のガードの上を...
  • 6-82「スクウェア・ラブ」
    5-852「ファーストキスは誰のもの?」のつづき 「キョン、あんた今度の土曜日、佐々木さんを誘いなさい。彼女の証人喚問をするから。 会場はキョンの家で良いわ」 先日のハルヒが発端で起こった騒動にまたしても俺は巻き込まれ、ハルヒの命令により図 らずも当事者となってしまった佐々木を誘い出し、ハルヒの前に連れてこなければならな いことになった。 やれやれ、明日は待望の休日なんだぜ。たまには日がな一日自分の部屋でゴロゴロとして いたいし、ゲームで一日を費やすってのも悪かない。 アホの谷口や国木田と街に繰り出すのだってありだろう。 そういった何でもない休日を俺は望んでいるんだ。非日常的な出来事など、俺が退屈し きった頃にやって来るってのがちょうど良いってもんだ。でないと俺の精神衛生上よろし くない。 しかしこの団長様は、自分を中心に世界が...
  • 15-132「キョンと佐々木とハルヒの生活 1日目」
    結婚して、サラリーマンになって、子供ができて、繰り返しの日常を送って行く。 それは本来、ずっと昔の、俺自身はそんな漠然とした未来なんて信じていなかった。 自分はもっと特別だと信じて、きっとヒーローか大金持ちにでもなれるもんだと思っていたと思う。 ただ、年を重ねるごとにそんな現実に気づき始めて、そして、そんなありきたりの人生を送ることが当たり前になっていた。 しかしながら、実際にそうなってみると意外と楽しいもので、充実したものだと気づく。 そして、そんなありきたりの生活いかに大変であるかということも。 ○月○日 朝の7時半、それがいつも俺が目を覚ます時間だ。それから朝飯を食って、子供を保育園へ送りがてら仕事へ向かう。 朝飯を作るのは俺のヨメの係で、子供の送り迎えは俺の役目だ。 俺たち夫婦は共働きで、俺が子供を送るついでに仕事へ出て行った後、1時間ほど...
  • 15-242「キョンと佐々木とハルヒの生活 3日目」
    △月×日 ハルヒを保育園に送った後、自転車を漕いでいたら意外な人物に声をかけられた。 「キョンくん、ひさしぶりね。」 その声は… 「朝倉?」 「お、ちゃんと私のこと覚えていてくれたか。感心ね。」 スーツ姿の元大学の同級生はいたずらっぽく笑った。 「まあな。」 「結婚生活はどう?娘さんがいるんだって?」 「うん。これがまた、誰似たのかじゃじゃ馬でねー。」 「でも、顔が笑っているわよ。親馬鹿してるんじゃない?」 「ばれたか。」 ちなみにこの朝倉というのは俺たちの大学時代のマドンナだ。 同級生の谷口なんかは顔よし性格よし成績よしのAA+ランクとか言って、ずいぶんと熱をあげていたものである。 「ところで、お前は今日は仕事か?」 「うん。」 スーツ姿の同級生を眺めると、時がたったという実感が沸いて来る。 「お前はたしか大手のコンビニ...
  • 19-511「閉鎖空間漂流記」前半
    別になんてことの無い日だったはずだ。 朝は別に遅刻とも早過ぎるともいえない時間に妹に叩き起こされのんびり朝飯を食ってから家を出た。 その日の授業も忘れ物程度のトラブルでさえ起きていなかった。 弁当は普通に旨かったし、谷口や国木田と馬鹿話をしていたはずだ。 SOS団の活動もいつもどおり、最大の懸案事項であるハルヒの機嫌も良好だったはずだ。 長門からのメッセージも古泉からの忠告も朝比奈さんからの依頼もなかった。 古泉とのオセロで5連勝したころ長門が本を閉じ活動は終了。 帰り道は急に雨が降ったり子供が道路に飛び出したりするところを助けたりもしなかった。 家にたどり着くと夕食までゲームをして、食事をしてから風呂に入って。 雑誌をパラパラめくりながら今日は課題も無いからとっとと寝ちまおうと思って11時には寝たんだよな。 見事なまでに普通だ。 宇宙的未来的超能力的要素はどこにも入...
  • 66-236 佐々木さんの踏ん切り
     66-209 佐々木さんの戸惑い続編。  月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。  少年老い易く学成り難し。  僕は勉強の為に勉強に励む。  これは学生の本分だし、そも打ち込む何かがあるのは幸せな事なのだと僕は思う。  無為に時間を過ごすよりも、何かに打ち込み、成長すべきなのだ、とね。  ただ、勉強の為の勉強が日常を単純化し、思考にまどろみを起こさせ、ノイズを発生させ易くしているのも事実だ。  まあぶっちゃけると、僕は「中学三年の頃くらいが、僕には一番丁度よかったな」と思えていたのだ。  そうやって時にセピアの想い出に浸る。  さて、想い出に浸る僕に、つい最近だが多分に学生的な事件が起きた。  勉強漬けで疲れた思考に、それは些か不意打ちだったし、僕はその事件に対する価値観の揺らぎを感じていた。  僕はあの中学三年の雨の日、その「揺らぎ」...
  • 8-374「転入生」
    ――今日、転入生が来る。 二日前に機関の上から聞かされた話だ。転入生が来る事自体は完全にどうでもいい事で、 それだけならば僕が気を病む事など無かっただろう。 連休明け直後でもない、一学期の中間試験も終わっていない、この五月半ばと言う中途半端 な時期に転入してくると、ただそれだけのちょっと変わった転入生であるだけだ。もっとも 僕自身がその変わった転入生であったので、他人の事を言えた立場ではないだろうが―― まあ、そんな事は何の問題でもない。もっと別のところに問題はあった。 始業のチャイムが鳴り、思索が中断される。それと同時に担任の教師がドアを開けて教室へ と入ってきた。一人の女生徒を伴って。 来てしまったか―― 「――から転入してきた佐々木さんです。仲良くしてあげて下さい――」 ――そう、問題は彼女がただの転入生などでは無いと言う事だ。 「席は……古泉君の後ろが空いていますね。古泉君?」 「...
  • 66-209 佐々木さんの戸惑い
     66-178 佐々木さんのRainy Noise続編。  見られている。  高校に入ってから、ぶしつけな視線を感じることが増えた。  それはそうだ。僕の通う進学校は元は男子校だから、女子が今も少ない。なので珍しいのだろう。  注目を買うのは本意ではない。だから、僕は前よりもひっそりと過ごすようになった。  やがて「視線慣れ」してくると、他人の視線の意味が察せられるようになる。  これは「女」を見る視線。 『やれやれ』  だから「僕」という仮面を使う。  中学時代に大活躍した「僕」の仮面。男性に対し、男性的な言動と思考で語りかける。  同様に女性には「私」。女性には女性として語りかける。  性別を超越した風で、変人を装う僕の仮面さ。 『くくっ』  ふと彼の顔を思い出して笑みがこぼれ、すかさず形を修正する。  なんてことだ。いわば、彼から逃...
  • 65-884 ささきと!-4
    65-863 ささきと!-3の続き。 翌朝 キョン「」ンー キョン「あー……いい天気だ」 佐々木「キョンおきたかい?きょうはどこにいこうか?」 キョン「おう。まず朝ごはん……って」 佐々木「?」カオマッカ キョン「おまえ……」 ……………………………… キョン「38度5分」 佐々木「はー まあもんだいないよ」 キョン「問題あるだろ」 キョン「外出禁止。今日は一日寝てろ」 佐々木「やだー!」 佐々木「だいじょーぶ!だいじょーぶですから!ね!」 キョン「大丈夫じゃない」 キョン「昨日寝れなかったか?」 佐々木「……うん」 佐々木「でもつぎから! こんどはすぐねるから!」 キョン「佐々木、布団にもどれ。な?」 佐々木「やだ! いやだ!」 佐々木「あー! あー!」 ……………………………… ...
  • 50万ヒット記念殿堂入り投票結果
    7票 14-577「巨人の歌」 ただひたすらに綺麗で切ない。一つの世界ができあがってる作品。 風景描写とか、読んでて「色が見えてくる」描写が秀逸の一言に尽きる。何度も名前があがるのは伊達じゃない美しい一編だと思う。 本当は橘SSだが、自分がSS書くきっかけとなった感動作なので入れておく。切なさが、泣けてくる 鉄板です 佐々木さんの神人に佐々木さんの強さと弱さ、喜びと絶望を見事に表現させている じわっと来た。 これを読んで閉鎖空間モノを書こうと思い立った。私にとっての最高峰にして永遠に届かない目標。 6票 14-687「もしも」前半 14-687「もしも」後半 19-15「トライアド」前半 19-15「トライアド」後半 21-409「最愛の傷」前半 21-409「最愛の傷」後半 28-854「君が見える場所から、ずっと」前半 28-854「君が見える場所から、ずっと」後半 君が見える...
  • 6-860「湯煙@佐々木」
    古泉属する機関とやらがどれだけのコネと力を持っているかは 知らないし知りたくも無いが、それでも信じていいことが一つだけある訳で、 それはSOS団創設後に行われたであろう俺の身辺調査の結果である。 これ以上ないというほどに平凡な中流家庭で、 これ以上ないというほどに平凡な人生を(あくまで高校生になるまではだが) 送ってきた俺は間違いなく普通の人間だということだ。 普通。 今となってはどれだけ懐かしく、 郷愁を覚えずにはいられない響きだろう。 灰色空間やらタイムトラベルやら様々な経験を積んだ俺には 最早遠いところにある言葉であり、 しかしこうして見ると自分の経験値もどうってことなかったのだと 自責の念に駆られることも無いわけではない。 いやいや、よく考えてみろ俺。 俺の経験値において大半を占めているのはあくまで 非日常的冒険活劇チープ版であり、 鶴屋さんの別荘にしても夏の孤島にしても豪華ではあ...
  • 67-407 ひきずれ橘さん
    「どうも最近、うまく閉鎖空間を操れないのよね」 「へ?」  な、何言ってるんです佐々木さん?  放課後の公園で、こともなげな様子で佐々木さんが発した電波話。  あたしの脳が自慢のツインテールごと静止するのを感じます。いやいや、あなたにそんな能力はないはずでしょう? 「ほら橘さん、少し前まではちょくちょくあったじゃない」 「いやいやいや」  あたしは思わずふるふると首を振るものの、佐々木さんはあごに指をあてて笑っている。  いやそのお姿は大変可愛らしいと思うのだけれど。  そうこうしていると滔々と語り始めた。 「例えば中で茜色の巨人が歌っていたり、キョンと一緒に閉じ込められてみたり、逆に彼を閉じ込めて私の今の高校生活について懇々と語ったり、或いは夢だと思い込んで彼と本心を明かしあって思わず泣かせちゃったり、中学時代に空間を介して彼に一夏の経験をお願いに行ったり...
  • 67-9xx 佐々木さんと「やあ、親友」「そして」
     67-9xx 佐々木さんと「じゃあね、親友」続編。  北高からの帰り道に僕は思う。  日常の側に残ってしまった、キミに何もしてあげられない僕自身を。 「・・・・・それとも僕は」  僕も、非日常に入ろうとすべきだったのか?  僕の「非日常」の属性とやらを、たとえ彼を舌先三寸で騙してでも、たとえ「神様」になってでも・・・  そうすれば彼を救えるはずなのだから・・・・・・。  くく、矛盾しているね。  涼宮さんから力を取り上げなければ、僕は「非日常」の側には行けない。けれどそれが彼の一番望まないことなんだ。  僕は「非日常」の側に立てない。立つ事はできないんだ。  僕には彼を救えない。  キョンを助けたければ彼を裏切るしかない。  実に、実に、矛盾している。  悲しくなんか無い。辛くなんか無い。  けど、羨ましい、くらいは思ってもいいだ...
  • 19-511「閉鎖空間漂流記」後半
    「さて、おなかも膨れたことだし、脱出について協議しようか」 食事を終えた俺達は再びこの空間について話し合うことにした。 ちなみに調理は佐々木に一任した。 佐々木の料理の腕は中学の調理実習で知ってたからな。 おかげで旨い飯にありつけたというものだ。 やはり天蓋領域やら超能力者だのは考えないほうがいいだろう。 考えたところで俺にどうにかできる相手ではない。 となればいくつかあげた仮説のうち俺に解決できそうなものに対する策を行うべきだな。 となるとやはり当初の考え通り佐々木閉鎖空間説で行くしかないか。 「……ここは佐々木の望んだ世界のはずなんだよな」 「……そうなのかな?橘さんからは『僕の世界』としか聞いてないけれど」 「ハルヒの能力が『願望実現』なんだからそれを手に入れることができるお前もそうなんだろうな」 「……ここが僕の望んだ世界か……なるほど」 「つ...
  • 27-935「佐々木さんの、願いは夢の中で、の巻 その2」
    佐々木さんの、願いは夢の中で、の巻 その2 僕の夢見る閉鎖空間の街中を、キョンと手をつないで歩く。 正確には、僕が夢見ているキョンなのだろうけど、それでも胸が弾む。 「だから初詣とかじゃなくて、この世界から脱出する方法をだな……」 まったく、本人みたいにつれないことばかり言うのだから困ったものだ。 そういえば、せっかく初詣に行くのだから、今着てるような普段着ではなく、 晴れ着にでも着替えてみたいものだね。 夢の中なんだから、そのあたり自由にならないものだろうか。 そう思った途端、僕の周りを茜色に色づいた霧のようなものが包み込んだ。 何だろう。どこか懐かしいような、安心するような、不思議な気持ちがする。 キョンに抱きしめられてたら、こんな気持ちになるものかな。 「うわ、佐々木、急にどうした!」 キョンが大声を出して飛びのく。大丈夫だよ。夢というのは、何でもありなのだから。 霧が夕映えを映した...
  • 15-225「キョンと佐々木とハルヒの生活 2日目」
    ○月○日 今年大学を卒業して就職した妹が遊びに来た。 こいつは重度のかまいたがりで、昔猫を飼っていたときは猫が嫌がるほどの猫かわいがりをしていたものである。 そして、今ではその対象はうちの娘に代わっている。 「ハルにゃん~、おーっきくなったねえ。かわいい。」 そう言って家に来るやいなやハルヒに抱きつく。 「お前なぁ、ハルヒに抱きつく前に久しぶりに会った兄に挨拶とかはないのか。」 うれしそうに妹に飛びついて、頭をなでてもらっているハルヒを横目に見ながら文句を言う。 「あ、キョンくん。ひさしぶりー。」 はぁ、どいつもこいつも人のことを気安くキョンキョン言いやがって。 「あ、いらっしゃい。」 妹の気配を察して台所で晩飯を作っていたヨメが、エプロンで手を拭きながら出てきた。 「あ、お邪魔しています。おねえさん。」 「おい、ちょっとまて。なんであい...
  • 74-16「SOS団との決別」
    暑い夏の日のこと。太陽がまだ真上にあるような時間に、俺はハイキングコースをゆっくりと降りていた。 二年目の七夕イベントも何事もなく終わり、朝比奈さんから 『中二のハルヒの手伝いをしてほしい』などと言われるかと思っていたが、どうやら杞憂に終わったらしい。 その数日後のことである。なぜ俺はこんな時間帯に下校しているかというと、 ハルヒの一言がきっかけで今まで貯めこんできた鬱憤が噴火したからに他ならない。 数時間前・・・ 「あっついわね…今時クーラーも扇風機もない高校なんて北高くらいしかないわよ。まったく」 そういって部室内に顔を出したハルヒが荷物を置いて自分の席についた。 そのセリフを吐いたハルヒに、これまたどうしてかは俺にもわからないのだが、 いつものように熱いお茶をハルヒに差し出す朝比奈さん。 冷蔵庫があるのになんで冷たい飲み物にしないんだこの人は…と思いながらも...
  • 22-723「アンダー・グラス・ラブソング」-7
    18「君が微笑めば、世界も君と微笑む」  あの日から数えて、これが何度目の日曜日だろうか。思い返せば、あの日からいろいろあった。本当にいろいろあった。俺たちは透明なガラスみたいに悪意なく、無邪気で、砕けてはそのカケラで傷つけあった。そして、ばらばらのカケラになって、泥まみれで地面に落ちて、それからほんの少しだけ大人になった。  夕暮れ。いつものあの駅。プラットホームにあの普通列車が入ってくる。俺の乗る場所は決まっている。そこであいつが待っていると言ったから。  ゆっくりと滑り込むように列車がホームに入ってくる。ドアを開いて、そこから人々を吐き出す。俺は、その吐き出される人の波が途切れるのを待ってから、ドアの前へと歩き始める。  車両の中に足を踏み入れる。そして、辺りを見回す。その車両の中、いつも同じ場所に座っている小さな背中を見つけた。 「よぉ。これから、お前のスケジュール帳に...
  • 65-863 ささきと!-3
    65-842 ささきと!-2の続き 翌朝 キョン「」グーグー 佐々木「キョンー!」ドタドタ 佐々木「しんぶんです!」ズシッ キョン「ぐあっ!」 キョン「……ありがとう新聞屋さん……目が覚める思いだ……」グッタリ 佐々木「どういたしまして!」 佐々木「さっきね!じてんしゃにのってるおねえさんがいたんだ!」 佐々木「あれはいいね!あこがれます!」 キョン「自転車か……」 キョン「昨日のこともあるしな。よし」 キョン「重大発表ー!」 佐々木「!?」 佐々木「」ジー キョン「えー。今日は自転車を買いに行きます」 ……………………………… 佐々木「かうのってキョンのだけ?」テクテク キョン「ふっふっふ 俺と佐々木の」テクテク キョン「両方買うぞ!」テクテク 佐々木「!」 佐々...
  • @wiki全体から「67-527 「キョン、そんなの決まっているじゃないか」」で調べる

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