……まさか、こんな結果になるなんて思ってなかったんです。
証言者◯修羅さん
それは、れいむを連れてから初めての戦闘だった。
きっかけはオニが因縁をつけてきた事。
「おうテメエ!見慣れない悪魔の癖に、何偉そ『ゆっくりしていってね!』」
「なんだテメエは!黙っ『ゆっくりしていってね!』」
「この!いい加『ゆっくりしていってね!』」
「テ『ゆっくりしていってね!』」
その場になんとも言えない沈黙が降りる。腕の中のれいむは、何故か自信満々だ。
少し涙目のオニが気の毒になって、そっと声をかける。
「その……ゴメン。えっと、始めようか?」
「……ああ、そうだな」
お互い、ちょっと気まずい空気の中、構えをとる。勿論俺は、抱えていたれいむを下に降ろし、後ろに庇った。
そして、戦いの火蓋が切って落とされた……かに見えたが
「ゆっ?おにーさん!あの赤い人はゆっくり出来る人?出来ない人?」
と、後ろのれいむから声がかかる。
俺はオニから目を離さないようにしながら、れいむに答える。
「……ゆっくり出来ない人(?)だよ」
「ゆー……そうなんだ。じゃあ悪い人だね!」
何がじゃあなのかよく分からないけど、ゆっくりなりに納得はしたらしい。
今度こそ、戦いの火蓋が切って落とされた……と思ったその時
「上からくるぞ、気をつけろ!」
と、れいむが叫んだ。
思わず上を見る、俺とオニ。
そこには……丸くて巨大な肌色の物体が出現していた。そして、それはオニの方に落下する。
ズゥ……ン
一瞬の出来事だった。瞬殺だった。自分の目が信じられなかった。
落ちてきた物体を良く見ると、それは仲魔のれいむより遥かに巨大で、更にふてぶてしい顔したゆっくりれいむ。
『ゆっくりしていってね!』
巨大なれいむの咆哮がイケブクロの街に響き渡った。
その後、ビック・ザ・れいむ(仮称)は出てきた時と同じように唐突に姿を消した。
れいむに聞いた話だと、あれはゆっくりがピンチの時に呼べば来るらしい。
こいつ、実はまだまだ隠れた能力があるんじゃなかろうか……
初めての戦闘編[完]
- 続きが見たくなる。オニかわええ。 -- 名無しさん (2008-08-15 02:07:17)
- 鬼が涙目過ぎるwww -- 名無しさん (2008-08-15 05:09:38)
- 元ネタわかんなかったけど面白かったよ。 -- 名無しさん (2008-08-15 18:17:57)
- 某悪魔狩人と遭遇したらどうなるんだろう!? -- 名無しさん (2008-08-17 02:01:37)
最終更新:2008年08月17日 02:01