「紫様、紫様!!」
「…あぁ、うん。どうしたの、らん?」
「凄い物を見付けました!」
らんに叫ばれて嫌々倉庫まで後を付いていくと、何やら粗末な箱にうちわが取り付けられていた。
「…ふうん、昔の扇風機ね」
「はい!! 紫様は最近寝つけない様でしたから、らんが必死に探しました! これで夜も快適ですよ!」
「…ありがとう、らん。とっても嬉しいわ。けれど…」
「このカラクリ扇風機はうちわの扇がれる速度がどうしようも無く遅いから、気休め程度にしかならないわ。実用性は、皆無ね」
「ゆがーーーーーーん!!?」
最終更新:2009年05月12日 21:49