てゐ魂第46話


このssは銀魂のパロディです。
出て来るゆっくりに録なゆっくりはいませんし、
ゆっくりが酷い目にあう描写が出てくるかもしれませんのでご注意です。





赤BANK



名前のまんま、ゆっくり赤蛮奇だけのみで経営している
ゆっくりの国の銀行である。
その受付で今、二人のゆっくりが睨み合っていた。


  、____           _____,
   i    ' -- 、_______,--- '   i
  /    /'.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`.   ノ
  '、  , ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ /
   ヽ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ.
  / ,':.:.:.:.:.ノ--( ヽ:ヽ)--.:.:.:.:.:.' ヽ
   ̄'(:.:.:.:.:( ( ヒ_]    ヒ_ン')ノ:ノ ̄
   、_(_:_:_:ヽ________  ______i_:ノ、
    ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:'v':.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
     \:.:.:.:.:.:.:.三三三:.:.:.:.:.ノ
     /:.:.:.:::::::::::::人:::::::::::::::.:.ヽ


「えーと、だからどういう御用件でしょうか?」


一人はこの銀行に勤める、せきばんき。


         _  ト 、
          \ `ヽ! ,ハ
       ,. -─-\, | /,. -‐─-..、.,    /|
     ∠.,,__   `>'´::::::::::::::::::::::::::::`::、/ /
        __`>'´-‐-、::::::::::::::;:'´ ̄i`Y   ./__
        \__:;:. ''"´ ̄`○)i   ノ ハ/  __/
        /         ´ ヽ、__ノ::::`''<i   
       /  .  /    __ ヽ.    \:::::::::::::\ 
      ,' /  ,'   ,!   ,ハ` | |  |  ` ー--r‐'
      i. ! .i__!_ノ ''ァ‐テ‐、!__ハ |/  !      !
      | |  | (ヒ_]  レ'  ヒ_ン )レ/  /     !
      | 八 !!"" ,___,   ''" / , '       !
      |'/ \|',   ヽ _ン    / /|      |
      ノ´ / ヽ、       / / ,ハ    |  |
       /  /  >.ー--イ/  ∠__!__/  |
     /   /  ,'r,ソr/ ̄/  ,'/     \  !
    /     /)/ 「7‐|7  .  /        `ヽ!
    ,'   /,.-'‐‐'ァくム!  ,'  /!       _   〉
    /   /  ,.-‐</:::/ | /  //   _ァ'"´::::::::`Y |
  /   /   -─イ!o:;' !/! ./〈    /:::/´ ̄`∨ .|
"´    ,!   _,..イ´!:::|{   レ'   !>‐〈:::∧    ', |_  _
     /    /ヽ| {|__|}           /-'ァヘ     ∨´ ̄ /
ー-<7   .ム /! }!:::|{     イ   ,〈 ,' ∧    ヽ.  ,〈A~


もう一人はれいむれいむ詐欺に騙されて、
その足で赤BANKにカカッと駆け付けたてんこである。
二人のゆっくりは受付のカウンターを挟んで睨み合っている。
そのカウンターの上に乗っているのは、一台のノートパソコン。
てんこがネットゲームで愛用しているパソコンである。

「おいぃ、何度も言わせないでほしいんですがねぇ…。」

てんこは呆れるように溜め息をついた後、こう言い放った。

「この口座に1000万ギルを振り込んでくれと私は言ったんだが?」

ドヤ顔に定評のあるゆっくりですら「うわ、ウザッ」と思ってしまいそうな
とんでもないドヤ顔で、てんこはそう言い放った。

…帰ってきた返事はこれだった。


「スミマセンが当銀行ではゲーム内通貨を御振込になることは出来ません。」

てゐ魂 第46話「RMTは禁則事項」



「良いかぁ!お前ら!今回の任務にはゆっくりの国の平和がかかっている!
 何としてもゆっくり探し出せ!」

公安⑨課が乗っているパトスィーの通信機から、
ゆうぎ所長の声が聞こえてくる。
それは、⑨課のゆっくり達に緊急指令を飛ばしている合図であった。


「いいか?化け物に取り付かれたゆっくりは足音がカサカサという音になる!
 足音だ!カサカサという足音を探し出せ!」


ゆうぎ所長の告げた特徴をヒントに、
⑨課隊員は街行くゆっくり達の足音を
聞き出そうとしている。
胴付きゆっくり達が足音を聞き出そうと耳を地面に近づけるために
四つん這いになってる姿はかなり異様であり、
道行くゆっくり達はその姿を避けて歩きつづける。


「所長!どう耳を済ませてもピョンピョンとかそんな足音しか聞こえません!」

「馬鹿モノ!他の音に惑わされるな!耳だけじゃない!
 全ての感覚を磨ぎ済ましてカサカサという足音を探し出せ!」

「所長!足音を聞くためにヨツンヴァインになってますが
 なかなかこの姿勢きついです!」

「なら無理するな!大事なときに首を痛めて戦えませんじゃあ
 ⑨課のなおれだからな!」

「所長!道のど真ん中で変な姿勢で寝てるゆっくりがいるって、
 警察に通報されました!」

「全力で逃げろ!不祥事は何としてでも防げ!」


通信機越しに、部下と所長のやり取りが聞こえてくる。
ちるのは公園のベンチで呑気にアイスを食いながらそれを聞いていた。

「特徴は足音がカサカサねぇ…。」

ちるのは考える。
胴無しゆっくりは跳びはねて移動するからピョンピョン。
胴付きは二本の足で歩くから、スタスタ。もしくはテクテクという足音になる。
じゃあカサカサという音になるのは何故なのか?
そう言う音になるのは、虫のように細い足が何本も生えて歩いている時だ。

…つまり、怪物が取り付いているゆっくりは今、それこそ節足動物のような足が
身体の下に何本も生えている状態なのではないか?


「…って、そんな馬鹿な。」


そこまで考えてちるのはまさかと首を横に降る。
いくらなんでもそんなゆっくりが居たら目立つことこの上ない。
⑨課の誰かが今頃発見している可能性が高い。

「でも、皆足音に注目しているから気づかない可能性が高い?」

そもそもゆっくりの見た目は千差万別。
そんな百足みたいなゆっくりが居たとしても、他のゆっくりは大して気にもせずに
スルーする可能性は高い。
それが証拠に今目の前を通り過ぎたゆっくりもかなり異様な外見を…。


               ヽ、
      ,-―-、       |
     {     .゙ゝ、''''""""キ'''‐-、_
        /:::::::::`::::::::::::::::!:::::::::::::\
       /:::::::::::::/:::i::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
 .     /:::::::::::::/!::::;!::i::::::、:::::::::::::::::::::::ハ
     イ!:::::;:::i:/ゝ、 \ヾ//、:/::::::::::::::|
      | !:::!:iメ (ヒ_]     ヒ_ン )|::::::,::::::::!
       ヾi:;:!""  ,___,   "".!/::::/リ
        |:〈    ヽ _ン   /::;:'::/:/
        !ヘヽ、.    ┓┓┓┓┓┓
         ┃ ー--─┃┃┃┃┃┃(((((



「…あ。」

って言うか、ちるのの予想していたそのままの姿のゆっくりが、
これまたちるのの想像していた通りの挙動で通り過ぎて行った。


~★~


「おいぃ?私が苦労して稼いだギルが振り込めないとか、
 悪い冗談は止めてくれませんかねぇ…。」

「いや、冗談じゃあありませんけど。」


睨み付けてくるてんこの視線を赤蛮奇は涼しい顔でかわしていく。
この二人のやり取り、始まってかれこれ二時間は経っていた。


「良いですか?アナタのそのゲームをプレイして稼いだギルというのは、
 基本的にゲームの中でしか使えないの!現実じゃあ何の価値も無いのよ!」

「おいぃ?それはおかしいでしょう?私が死ぬ気で稼いだギルが使えないとか、
 運営の不具合すぐる。」

「何もおかしい事を言ってませんよ!私は事実を言ってるだけです!」


赤蛮奇は実に常識的で当たり前な事を言っているのだが、
てんこはそんなの知らんの一点張り。
話は何処まで行っても平行線だ。


「…なんだかさっきから奥の方がうるさいわねぇ。」

「喧嘩しているのか何だか解らないけど、他人をゆっくりできないゆっくりは
 ゆっくり銀行から出て行ってね!!!」


やり取りする際の声が予想以上にでかかったらしく、
隣の受付の方からそんな声まで聞こえてくる。


うるせぇよ!俺だってゆっくりしたいしさせたいよ!
でも目の前のコイツのせいでゆっくり出来ないんだよぉ!


赤蛮奇はそう言い返したかったが、ぐっと我慢する。
どんなときも対応は冷静に、それが店員の心構えなのだ。


「で、100万ギル振り込んでくれるんですか?お?」


しかし、我慢した所で、面倒なお客のは帰ってくれる訳ではない。
このままずっと不毛なやり取りを繰り広げなくちゃいけないのかと赤蛮奇が
哀しみにくれたその時だった。


               ヽ、
      ,-―-、       |
     {     .゙ゝ、''''""""キ'''‐-、_
        /:::::::::`::::::::::::::::!:::::::::::::\
       /:::::::::::::/:::i::::::::::::::::::::::::::::::::ハ
 .     /:::::::::::::/!::::;!::i::::::、:::::::::::::::::::::::ハ
     イ!:::::;:::i:/ゝ、 \ヾ//、:/::::::::::::::|
      | !:::!:iメ (ヒ_]     ヒ_ン )|::::::,::::::::!
       ヾi:;:!""  ,___,   "".!/::::/リ
        |:〈    ヽ _ン   /::;:'::/:/
        !ヘヽ、.    ┓┓┓┓┓┓
         ┃ ー--─┃┃┃┃┃┃(((((



そのゆっくりは正にいつの間に、という感じで現れた。
まるで何処からか迷い込んできたかのような足取りでこちらに歩いて来て、
気がつけばてんこと赤蛮奇の横にゆっくりとその姿を表していたのだ。


「うぉ!?何だ急に現れたリグル。」


てんこはそのリグルを見て驚きの表情になる。
対して赤蛮奇は接客のプロとしての対応を見せる。


「お客さん、勝手に横入りなされては、他のお客さんの迷惑になりますよ。」


そういってリグルにゆっくり近づいて行く、赤蛮奇。
そして次の瞬間、リグルの口から何か飛び出してきた。


ビシュン!


まるで弾丸のような速度でリグルの口から飛び出したそいつは、
ぴたりと赤蛮奇の額に張り付く。


「…ん?」


最初、一体何が顔にくっついたのか赤蛮奇は解らなかった。
ふと、てんこの方へと顔を向けると、てんこは怪訝な顔になっている。

「ちょっとお客さん、何故そんな顔をしているのですか?」

「お、おいぃ…お前あまり口とか開けない方が良いと思うべきそうすべき。」

そんなてんこの言葉を受けた赤蛮奇はそれってどういう意味ですかと返そうとして、
その口を大きく開けてしまった。
直後、額に張り付いていたモノが落ちて口の中に入ってしまう。

「!?」

口の中に入り込んだ異物を赤蛮奇は脊髄反射で吐き出した。
そして赤蛮奇は始めて視界に入れた、入れてしまった。



    /
   /
   !       f      ,イ
   |       ||     ∥    ,イ==メ
   ヽ      《   _上__/|
    \  ,, -=<て ̄::::::::::::::::::::::::: ̄::''::..    サカサカサカサカサカサカサカ
      `r::i::::::::::ハ::::::::て____:::::::::::::>.、
       Xい:::::::ノ::::<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)  ) ) ) ) ) ) ) ) )
      /  `"''4 ,,_::::::::::::::::::::::::_:::,,::> ''"
    /     √    ̄下 ̄ ̄||
    |     ∥      ||   \__
    !    /       《      ̄ \_
    ヽ   イ        キ
     \




自分の額に張り付きそして口の中に入り込んだモノの正体を。


「………ガクリ。」


正体を確認した赤蛮奇の取る行動は一つ。
『白目向いてそのまま気絶。』これしかない。


「おぃいいいい!気絶するなら私のギルを振り込んでからにすべきそうすべき!」


てんこは慌てて赤蛮奇を叩き起こそうとする。
そして、その結果赤蛮奇を叩き起こす事に集中してしまったが故に気づかなかった。


                                 ヽ、
                        ,-―-、       |
                       {     .゙ゝ、''''""""キ'''‐-、_
                          /:::::::::`::::::::::::::::!:::::::::::::\
          __iー、          __iー/:::::::::::::/:::i::::::::::::::::::::::::::::::::ハ       __iー、          __iー、
.┌―-----―┐ヾ_i┘.┌―---.     /:::::::::::::/!::::;!::i::::::、:::::::::::::::::::::::ハ―-----―┐ヾ_i .┌―-----―┐ヾ_i┘
..''ー―――┐ |    ..''ー―――┐ |  イ!:::::;:::i:/ゝ、 \ヾ//、:/::::::::::::::|――┐ |    ..''ー―――┐ |    
       |  |           |  |  | !:::!:iメ ( )    (  )|::::::,::::::::!     |  |           |  |    
       |  |           |  |   ヾi:;:!""  ,___,   "".!/::::/リ    |  |           |  |    
┌―――-r|  |    ┌―――-r|  |    |:〈    ヽ _ン   /::;:'::/:/――-r|  |    ┌―――-r|  |    
. 'ー――――-'    . 'ー――――-'    !ヘヽ、.    ┓┓┓┓┓┓―――-'    . 'ー――――-'    
                           ┃ ー--─┃┃┃┃┃┃


先ほど黒いアレを吐き出したゆっくりに、更なる異変が起きていると言う事に。



~☆~


赤BANKの前には今だかつて無いゆっくりだかりができていた


「ねえ、何が起きてるの?ゆっくり教えてほしいんだけど!」

「ハイハイ、危険だから立入禁止よ!どいてどいて!」


中の様子を確かめようとするれいむ&まりさをぱちゅりーが押し返す。
そんな光景をゆっくりだかりの後ろから見つめているゆっくりが二人。

      ,. -‐-、        ,.- 、
     /     i      /,   ヽ.
    /      ハ├──-//i    i                  ,. -───-- 、_
   ,'      / ソ::::::::::::::::::ヽ、!    |             rー-、,.'"          `ヽ、. 
   i   /:;:::::::::::::::;:::::::::::::::ゝ、____ノ            _」::::::i  _ゝへ__rへ__ ノ__   `l
    〉--' /:/、__;:ィ::ハ::、_;:!:::i:::ハ::〈             く::::::::::`i / ゝ-'‐' ̄ ̄`ヽ、_ト-、__rイ、    }^ヽ、
   i::::::::/::::::ハ_ニ;、,レ レ、_;、ゝ::::|:Y            .r'´ノ\::::::::  /イ,.イノヽ! \ レ ヽ,_`ヽ7ヽ___>、_ ノ ハ } \
   ハ:::::::レヘ::i' (ヒ_]    ヒ_ンハソ:::ハ            /ヽ/ r'´ ィ"レ´ ⌒    ⌒  `!  i  ハ /  }! i ヽ
   |::::::::ノ:::l:|"   ,___,   l:::::|::ノ          / / ハ ハ/ !     △   ∪ i  ハ  〈〈{_   ノ  }  _」
   ノ:::::::::::::ハヽ、  ヽ _ン  ノ::::i:::(           ⌒Y⌒Y´ノ /l           ハノ i  ヽ⌒Y⌒Y´
  イ:::/::::::/:::イヽ>, -r=i':´イ:::ハノ               〈,.ヘ ヽ、        〈 i  ハ  i  〉
  〈rヘ:::::!::レ´   `y二」ヽレ':::〈                  ノ レ^ゝi>.、.,_____,,...ィ´//レ'ヽハヘノ


「て、てゐさん、一体これは何の騒ぎ何だど?」


戸惑うれみりゃに対し、てゐは神妙な表情をしていた。
そして、ため息とともにこう呟いた。


「…遅かったか…。」

「え、どういう事だど?」


てゐの言葉に戸惑うれみりゃ。


「騙されて銀行にお金を振込に行ったてんこ。
 しかしあいつに振込詐欺に振り込めるほどのお金なんて持ってる筈が無い。」

「…確かに、現金は無いからゲームのお金を振り込んでほしいとか
 言いそうだど…。」


れみりゃ、それは正解である。


「で、それが通用しないと解ったら、てんこはどんな行動をすると思う?」

「あ…!」


れみりゃはその言葉を受けてハッとなる。
普段のてんこならそんな事はしない。
しかし、てんこは今てゐがピンチだと思い込んでいる。
焦った彼女が何を始めるか…れみりゃには容易に想像がついた。


「ハイハイ、どいたどいたー。」

「むきゅ!?アナタ私の話を聞いてなかったって言うの!?」


そんな中、てゐはとおせんぼしているパチュリーを押し退けて
赤BANKの中に入ろうとしていた。


「てゐさん!?何をしてるんだど!?」


レミリアの問い掛けにてゐはこう答えた。


「何をするも何も、暴走したあいつを止められるのは私らしか居ないでしょ。」

「!」


てゐの言葉にれみりゃはハッとなる。
仲間の暴走を止めるのは誰の役目なのか?
そんなの、仲間である自分達の役目であると気づいたのだ。


「てゐさん、れみりゃも付いて行くど!」


ならばれみりゃのやるべき事は一つ。
てゐと一緒にてんこを止めに行くことだ。
「…足手まといにだけはなるんじゃないよ。」
笑いながらそう答えるてゐ。
そして二人のゆっくりは大切な仲間のために赤BANKの中に入って行く。


赤BANKの中に入ったてゐとれみりゃが目撃したもの。





   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,                 _ ,,....,, _
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,                ::::::::::::::::: " ' :; ,,,
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::             / ::::::::::::::::::::::::/"
   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、        r‐- .,_/::::::::::::; / ̄ヽ;:::::::|
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)         __.)   `''ァ-ァ'"´, '    ヽ:::|
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,      ゝ_, '"ソ二ハ二`ゝ- ヘ 、_ _ ゞ!._
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,      、'"ヽ, '´ ,'  ;   `"''‐-=ブ、_,:::::"'''- ,,
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::      ヽ_/i.  /! ハ  ハ  ! ヽ ヽ 丶'ァ' '"
   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、        <、 ',. /__,.!/ V 、!__,ハ、 |`、`; ,!i;
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)         ヽ iV (○)   (◎) レ !;  イ )
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,        V i '"  ,___,   "' '! ヽ  (
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,         i,.人.  ヽ _ソ    ,.ハ  ) 、 `、
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::        ノハ > ,、 ._____,. ,,. イ;(  ( '` .) )





「うわぁああああ!こんな数のゴキブリ、一体何処から沸いてきたんだぁ!?」

「ちょ、こっちくんな!たかろうとするな!」

「くらぇええええゴキジエットぉおおお!」

「畜生!殺虫剤が足りねぇもっと持ってこい!」



ゴキブリが織り成す地獄絵図だった。
部屋中ゴキブリだらけであちこちでゆっくりに襲い掛かってる。
ゆっくり達は逃げ回ったり店に常備されていた殺虫剤で対抗したりしてるけど、
数で勝るゴキブリ相手に何時かは飲まれるのが目に見えていた。
って言うか、ゴキブリの海に飲まれている胴付きゆっくりらしきモノが見える。


「間違えました。」


てっきりてんこが暴れてるのかと思ったら、
もっととんでもない事になっている赤BANKの大惨事を見て思わずそう呟いた。


「よ、よかったどね、てっきりてんこちゃんが騒ぎに関わってると思ったけど、
 全く関係なかったど!」

「そ、そうだね!皆楽しそうにゴキブリと戯れてるだけだったね!」


「いや、別に楽しそうに戯れてね~よ!」
そんなツッコミを背に受けててゐ達は赤BANKの出口に向かおうとする。

ガシッ!

しかしその時、ゴキブリの海のなかからニュッと手が延びて来て、
てゐの耳とれみりゃの羽を掴んで動きを止める。

「え?」

身動きが取れ無くなる二人のゆっくり。
嫌な予感と共に二人はその視線を背後に向けてみた。


                 /(   _,,....,,....,,....,.,,.( ( r r ∠
                ( /''r''''ヽ:::::::::::::::::::::::::::;;;;/./ニ>
             / ̄ヽ{  '  }::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..,,_..,,
              ̄フ...人____( ) )'''''''''      '''''ヽ_..,,-"
              "-:::/  / i ´ノ.」_ノレ' レ' ソ ヽヽ
                i   { { rr=-,:::::::::::r=;ァ i   ',
                ノ   ヽ ヽ" ̄     ̄"ノ  i  ',  ボコォ
               `  i  \ヽ   'ー=ョ  |  ノ  i
               ,'   |    ).)        ' |/' | !
              ノ   |   ,ノ          人 V ノ ,_
            /     |   ( >、.._     i.イ ヽ  ヽ
               ヾ从ソヾ、;;ソ'人゚;,ィ~;;へ从/∨ゞ〆´ ,.,
   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::
   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::
   /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、    /⌒ヽ____/⌒ヽ、
  ./   (´;・ω・)     ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)    ./   (´;・ω・)
    /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,     /.ノ癶≡|癶,,,
    (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,     (./癶.≡ノ癶,,,
   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::   ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::    ,,,癶_≡ノ癶,,,:::::


「おぃい、フレを見捨てるとは普通にありえ無いでしょう…。」


てゐの耳とれみりゃの翼を掴んで居たのは他でも無いてんこであった。
ゴキブリの中から力付くで這い出して、二人の事を掴んだのである。


『ギャアアアアアアアアアアア!』


このホラー以外の何物でも無いシチュエーションに二人は喉の奥から
力の限りの叫び声をあげるのであった。
胴無しゆっくりの喉の奥に何があるのか、それは永遠の謎であるが。


「て、てんこちゃん!見捨てようとしたのは謝る!謝るからこの手を
 離すんだど!」

「そ、そうそう、このままじゃあ私らも危ないからゆっくり離して行ってね!!!」


必死の思いでてんこを説得するゆっくり二人。
しかし、てんこは冷たい表情でこう言い放った。


「おまえらも道連れになるべきそうすべき!」



『わぁああああああああ!!!』


叫んでてんこの拘束から逃れようとするてゐとれみりゃ。
逃さまいと二人を押さえ込むてんこ。


「ねぇまりさ、あそこにいる人凄い事になってるけど、助けたほうがいいのかな?」

「いや、近づいたら確実に巻き込まれるからここは傍観で良いと思う。」


そしてそんな醜い争いを見たせいか、ちょっと冷静さを取り戻して
そんな事を話し合うギャラリー達。


そしてそんな中、事態を転換させる一人のゆっくりが現れる。



「やれやれ、何だか面倒な事になっているな…。」



『え?』


てんこの名前を聞いたてゐ達は、争いを止めて声のした方を見る。
そこに居たのは、顔が見えないほど深くフードを被った胴付きのゆっくり。
勿論、てゐ達は初対面…と、言う訳では無いようだ。

「おぃい…。」

その証明として、てんこが驚きの表情でそのゆっくりを見つめている。


「?アンタ一体誰だど?」


しかしてんこにとっては見知った顔でもてゐとれみりゃにとっては初対面のようだ。
れみりゃがそう問い掛けるが、フードのゆっくりは返事一つ帰さない。
そしてそのゆっくりは懐から一丁の銃を取り出して構える。


ダッ!!!


そしてそのままてゐ達のいる方向に向かって突っ込んで行く!

「え!?」

「ちょ、ちょっと待って!?」

いきなり銃を構えて突っ込んできたゆっくりに焦りを覚えるてうぃとれみりゃ。
しかしそのゆっくりはそんな二人のすぐ横を擦り抜ける!


ドッゴォ!


そしてそのままゴキブリの大群にその右足を突っ込んだ!


ぎゃしゃああああああ…!


しばしの沈黙の後、ゴキブリ達は奇声を上げて消滅して行く。
それを見た周りのゆっくり達は思った。



『銃、使わないんだ…!』



やがて、ゴキブリの大群が居た所から、一人のゆっくりが顔をだす。


「やはりここに居たか。」


フードのゆっくりはそのゆっくりの顔を見てそう呟く。




     /(   _,,....,,....,,....,.,,.( ( r r ∠
    ( /''r''''ヽ:::::::::::::::::::::::::::;;;;/./ニ>
 / ̄ヽ{  '  }::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..,,_..,,
  ̄フ...人____( ) )'''''''''      '''''ヽ_..,,-"
  "-:::/  / i            ヽヽ
    i   { {  ! i  i  i  ; i   ',
    ノ   ヽ ヽ ゝヽ人人、/_ノノ  i  ',
   `  i  \ヽrr=-,:::::::::::r=;ァ|  ノ  i
   ,'   |    ).)" ̄ ,___, ̄"' |/' | !
  ノ   |   ,ノ    ヽ _ン   人 V ノ ,.、   __
/     |   ( >、.._ __ ,.イ ヽ  ヽ(_,i !,,.-''" ノ
      人  ヽ  /ヽ二ン ヽ  \ \.! ヽ -=ニ__
    〈  人  \ 〉/:::::{::}::::ヽ i !, ヽ,!   !  ‐--,'
    )   \  ''ヽ:::::::人::::;::ヽ   r/ ヽ   ー,--'
   く     人  (::::ノ|・|ヽ:::ヽ、_ /!  7`\ ̄
  人 /=∞=/)._ \ ヽ||・||)   !`ー,ヽ-' ∧ \
/  .〈  ヽ、/   ) . /||・||(  /     ヽ\ )
     \, .\ヽ  ( ( (||・||)  >   人 \) )/


『…親父。』



そしてゴキブリの死骸の中から出てきたゆっくりーてんこはそのフードのゆっくりの
姿を見てそう呟くのであった。



続く

名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2017年06月26日 21:55