928 名前: 371@銀剣物語 ◆snlkrGmRkg [sage] 投稿日: 2007/01/11(木) 01:49:49
薔薇乙女《ローゼンメイデン》第一ドール。
かつて、水銀燈は自分のことをそう名乗った。
薔薇乙女《ローゼンメイデン》第五ドール。
今日、アーチャーは自分のドールのことをそう言った。
第二、第三、第四ドールのことは分からない……まだ聞いてないが、もしかしたら雛苺がいずれかに当てはまるのかもしれない。
まだ見ぬドールは、少なくとも二人以上、ということか。
とにかく、第五ドールの存在を知ってから、水銀燈の態度は一変してしまった。
その相手に会いに行くか、行かないか。水銀燈は、楽しそうにしながらも、しばらく悩んでいたようだったが、やがてキッパリと決断した。
「決めたわ。決めたわ。
あの子に会いに行きましょう。
真紅に会いに行きましょう」
『銀剣物語 第五話 健康と美容のために、食後に一杯の紅茶』
「さあ、行くわよ士郎。
もうこんな時間だもの、ぐずぐずしていたら、真紅が寝てしまうわ。
せっかくの再会なのに、寝てしまっているなんて許せない」
水銀燈はすっかりその気だ。かつてないほどうきうきしているのが見て取れる。
そして俺には、それについていく以外の選択肢は与えられていないのだった。
「行くのはいいけど……なあ、水銀燈。
その真紅って奴のところまで、どうやって行くつもりなんだ?」
俺がせめてもの抵抗がわりに、ふと思いついたことを口にしてみると、水銀燈は鳥は何故空を飛ぶのか、と尋ねられたみたいに眉をひそめた。
「……何を言ってるの、お馬鹿さぁん?
nのフィールドを使えば簡単じゃない」
「いや、確かにnのフィールドなら、簡単だろうけどさ。
わざわざnのフィールドを使わなくても、普通に歩いていける場所にいると思うんだ、そいつ」
アーチャーと契約したドール……真紅。それが居るとすれば恐らく、遠坂邸に違いない。
なにしろ、あの男の性質から考えれば、主である遠坂以上に屋敷のつくりを把握していることは想像に難くない。屋敷のどこか一室に、遠坂に気付かれないように匿うことはそう不可能じゃないだろう。
それに……キャスターとの会話が脳裡をよぎる。
夜。
鏡。
新都のドール。
今から、この姿見の中に足を踏み入れるのは、何かよくないものと出会うような気がする。
「……ふぅん。
そんなに近くに居たなんて、水銀燈知らなかったわぁ。
うぅん、じゃあどうしようかしら……」
少しだけ何かを考えた後、水銀燈は方針を決めた。
それは……。
いきなりダブルクロスルール
一人1記号。第一群と第二群のどちらかに投票してください。
両方に投票した場合は無効とした上で真紅ぅ波動拳。
第一群
α:今夜――
β:明日――
第二群
γ:nのフィールドを通って会いに行く。
δ:遠坂邸へ直接会いに行く。
投票結果
第一群
第二群
最終更新:2007年01月11日 21:33