第26回災害救助犬神奈川主催IRO試験 リポート


捜索試験、服従試験を1日で行う単日開催にて実施しました。

↑↑当会初の、雪のIRO試験となりました。寒かった!

  • 会 場: 長野県諏訪郡富士見RDTA八ヶ岳トレーニングセンター
  • 審査員:村瀬英博(IRO公認審査員)
  • 実施日時:2022年12月18日(日)
  • 受験頭数:IRO救助犬広域捜索試験 A段階(RH-FL-A)3頭/瓦礫捜索試験 前段階(RH-V)1頭、B段階(RH-TB)1頭

・試験結果(出場順)

広域捜索試験A(RH-T A) 捜索15分/仮想被災者2名/単体告知1/エリア20000平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
勝野/ニア 2019/5/5 GSD♀ 171 81 252(合格) 神奈川
岡村/ヴァン 2016/6/19 LR♂ 160 78 238(合格) 神奈川
川野/ラック 2015/12/18 LR♂ 151 74 225(合格) 神奈川

瓦礫捜索試験V(RH-T V) 捜索10分/仮想被災者1名/エリア600平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(100点) 服従熟練(100点) 合計(200点) 所属
広川/キャビア 2018/7/7 LR♀ - - 棄権 OPDES

広域捜索試験B(RH-T B) 捜索30分/仮想被災者3名/エリア1500平米
犬名/生年月日/犬種/性別 捜索(200点) 服従熟練(100点) 合計(300点) 所属
岡村/ルー 2019/5/2 GSD♂ 148 - 捜索単科目 神奈川

↑↑(広域捜索A段階の作業。どの犬も、ハンドラーの「マエエ」の指示で力強く発進していきます)
↑↑(熊笹のヤブや雪をものともしない広域捜索でした)
↑↑(前回の広域試験にくらべ、格段に安定した告知を見せた犬たちです)
↑↑(寒そうなヘルパーさん。発見されても、A段階の捜索試験終了まで動けません。
↑↑(捜索試験実施後の終了報告とデブリーフィングの様子です)
↑↑(瓦礫捜索B段階試験。暗闇にひるむことなく、コンテナ内でヘルパーを発見。確認作業をしています)
↑↑(瓦礫捜索B段階、最後のヘルパーを発見しました。犬は1歩でも臭源に近づこうとしています。)
↑↑(午後は服従作業です。犬の意欲と作業の正確性を求められる脚側行進)
↑↑(救助犬の服従作業には、「熟練作業」と呼ばれる道具を使った科目があります)
↑↑(通常の訓練試験んではダンベルを使う「持来」は「物品」を使います)
↑↑(雪の中「群衆犬」をがんばってくれた犬たち。ありがとう!)

・総評

受験犬の病気や怪我、新型コロナ感染症や天候を理由とした出席辞退、棄権などが相次ぐ、波乱の試験となりました。
試験準備日からの降雪もあって、当会の試験としては、かつてない過酷な条件が重なったと思います。

しかしながら、犬たちは持てる力をきちんと出し、全頭合格という結果でした。
前回25回試験の反省点でもあり、以来、目標としてきた
「練習と同等のパワーあふれる犬の作業を、この緊張感あふれる『IRO試験』の場で発揮させてやること。」
を念頭に積み上げてきた練習が、犬とハンドラーの実になっていることを実感します。

IRO公認審査員の村瀬氏には、いつもどおりの公正公平な評価だけでなく
「以前よりとてもよくなった」
「安定してきた」
と、温かい言葉もいただき、大きな励みとなりました。

いただいた講評を指針として、これからも真摯に救助犬に向き合い、犬と共に能力を高めて行きたいと思います。

今回も、寒い中ヘルパーとしてご協力くださいました皆様、群衆犬のみんな、本当にありがとうございました。


(災害救助犬神奈川/勝野英樹)



■ご協力



注)合否について
IROの国際救助犬試験は、各課目それぞれ70%以上の得点で合格となります。ただし、総合得点で210点/300点を獲得しても、合格点に達しない課目があれば合格にはなりません。

注)IRO世界大会出場権
例年出場権の可否をご案内してきた『IRO国際救助犬連盟ワールドチャンピオンシップ』は2019年実施のフランス大会より出場規定が変更となりました。
2019年大会からの出場資格は、各国開催の『IRO公認試験』のリザルトによって獲得した各ペアの年間のポイントによって決まります。




最終更新:2022年12月22日 23:50