【夏休み10】課題レポート「ゆっくりの融合・ そして、人類侵略論」




7月21日


 妖怪が人間に転生したという話は存外少ない。
 少ないなりに、その話はどれも悲劇的な末路を辿っている。
 ならば。

 人間がそれ以上の存在である妖怪に転生したらどうなるか?

 これはピンきりである。
 古今東西の事例を収集するとどの程度のものになるのか解らないが、割とこちらのケースは安楽な
結末が用意されている事が多いように思えた。
 前例ならばかなりあるのだ。

 だったら――――



 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 一日経って、改めて彼は日誌に描いていた。

 文章としてイラストも添えて描けば、何か落ち着いて、「アレ」がなんだったのか解る気がしたのだ。
 無駄な足掻きだという事も解っていたが。







 喫茶店の店主の服は、何だかパジャマみたいだった。
 少し前のアニメ等で、金持ちや割と甘やかされ気味のキャラクター(キテレツ大百科のトンガリとか、
メビウスの久瀬テッペイとか)が寝る時に被っている、正体を知らなかった帽子、あれを被っている。
しかし、頂点の部分が二股に分かれているのがどうにも意味が解らなかった。
 一番最初は、中々の美青年と思ったが、よく見ると割と大人びた女性だった。

 「蜂蜜トーストお待ちどうー」

 他に店員はいないらしく、自分で持ってきてくれた。
 カウンターには、どこぞのウェイターかバーテンダーの様な女性が一人、ちびちびと飲んでいた。髪が
不自然に紅い。
 どこかで見たことがあった。
 さて―――――

 「ここはいつも静かですね」

 ふと、高校の部活帰りに、いつもの通学路が封鎖されていたため、別の道を通って入った店だ。
 夏は始まったばかりだが、自由研究の宿題とかをどうしようかと考えながらだ。
 どこをどう通ったかシュミレートできないほど目立たない所にあった。
 このバーテンダーの様な客は、常連か。

 「この時間しか営業できないし―――――趣味でやっているようなものだからね」

 いい身分である。
 「本業は大丈夫なんですかー?」とお客は尋ねたが、主人が最近ちゃんと働いているから、と亭主は
応えている。
 普段働かない夫を持ちつつも、趣味で飲食店を経営するなど、どれだけ裕福な家庭にいるのだろう?
 外はもう夜だが、照明を意図的に薄暗くしているのか、二人の顔が良く解らないほど。
 それにしても、改めてどこかで見覚えのある2人だ。
 何かのメディアを通して見たとか、知り合いの空似とかの問題ではなかった。
 店内にはTVもなければ雑誌も無い。ラジオも音楽もかかっていない。それが食事を取る際の本来の
環境なのだが――――落ち着かないのは大きな病だ。
 彼はそれとはなしに、店内を見回すと、店長の背後の壁や棚には、かなり所狭しと立派な額に収め
られた写真が飾られていた。
 写っている人物達は、店主を含め5・6人。いずれもどこかで見覚えがあるが、思い出せない。特に
紅白の珍妙な衣装を着た少女はやたらと多く写っているが、彼女だけは確実に見覚えがあった。
 更に―――彼は、2人の会話に耳を傾けていたが

 (何の陰謀論だ――――?)

 サッパリ解らなかったが、妖怪とか呪いとか、魔法とか、臆面もなくそうした単語が時折飛交っているのは
どういう意味を持たせているものか。
 店主はゴソゴソと、カウンターの下から箱を取り出した。そして、背後の戸棚を開ける―――

 「うわああ!」

 思わず声を上げてしまった、
 話していた魔法だの呪いだのの流れからすれば、地獄の様な光景かもしれない。
 種種様々な生首が整理整頓されている。
 ある者はガラスのケースに。ある者は鉢植えに。あるものは丈の短い壷に頭半分を出して。
 ある者は水槽に
 しかし、その全ての表情に苦悶が浮かんでいる様子は無い。
 おまけに――――「それら」は生きていた。

 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」
 「おう、もうこんな時間けえ」
 「コーヒー飲みねえ」
 「菓子喰いねえ」

 何でか仄かに江戸っ子口調――――彼は呻いた

 「なーんだ。 ゆっくりじゃないか」

 驚く要素は何一つ無い。
 周りにいくらでもいるのに、こうして沢山収められていると中々圧巻で驚いただけだ。
 何体かは気軽に棚から降りてきて、暢気にカウンターで転がっている。

 「ほほう。詳しいのかね」
 「詳しいもなにも……………」
 「ここまで集めるのは大変だったって言うのに!?」
 「中々使えそうな人間だな」

 集める?
 使えそう?
 確かに、人間社会を嫌って、都会のそれはもう街路樹から、極寒地獄の北国や超高度の高山、灼熱の
マグマの近辺にまで自然に生息する者も多い「ゆっくりしていってね!!!」だが、何かの調査のためにゆっくりを
こうして捕獲し、こうして狭い中に監禁しているのだとすれば、どうにもキナ臭い。
 もっとも、ゆっくり達は相変わらずのんびりして、嫌がっているどころか、店主達に気さくに話しかけているが…
 それに、「使えそうな人間」なんて、悪人しか口にしないだろう。
 トーストやアイスコーヒーに一服盛られたなんて事は無いと思い、そのまますぐに店を後にしようと思ったが、
腰がどうにも上がらない。何か強く見えない力で抑えられているかのよう。


 「な、何を……………」
 「怖がらんでもようがすとも」
 「ちょいと見てもらいたいものがあるんどすえ」


 店主とバーテンダー(?)とも、何かいかにも似非な訛りを始めている。
 先程の、非常に大きな桐箱の蓋を開けた。

 中には



                              |\       /|
                              |  |  ヽ、  |>( ̄)<|
                               |  |   |   | ̄|
                        ,-―-、  |  | _,,....キ‐--|  |
                        {    ゙ゝ|  |:::::::::::::!::::::::|  |.,
                            ノ:`:'''''''':::::::::::::::::::::'''''''''':r、
                           ,'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                           ノ::::/::::i::::::::ハ::::::i::::ハ::::::i:::::i:i:::',
                           ノ::::i:::::ハ-::/:::i::::ハ‐/、';:::::;'::/::i::〈
                          イ!::::|:::;'i::(◯):::V:(◯))::V::/::::〉:イ
                           レヘ/::|""      "" ル'::/::ハ
                            ハ:::ハ.   -=-    /::::(::〈:ヽ
                            〈:::ノ::!::>、,,__ _,.  イ::::ノ:::::(:)(


 「………………」
 「…………………」
 「……………………」
 「えっ?」

 一瞬「何か」解らなかった。
 箱の中のゆっくりは無言であったが、口を開けて何を言うのか想像するとかなり怖いので話しかけ
られなかった。

 「どうしたもんだか………」
 「何があったんです?」
 「不精して、この桐箱に、 『ゆっくりけーね』と『のうかりん』と『ゆっくりりぐる』を入れておいたんです」
 「で?」
 「こうなってましたね」
 「原理はわかりません」
 「何か、ゆっくりに対してあなた方、結構ひどい事してません?」
 「いや、それで反省して………どうすればいいものかと」

 いくら訳の解らない生物だからといって、そこまでいくとにわかには信じがたい。
 大体、彼に解ろう筈も無い。

 「あ。よしなさいって」
 「いや、大体そんなん嘘でしょう」


 無造作に手にしたゆっくり2体


                                           {`_‐-、       /´ i
                                           ヘヽヽ \     / ハヽ
   r、               r、                        ', ヽ ヽ,.`..-‐‐ 、//  ヽ 、
  ,i ヽ、 _,, --──-- 、.,_  ノ ヽ                        ,7"Y:::::::::::::::::::::\..,_ ノン
  / /  `ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::Y   ハ                       //:::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ヽ:',
 ;' !   ;ハ:::/::::::::::::,::::::::::::::::', `!  !                      ,'::/:::i::{::::i:::::ハ::::::i::::ヽ:::::7 H フ
 l/⌒/ヽ/::::/i:::ハ::::::ハ::,':::::::::::r⌒ヽノ         +           .i::i:::::i/レ_iL/!ヽ、」L;_:i_iノヽノ ソ
   i:::,'::|:::/. i/ |:::/ ソレ'`Y:::::',                        レ'::::イ (ヒ_]     ヒ_ン )';.彡ル
   i:::i:::レi (ヒ_] レ'  ヒ_ン) i:::i::|                         ∨i "  ,___,   " `y、イノ
   i:::i:/::i ""  ,___, "" i:::i::|                          iY',   ヽ _ン     iノ イノ
   i:::/::::ハ   ヽ _ン   人/::|                         〈ン::ヽ、        , '/{ノイ
   レ'Vへi> 、 ___, イレへ/                         (Y〉  >ー‐‐   i ´ ノハ!


 「おいこら、やめろ」
 「何すんだい」

 ゆっくり2体も声をあげて抗議するが、とりあえず箱の中に入れて蓋をした。
 存外低い箱で、軽く中で2体の表面が柔らかくつぶれる感触があった。

 「「「…………………」」」
 「まさかねえ」

 ややってから開けると―――――


 そこには、本当に見たことも無い生物がいた。


 「鬼太郎」では、数回に渡り西洋妖怪達の中堅や事件の黒幕として登場し、「悪魔くん」では
主人公側のレギュラーとして破格の扱いをうけていた。
 あれは、水木しげるのオリジナルなのか? それにちかいものが存在していたのだろうか?


 「―――蝙蝠猫?」


 パタパタと、ゆっくりれみりあの様にこまかみに当たる分から生えた黒い翼でふわりと宙に浮いたので
良く解るが、それには非常に不釣合いに思える尻尾は、猫のそれだ。
 これはこれで、実に愛らしかったが―――――

 「まさか―――――」

 何より――――頭には――――猫の耳が!!!

 ――――色は違うが――――


 「やってしまったなあ」
 「失敗ですね」

 店主とバーテンダーは悲しそうな顔

 「藍様………やはり、変に生物の摂理を変えてしまうのはそれほど罪深い事なのでしょうか?」
 「きっとそうだろう。それができるなら、もっと前に紫様だって色々境界をいじくり倒しているはずさ」
 「一体………これは……………?」
 「御若いの。私は見ての通り、趣味で喫茶店をやりながら、ここでゆっくりの研究も片手間にやっていてね」
 「はあ………」
 「私が、間違っていたんです」

 バーテンダーは両手で顔を覆ったが、何か白々しかった。

 「いくら頑丈で変な生物だからって、ゆっくりで実験なんてやってはいけなかった……!」
 「そりゃあ」
 「私は、ただ霊夢さんに、長生きして欲しかっただけなんです。霧雨魔理沙は、多分あのまま順調に行けば
  魔法使いになれるだろうし、咲夜さんは咲夜さんで何かしら生き残る気がするし、あの早苗って娘も多分
  人間じゃなくなるだろうし――――そうすればパチュリー様だって、お嬢様だって………」
 「仕方ないよ」
 「霊夢さんが、人間じゃなくなれば、今までも関係も変わらず、ずっと皆で宴会もやっていけるって……!
  楽しいままだって!」

 ああ、ゆっくりの話をしてるんだな――――――と、彼は納得した。
 れいむやら、まりさやら、ぱちゅりーやら、さくやさんやら、 割とよく見かけるゆっくりの話ばかり。

 「まあ仕方ない。人間らしく生きるのがあの巫女らしいさ。私も胸がはりさけそうなんだよ」
 「それはそうと、『コレ』 どうするんです?」

 2体の新しいゆっくり達。
 新種としてどこかに発表すれば、かなりの発見として認められるだろうか?
 それとも、割とこういう現象はあるのだろうか?
 その時、先程から無言だった、けーね と のうかりん と りぐる の合いの子が口を開いた。

 「こっだら所、冷房効きすぎでねえべか? ちったあ汗かくこともせんと体に却ってわるいっぺ」
 「ああ……そですねか……」

 ふと気がついた。


       |\        /|
      | |       |>( ̄)<|
      | |       | ̄|
       | .|        |  |
      |  |────-|  |ヽ..
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    ./   ,.      ⌒ヽ.     ',
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    i   i  !/ア!-;!、ハ:::::::ハ-!、.i . i.                 _,,....-‐‐-- 、..,          ,-―-、       |
   |  ハ .!. (◯), レ、(◯)!、i i.|               ,.-'"::::::::::::::::::::::::::"'ー.,        {     .゙ゝ、''''""""キ'''‐-、_
   |  i レ' !""      ""/レ'ヽ!               ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r、          /:::::::::`::::::::::::::::!:::::::::::::\
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    | ./i  |::::!>、._  _,,.. イ .|::::| |  ,.、   __       ノ::::/::::i::::::::ハ::::::i::::ハ::::::i:::::i:i:::',      /:::::::::::::/!::::;!::i::::::、:::::::::::::::::::::::ハ
   .| ./ !,..-|::::|'´/ヽ二ン`7ー、|:::|. | i !,,.-''" ノ      ノ::::i:::::ハ-::/:::i::::ハ‐/、';:::::;'::/::i::〈     イ!:::::;:::i:/ゝ、 \ヾ//、:/::::::::::::::|
   |/ /  .|::::|〈 イ::::V:::::::::!〉:`i:::ト、! .! ヽ -=ニ__  +  イ!::::|:::;'i::(ヒ_] :::V: ヒ_ン )::V::/::::〉:イ +  | !:::!:iメ (ヒ_]     ヒ_ン )|::::::,::::::::!
  .!r〈_   !,ヘ!:::ヽヘハ::::;イノ:::::;ヽ! ヽ,!   !  ‐--,'     レヘ/::|"" ,___,  "" .ル'::/::ハ       ヾi:;:!""  ,___,   "".!/::::/リ
  !.ゝr、__r、i::::::::::::/ ハ Y::::::::::i  r/ ヽ   ー,--'       ハ:::ハ.  ヽ _ン     /::::(::〈:ヽ      |:〈    ヽ _ン   /::;:'::/:/
  !/  、/ヽ;::::::〈  ハ ',:::::;イ、_ /!   7`  ̄         〈:::ノ::!::>、,,__ _,.  イ::::ノ:::::(:)(      !ヘヽ、.      /::/::/:/
  .〈    ヽ、/:::::::::ヽ/Vヽ、〉::::! !`ー,ヽ-'            / |##\/i ̄ ヽノ'"##〈   )         `´` ー--─イkiンヌン'"



 喋り方からするに、人格はのうかりんのままか?

 「けーねさん?」
 「……………」
 「りぐるちゃん?」
 「………………」
 「のうかりんさん?」
 「なんだっぺ?」

 やはり

 「おりんさん?」
 「…………………」
 「こあくまさん?」
 「こぁぁぁあああ?」

 と、なると―――――――

 「そこら辺のザコ妖怪を、こういう原理で霊夢さんと合体させれば―――とか考えてたんですけど」
 「あの巫女の人格は確実に残るだろう。しかし、それは許されない事だ。そんな事をしたら、彼女に殺されるどころじゃない」

 と、いうか私も許さん、と店主は付け加えた。
 ???
 今更、ゆっくりれいむに同じ実験をほどこして何になる?
 しかし、本当にこの2体のゆっくりはどうしよう?
 本人達は気にしていないようだが、とにかく大変な事を仕出かした事は解るし、罪悪感は募る。
 もとの2体と3体に戻すには………?


 「これ、とってもいいっぺか?」
 「え?何を?」
 「こぁぁあ…… 猫耳とか、ちょっとこの時期は暑いよ」


 猫の尻尾・蟲の触覚・牛のような角・猫耳
 パタパタと、それらのパーツは、カウンターに落とされた


 「あれ?なんだこれ」




 どうやら、単なるカチューシャだったらしい




 そこには、いつもどおりのこあくまとのうかりんがいた。
 落とされた尻尾や猫耳を手にとって見ると、確かに精巧に作られたアクセサリーだ。

 「うちらはいつもどおりのうちらだっぺ!」
 「心配しないでね!」

 そうか、よかった―――――と3人は喜んだが……





 「じゃあ、おりんと、りぐると、けーね は ど こ へ い っ た ん だ ろ う ?」




 ガタガタと尻尾を手にとって見ると、温もりが残り、鼓動を脈打ってるようにさえ感じた。

 「ま、まさか………」

 が、怯えているのはバーテンダーと彼だけ。
 店主は落ち着き払って、桐箱の蓋を裏返した。

 「あ」
 「なーんだ」

 そこには、穏やかな顔になり、角の外れたけーねと、帽子と尻尾の無い丸っこいおりんと、
触覚の無いリグルが、蓋の裏に貼りついて、ニヤニヤしながらこちらを見ていたのである。

 「気づいてるんだったら、もっと前から言って欲しかったな!!!」
 「フヒヒ、サーセン」
 「サーセン」
 「いや、正直すまんかった。タイミングがわからなくて」

 3体は、それぞれのパーツを装着すると―――カウンターから降り、彼が入ってきた入り口とは
反対の壁に向かっていく。


 「「「また遊びに来るよー」」」


 よく見ると、この見せには入り口が二つあった。
 変わった作りだ。

 「色々つき合わせて悪かった」
 「いや、何も………」
 「折角だから、蟹をやろう」

 棚の中央、ビーカーの中にはゆっくり静葉が暢気そうに眠っており、そこから何かの植物のように
脳天から木が生え――――その先には見事な紅葉が咲き乱れている、と思っていたら、それらは
全て、蟹だった。

 「あ、ありがとうございます」
 「気が向いたら、毎日20時からこの店をやっているから来てくれ給え。
  まあ、外の世界の者は意識すると来られないかな?」
 「え?」

 気がつくとかなり遅い時間になっていた。
 彼は代金を支払い、分厚い紙袋に蟹を包んでもらい、店を後にした。
 歩きながら気づいた。


 「あの2人、 ゆっくりらんしゃまと、 こあくまに そっくりだったな」


 人間と妖怪の融合――――と言っていたが、もしや!


 「いやいやいや………」








 その日――――――「ゆっくりの融合・ そして、人類侵略論」 を、夏休みの課題レポートにしようと、彼は決めた


 翌日、もう一度あの見せに行こうとしたのだが、付近を捜してもどうしても見つからない。
 そして、ゆっくりこあくま・おりんを探して同じ状況を作り出そうとしたが、そららのゆっくりは全く近所にいない。
 店に行った証拠となる蟹は、道中逃げられてしまった。
 謎は深まるばかりである。






 ―――― 以上の事を、文章としてみて考えを整理しようと彼は考えたが、逆に気づいてしまった事があった。




 「ゆっくりの耳も、角も尻尾も、あれって全部カチューシャなのか?」




 結局、最初から皆桐箱の中に入っていたということは―――――





 こんな暑い日が続けば、誰だっておかしくなる。
 涼を求めて不安な考えばかりを思いつくものである



                                           了

  • 幻想郷知らないでゆっくりを知ってる人ってのが珍しいかも
    だから微妙にゆっくりと東方キャラに関する認識がずれてるわけね
    それにしても霊夢愛されてるなぁ
    藍はたまに見るけど、
    小悪魔はレミリア達のことも踏まえてるとはいえ霊夢を想ってるのはちょっと珍しくて新鮮 -- 名無しさん (2010-07-22 00:07:23)
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最終更新:2010年07月22日 00:07