アントライオン・ドーパント

「俺はアントライオン!いつでもどこでも砂地獄を発生させ、自分の餌場にできる。捕食する側の存在、俺の街でどんな餌を喰おうと俺の自由だろ、いわば神なんだ。アアン?」

【名前】 アントライオン・ドーパント
【読み方】 あんとらいおん・どーぱんと
【登場作品】 風都探偵
【登場話】 第47話「sの肖像1/馬鹿は二度ドアを叩く」~
第49話「sの肖像3/蘇る骸骨」
【分類】 ドーパント
【能力】 地中の潜行、巨大な巣の形成、麻痺作用のある毒針攻撃、標的からの体液摂取
【メモリ】 アントライオン
【綴り】 antlion
【頭文字デザイン】 顎を開いたアリジゴクの顔(A)
【モチーフ】 アリジゴク、アリジゴクの巣
【生体コネクタ位置】 不明

【詳細】

過去編に登場する「アリジゴク」の記憶を宿したドーパント。
頭部はラッパ状の襟に囲まれ、その中央から生えた顔と大顎の造形は宛ら首のみで「巣で待ち構えるアリジゴク」を表現しているようである。

巨大なアリジゴクの巣を形成して獲物を待ち構え、罠にかかった標的を巨大な大顎で捕獲、人でありながら人間の体液を吸い取って捕食することを生業とする危険人物。
肩部から発射する毒針は刺さった相手を麻痺させ、これで身動きを封じて襲ってしまう。
また土壌を液状化したかのように地面に潜行し、地中を移動して相手の死角から攻撃できる。

変身者は素性不明の男で、「誰にも相手にされなかった」という自身の孤独を怨み、自分以外の風都民を自身への「生贄」として食い殺す事で神になろうと画策する。
その歪んだ性格からカップルなどリア充を妬んで襲い、また捕食は肉質が柔らかい女性や子どもを好む。

夜間の公園に潜んでいたところ、若いカップルを見つけて襲撃。
蟻地獄から逃げようともがく男女の様子を嬲って楽しんでいたが、偶然通りかかって縄跳びを命綱にした左少年の救援が来たこともあり、男性の踏ん張りで女性の方をテリトリー外へ取り逃してしまう。
腹いせに翔太郎に毒針を乱射してロープの断絶とともに麻痺させて巣に落下させ、見せしめに取り残された男性の体液を吸い取って殺害する。
逃がされた女性の代わりに次に若い翔太郎を喰らおうとするが、その対話から今までも何人もの女性子どもを喰い続けていたことを始め、風都が自分の餌場である私物だと語り、その思想に怒りを覚えた翔太郎に反撃される。
言われも無い反論に立腹し、捕食を中断して直接惨殺しようとするが、間一髪文音から連絡を受けた壮吉が現れ、気絶した翔太郎の横で彼が変身したスカルと交戦する。

序盤では相手も自分のようなドーパントの類だと認識してたが、強烈な格闘戦やスカルマグナムの銃撃など並みのドーパントとは次元が違う猛攻に圧され、地面に潜行して回避。
蟻地獄内を高速で泳ぎ回る動作で翻弄し、隙を見せたスカルの首元に背後から噛みついて捕食を試みる。
しかしスカルメモリの「変身中は肉体が死者と同等になる」という性質から、「血を吸い取る」という生者に対する攻撃が無効化され、体温も低い相手の異質さに戦慄している間に反撃されてしまう。

最期はスカルが発動したマキシマムドライブが直撃してメモリブレイクし、その亡骸は自分が作り出した巣の消滅に合わせ、破損したメモリと一緒に地中へと消えていった。

なお、この頃の壮吉は元相棒のスパイダーを殺めてしまった傷心も含め、悪人とはいえドーパントに変貌した風都の人間を殺してしまう「仮面ライダー」の力を行使する事を拒んでいたが、街の平和を守ろうとする翔太郎の正義感に心を打たれて再び変身を決意。
結果的に、この戦いが「休業」から復帰する転機になった。

因みに作者によると旧世代のドーパントなのでスパイダーやバットに倣い、顔のアップではリアルな瞳孔を鮮明に描くようにしたとのこと。

最終更新:2020年04月13日 00:31