「サンマ」、「ブランコ」、「おまる」
207 名前:サンマ、ブランコ、おまる[sage] 投稿日:2008/10/23(木) 07:31:41 ID:CHqs/Tf3
「なぁサンマの参太郎よ、知ってるか?」
物知りで知られているサンマの三吉が話しかけてきた。暇を持て余しているらしく
以前は無口だったのに最近は口数が多くなった。
物知りで知られているサンマの三吉が話しかけてきた。暇を持て余しているらしく
以前は無口だったのに最近は口数が多くなった。
「人間の世界にはブランコというものがあるらしい」
「ブランコ?それは何だい?」
「人間の遊具だ。主に子供が遊ぶものでな。ぜひとも作ってみたいものだ」
「無理さ。材料がないもの」
「それもそうだな」
「ブランコ?それは何だい?」
「人間の遊具だ。主に子供が遊ぶものでな。ぜひとも作ってみたいものだ」
「無理さ。材料がないもの」
「それもそうだな」
「なぁサンマの参太郎よ、知ってるか?」
また三吉が話しかけてきた。
「人間の世界には、おまるというものがあるらしい」
「おまる?それは何だい?」
「用を足すものだ。白い陶器で、できててな……」
「へぇ~それは滑稽だなぁ。垂れ流せばいいものに、わざわざそんなものを作るなんて」
「全くだ、人間とはおかしな生き物だ」
また三吉が話しかけてきた。
「人間の世界には、おまるというものがあるらしい」
「おまる?それは何だい?」
「用を足すものだ。白い陶器で、できててな……」
「へぇ~それは滑稽だなぁ。垂れ流せばいいものに、わざわざそんなものを作るなんて」
「全くだ、人間とはおかしな生き物だ」
「なぁサンマの参太郎よ、知ってるか?」
次の日もまた三吉が寄ってきて、話しかけてきた。話し好きに男になってしまったようだ。
「人間の世界にはタバコというものがあるんだ」
「タバコ?それも聞いたことがないなぁ」
「白い筒状のものでな。火をつけて吸うと気持ちよくなるらしい」
「へぇ、見てみたいな」
私がそう言うと、三吉は愉快そうに笑った。
「それならそこにあるじゃないか。あれがタバコと言ってな……」
三吉が胸ビレで前方を差して言う。
「え?どれ?ここからじゃよく見えないよ」
と、そのとき突然、体がフワリと浮かび上がった。水の抵抗を押し退けて
あっという間に水面へ。そして……体は遂に宙へ浮いた。
「あぁ……あれがタバコなのか。なるほど、嬉しそうに吸っているな」
次の日もまた三吉が寄ってきて、話しかけてきた。話し好きに男になってしまったようだ。
「人間の世界にはタバコというものがあるんだ」
「タバコ?それも聞いたことがないなぁ」
「白い筒状のものでな。火をつけて吸うと気持ちよくなるらしい」
「へぇ、見てみたいな」
私がそう言うと、三吉は愉快そうに笑った。
「それならそこにあるじゃないか。あれがタバコと言ってな……」
三吉が胸ビレで前方を差して言う。
「え?どれ?ここからじゃよく見えないよ」
と、そのとき突然、体がフワリと浮かび上がった。水の抵抗を押し退けて
あっという間に水面へ。そして……体は遂に宙へ浮いた。
「あぁ……あれがタバコなのか。なるほど、嬉しそうに吸っているな」
「お客さん。このサンマは北海道産で脂がのってて旨いすよ。刺身でいいですか?」
男は網ですくったサンマを得意気に客に示しながら尋ねた。
客はタバコの煙をくゆらせながら、笑みを浮かべてうなずいた。
男は網ですくったサンマを得意気に客に示しながら尋ねた。
客はタバコの煙をくゆらせながら、笑みを浮かべてうなずいた。