【ゆイタニック号のゆ劇】ゆ上の悪魔

※今さらですが、所々にライダー成分配合。


14日、沈没中船内・「Kuneri guru」店内―、

いまだ「Kuneri guru」店内から伸びてきた触手ときめぇ丸・でぃけいどの戦いは続いていた。

ガァンッ―
でぃけいどが足に絡む触手に向かいらいどぶっかーがんもーどの一撃を浴びせ、まず足の自由を取り戻す
ガァンッ!ガァンッ―
体勢を立て直したでぃけいどが触手にさらなる攻撃を素早く叩き込んでいく―、
ガンッ!ガァンッ!ガガッ―
辺りに鈍い音が響き、その度に触手の勢いは失せ、次々と奥の見えない店内へと引っ込んでいく
でぃけいどの攻撃はじつに素早く正確に行われた―、


バシ!バシッ!「おお、からみそからみそ」バシバシッ!

まぁ…でぃけいどのとっている戦法が『がんもーどによる超近接格闘戦』
…ようは銃でタコ殴りだからなんだが。
バシッ!バシッ!
「おお、からみそからみそ。どうはずせと?」ニヤリ
ええい、勝ち誇った笑いをするな! 顔見えないけど
バシッ!バシッ!「うまれかわるほどつよくなれる。おお、からみそからみそ。」バシッ!バシッ!
ちなみにこのフレーズ、連呼すると何故か必勝になるらしい。

そんなモグラ叩きを続け、やがて全ての触手は「Kuneri guru」店内へと引っ込んだ。
「第一ふぇいず・クリア。第二ふぇいず・スタート」ダダッ

『ああ、長かった戦いもこれまで…きめぇ丸は早く家に帰っておうどんたべたい。』

そんな事を考えながら、きめぇ丸は触手の主がいる店内へ足を踏み入れた。


店内は暗く、足元には多くの皿と謎の粘液がたれている…
しかしなんだろうかこの粘液…何故かひたすら『美味そうなにおい』がして…ゴクリ
「おぉ…じゅるりじゅるり…」
なんとも形容しがたいが、思わず涎がジュル…ジュルリ
…食欲不振なんてこの空間には存在しないなジュル…こりゃ…やっべ、なにこれ…ゴキュリ

 ・・・と、とにかくやたらに食欲を刺激されて、緊張感が皆無になろうとしていた…その時

ガタッ

背後から突然の物音に、でぃけいどはハッと振り返った。
ガーッ!!
「!!」
その瞬間、咄嗟に向かってきた物体を寸でのところで回避する
でぃけいどが目にしたのは触手に引きずられていくテーブル。
「おお、あぶないあぶない」
改めて周りを見ると様々な物、場所にさっきの触手が絡まっている。どうやら手近な物をひたすら掴んでいるらしい
でぃけいどは来るであろう触手の次の攻撃に身構える。
……が、視界に映ったのは

「もしゃもしゃ…はむっはむっ」「いくらでも生えてくるわぁ」「食べ放題なのかー」

あー…なんというか、ゆっくりみたいな『タコ』?いや、確かにさっきのタコのような触手が生えてるが…
ぼんやりうかがえる特徴から、ゆゆこ・れてぃ・るーみあの三匹らしい。床に散乱していた皿はこの三匹が食事したあとらしい
というか、なんか今もお互いの触手めっちゃ食ってるし、どんだけ?
結局あの触手はホントにただひたすら色々掴んでただけで、たまたまでぃけいどが巻き込まれてしまったようだ。
「・・・・」
きめぇ丸をとてつもないガッカリ感が襲う。
いかに珍妙でもゆっくりorタコ。倒すべき敵にはほど遠いどうでもいい存在。
「おぉ、はずれはずれ…ちっ」
でぃけいどはガックリと肩を落とし、ふらふら来た方へ戻って…

ピタリ
いや、入口を出た所で足が止まった
カシャッ シュワァー…
そしてその場ででおもむろにベルトを外しレッツ変身解除、さらにユラァっと方向転換。
カッ!と目を見開き、暢気に食事中の三匹を見据える

「ふぁいなるあたっくらいどぅ…」

次にきめぇ丸の目が鋭く光り、それをスタートに助走をつけ始め、
タッタッタッタッ
ダダダダダッ…ダッ
「とーう」ヒュバアッ!
勢いのままに跳躍―、スピードと共にきめぇ丸の怒り・はらぺこ・空腹が足に集約されていき…吼えた
「でぃでぃでぃでぃけーど!」

バッキィィッッッ!!!「「「ゆふーーーん」」」バゴォッ!!!

「チョーカワシロイ」ゴンッ!………バシャーッ

必殺のキックが炸裂し、三匹はそのまま壁に大穴を開けて海へと落ちていった…途中なんか当たったみたいだけど。
「おお、キニシナイキニシナイ。」
大丈夫、ちょうど外に似たようなデカイTACOもいるし
パシャ、パシャ…「うみへおかえり…」
三匹の落ちていった海面と巨大TACOにシャッターをきり、きめぇ丸は「Kuneri guru」を後にした…
その顔はじつに晴れやかだった。


同日、同船内―。

…………ビュオッ…!
混乱と避難の続く中、逃げまどう者のすでにいない場所で、いまだ紅と青の風の追走劇は続いていた。
……シュパッン…!
「他の乗客さんに目もくれずかー…やっぱりおたからはグルメだね。」
青い風、まりさ・でぃえんどはむずむずした笑いをする。
(ぐるぐる廻ってたおかげで『駒』はみんな救助のお手伝いにいっちゃったよ
やっぱり作り物でもおまわりさんだね。まぁ脚には期待してなかったからね。)
シュオン
でぃえんどは一枚のカードを選び、愛銃でぃえんどらいばーにセットし、
カチャ『かめんらいど…』
トリガーを引いた。
「そろそろゆっくりしてね」キュイン『どれいく!』
影が現れ、重なり、青い仮面ゆっくり・どれいくが姿を現した。

「…」【ゆっくろっくあっぷ―、!】
召喚されたどれいくがベルトの側面スイッチに触れると瞬く間に今ある最速を超える。
ゆっくろっくあっぷ、それはこの追走劇の中のほんの一瞬の出来事である―。

バキィッ!《!?》ガッ!キィン!キィンッ!《!!》
空気に弾かれるように身が吹っ飛び、まるで見えない壁に阻まれたように紅い悪魔の足が止まる。
「上々だね。もう一つつめるよ!」カチャ…ダァダァダァンッ―!
駒が足止めをする間に、でぃえんどが天井へ銃撃を行う―、

ピシッ………、ビキィッ…!ガラッ…バガァッ―!!

崩壊が進んでいた天井は、いとも容易く崩れさらに物理的にも通路を塞いだ。

そして時は元通り―。
【ゆっくろっくおーヴァー!】シュウン…「ゆぅ…」
《……》
阻む者はまたしても忌々しい青、悪魔はうんざりした眼でジッと二体を睨む

「まだまだだよ」
まりさはそんな視線に目もくれずどれいくに指示を出す。
カチャッチャ、チャッ…
蜻蛉型銃どれいくぜくたーを変形させ、フィニッシュの体勢に入るどれいく。
バチィバチバチッ…!
どれいくぜくたーへとパワーが収束されていき…
引き金がひかれた。
「…らいだー・しゅーてぃんぐ」カチッ【らいだー・しゅーてぃんぐ!】――ドギュウッン!!

どれいくの放った光球がスカーレット・デビルに迫る。
しかし何故か悪魔はそこから避けようとも動こうともしない…

《…ニィ》

直撃するその刹那、スカーレット・デビルは口の端をグニャリとつり上げ…笑った
「ゆ…!」

キュ゙ン―!シュパァァン…

なんとスカーレット・デビルはどれいくの放った光弾をあっさり叩き落とした。
《…ニィ》…ヒュタッ
光球は床をぶち抜き、スカーレット・デビルはそのまま下の階層へと消える…
「しまったね…まりさ以外の青い銃使いってざんねんなんだった…ZE」
・・・
「かぜはきまぐ… シュワァ…
なんとも言えないオーラをかもしだすどれいくをさっさとカードに戻し、でぃえんどはを再びスカーレット・デビルの追走を始めた



シュパァァァ…

「おお?」
途方に暮れていたきめぇ丸の頭上で、突然天井がなくなる、
ジュッ…その時なにか強い光で顔がちょっと焦げた
「おお、熱い熱い」
…ヒュタァッ《……》
続いていかにも異変っぽいのが降ってきた、
「おお、こわいこわい。ですが…」
今のきめぇ丸にはまさに天の恵みだった。
「あたっくちゃーん <ZUN!> Σすふぅ!?」
が、最後についでできめぇ丸にとって余計なものまで降って来た。
「ゆゆー、きめぇ丸…またまりさを呼んだ?邪魔しないでね!」
「おぉ、いらないいらない。ひどい抱き合わせ」

ヒュバッ…!
口論の始めかかった二匹をよそに紅い異変が走りだす
「あ!お宝はゆっくりしてね!きめぇ丸もゆっくりしていってね!」シュゥン…!
さらに異変を追い、でぃえんども続く
 ・
 ・
 ・
結局相変わらず事態は完全には理解できない…が、ここから帰るには十分な進展だった。

「…だいたい把握。」



 <とぅーびぃーこんてぃにゅーど>



  • はい、まだ終われませんでした。必ず多分きっと次で今度こそ決着です。
by『とりあえずパフェ』

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最終更新:2009年06月22日 04:46