春風と共に

お邪魔します
 *注意*
・ほとんど会話文で構成されてます
・そのせいで多分読み辛い、分かり辛いと思います

以上に気をつけてお読みください


~春風と共に~

「おじざぁぁん!!」
『んあ? 隣の家のちび助じゃねぇか。どうした?』

もうすぐで日も暮れようとしていた頃
俺の元に客人が来た

「おにいざんがいじべるぅぅぅ!!」
『今日は何されたんだ?』

どうせまた下らない事なのだろうが話を聞いてみる

「おそとからかえってきたらね『汚いからお風呂な』っていって"どく"をかけられたんだよ!!」

毒?・・・多分シャンプーの事だろう

「あたまごしごしーってしてたらめにはいったんだよ!!」

確かにあれは痛い、正直俺も苦手だ
目に入っても痛くないシャンプーを早く作って欲しいものだ

「いたかったのに『我慢しなさい』だって!!ぎゃくたいだよ!!!」

大方その辺で遊び回って、汚れたまま家の中に入ったのだろう

『ちび公よ、そりゃ大変だったな』
「もういやだよ!! いえですることにしたよ!!」

また家出か。今頃こいつのとこのお兄さんとまりさが、必死になって探してる頃だな

『ちび公、もう家には戻らないつもりか?』
「もちろんだよ!おじさんといっしょにくらすよ!!」

どうやら今回は本気らしいな
しかし俺と一緒に暮らすとは、些か面倒な事になりそうだな

『そんなちび公に一つ昔話をしてやろう』
「ゆゆっ!! ゆっくりきかせてね!!」


『昔ある所に一人の男がいたんだ。そいつもお前さんと同じ理由で家出をしたんだ』
「おふろがきらいだったの?」
『ああ。嫌がっても無理矢理入れられるし、何よりシャンプーの匂いが好みじゃなかったんだとよ』
「そうだよね!!おふろはゆっくりできないよ!!」
『最初は良かったんだ。何をしても怒られないし、風呂に入らなくても良いしな』
「うらやましいよ!!はやくいえでしたいよ!!」
『でもな、親が死んだって聞かされたときは流石に帰ろうかと思ったらしい』
「ゆゆ!?かえらなかったの?」
『自分から家出したからな。意地もあったんだろうよ』
「きっとおとーさんもおかーさんもかなしんでるよ・・・」
『かもしれないな。それからあちこち旅をして、ある日出会ったらしいんだ』
「だれとあったの?」
『自分と同じ風呂嫌いさ。「おふろのせいでめがいたい」ってそいつは泣いてたらしい』

「それでそのひとはいま、どうしてるの?」
『自分に似た奴が気になって、そいつの近くで暮らしているらしい』

さて、出来れば思い止まって欲しいが
どう出てくるかな

「おにーさんやおかーさんとあえないのはさみしいけど、おふろはやだよ・・・」
『そうか・・・どうしてもって言うなら俺と一緒に行くか?』
「ゆゆ・・・いっしょに...」
「見つけたよ!!」

ついに真打ち登場か

『やっと来たか、もう少し早く来いよ』
「おちびちゃんをどうするつもり?」
『どうもしねぇさ、話を聞いてただけだよ。なあ、ちび公?』

随分立派になりやがって、いい母親の顔してやがる

「おかーさん、わがままいってごめんなさい」
「お兄さんもお母さんもおこってないからかえろうね」

あの時もそうだったな
この後こいつの所のお兄さんが来て...

「ちびまり!!やっと見つかったか・・・」
『じゃあ邪魔者はこの辺で帰るとするか』
「おじさんまってね!!おじさんもいっしょにかえろうよ!!」
「なんだちびまり?こいつが気に入ったのか?」

ちび公め、小生意気なこと言いやがる

「お前も一緒に来るか?」
「にゃーん...」
「あっ!?行っちまった・・・」


危なくあの手をとるところだった
あいつの成長した姿も見れたし、この町も潮時かね

『明日は明日の風が吹く、っと』

じゃあな、まりさ
最後にもう一度会えて良かったぞ






「おちびちゃん?あのねこさんとお知り合いだったの?」
「よくおはなししてもらったよ!!!」
「なんだ、まりさ。お前も知ってる猫だったのか?」
「・・・ううん、しらないねこさんだよ」
「ふーん、そうか。でも逃げなかったら、飼っても良かったなぁ・・・」
「うん、そうだね・・・」

おわり


  • いっちゃうですか…さびしーです。 -- ゆっけのひと (2009-05-12 23:25:12)
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最終更新:2009年05月12日 23:25