ゆっくりのれいむとまりさが土手沿いで、日の沈み行く町を眺めていました。
「ゆっ、ゆゆ! ゆゆゆ~」
「ゆゆっ! ゆう、ゆうっ」
おや、何やら二人とも、可愛い声で会話を始めていますね。
愛嬌があるというものです。ここは一度、二人の会話を私たちの言葉に直して観賞してみましょう。
「あ」
「うん?」
「腹痛てー」
途端、平然としていたれいむの表情が、それはもうプロ意識のないスタッフに激情した森聡行監督の様に険しくなりました。
ゆっくりが腹痛になったようです
れいむが必殺面返しをしてから数秒間後、れいむの横頬がみるみると地面に傾いてゆき、やがて密着します。
よほど堪える腹痛だからでしょうか、れいむはそのまま地べたを転がり回るのですが、痛みがましにならないためかやがて動きを止めます。
同時に試合後の力道山を彷彿するやるせない気だるさを全身から醸し出し始めました。
されどもれいむは視野が普段と逆さになる位置で動きを止めてしまったものですから、さあ大変。
だんだんとあんこが頭に集まってくるためかさらに苦しそうに体を震わせ、顔色が青ざめてゆくれいむですが、まあれいむなりに考えがあっての事でしょう。
黒髪が引っくり返ったれいむの顔は、なんというか、醜いです。
突如理解しがたい奇行をおっ始めたれいむに、隣で共に佇んでいたまりさが、呆れ顔を表しながら問掛けます。
「お前」
「うるせー、話しかけんな。やべえから。まじ漏れるから、噴出するから。
ちょっとでもれいむの体を動かしてみろ、触れてでもみろ。まりさとれいむの体顔にこの世の物とは思えない程の芸術がふりかかんぞ、わかってんのか。
お互いおのずらの人生に辞表出したほうがいいような体で頬擦りあってこれが本当のクソまみれ! だってか、あはは、笑えねえから。れいむたちの人生終わりだから」
当然、れいむは逆立ち状態でまりさと会話しています。
「お前に汚物を噴出する事が許される高尚な穴なぞ付いてねーだろ」
「それも、そうだな。…そうだな!」
れいむは己を取り戻したようです。
悶えていた様子を一変、微動していた身を止めて、いつもの元気なれいむに戻ったのでした。
「ところでよ、テルミンって楽器が存在するが、なんでテルミンって名前なんだろうな」
タイトルに関連するお話しはすでに終わっているのですが、まあ、いいでしょう。
れいむが頭どこかおかしい発言を始めました。
「なんだバンブーから棒」
「バンブーって竹やぶだろ、ただの薮じゃないだろ、きちんとした日本語話せよ」
「見えづらい所、認識しにくい所から棒がヒュッと出てくるんだから竹やぶでも草やぶでも同じだろ」
「れいむは日本語って言ったんです、そのバンブーとか言った意味分かんない減らず口を直せって言ったまでです、はいまりさの話聞かず洋楽かぶれ者ー」
「うるせえ今からお前に十字固め仕掛けてピクリとも動けなくしてやんぞ。関節をギリギリ絞めあげんぞ」
「手ねーから。お互い腕ねーしなんも起きねーから」
「まりさが本気出せば背中から腕が5本くらい生えてくる」
「恐いから。くらいって何だよ、生える腕の数くらい把握しとけよ」
「…ところでよ」
まりさが話を切り返します。
「あん?」
「テルミンって楽器名、なんだか芸能名みたいだよな。テリー伊藤みたいなさ」
「…へえ」
「テルミン鴎(46)」
「そういうの言うと思ったよ…。何が鴎だよ、歳とりすぎだろ、悲痛な人生送ってそうだなって想像しちまって悲しくなっただろ。もう少しましな名前考えろよ」
「安易に実名する・しそうな名前使ったらその人に悪いだろ」
「妙なところでまともになるなよ」
「そんな事言ったらよお前」
「うん?」
「いい加減体勢直せよ」
そうです、実はれいむ、先程腹痛で悶えた時からずっと逆さでいる状態だったのです!
この複線には少なからず動揺、なんたるギミック!
打ち切り
ゆっくり同士の会話を私たちの言語に直すとこんなモンだと思いました。
早苗ちゃんの人
- 漫才みたいな会話だなw
これらが「ゆっ!」とか「ゆっくりしていってね!」とかいうセリフで表現されてるのだろうか? -- 名無しさん (2009-11-11 16:11:47)
- おまえら腹ないだろw -- 名無しさん (2009-11-11 20:43:21)
最終更新:2009年11月11日 20:43