フィクションを読む傾向は,共感性の能力を予測し,社会的サポートと正の相関を示すとの結果が報告されています。
フィクションを好む傾向と共感性や心の理論との関連は以前から指摘されていたそうですが,今回の研究は,パーソナリティ変数の交絡をコントロールし,さらに社会的サポートや社会的ネットワークとの関連も検討したのが特徴のようです。
ビッグファイブのうち,フィクションとの接触と関連がみられたのは開放性のみで,この開放性をコントロールしてもフィクション傾向と共感性の関連は残ったとのことなので,紹介記事のコメントはちょっと違っているかもしれません。
ちなみに,ノンフィクションの場合は孤独と関連し,社会的サポートと負の相関を示すそうです。
ソースは以下の論文です。
Mar, R. A., Oatley, K., & Peterson, J. B. (2009). Exploring the link between reading fiction and empathy: Ruling out individual differences and examining outcomes. Communications, 34, 407–428.
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最終更新:2011年06月12日 (日) 23時11分41秒
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