鬱夫の恋

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<p><strong>鬱夫の恋</strong></p> <p>part57-296~303</p> <hr /><dl><dt>296 :<a href="mailto:sage"><b>ゲーム好き名無しさん</b></a>:2011/06/12(日) 16:17:23.28 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>乙ですー<br /><br /> 予約から一ヶ月過ぎてしまいましたが、フリーゲーム「鬱夫の恋」投下させていただきます。<br /> 一応先に言っておくと、過去に何かしら嫌な思い出がある方は見ないほうがいい…のかもしれません。<br /> はっきり言って胸糞悪いだけのストーリーですので。<br /><br /> では次レスより始めます。<br /><br /></dd> <dt>297 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:18:08.31 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>オープニング<br /> 目の前にはひとりの少女。<br /> 「――どうして私なの」<br /> 「――痛い痛い痛い痛い……」<br /> 「――やめてやめてやめてやめて……」<br /> 「――いやああああああああ!!」<br /> (台詞が出るごとに、少女の顔はぐにゃりと歪んでいく)<br /><br /> 本編開始<br /> 朝の学校。主人公が教室のドアを開けると、クラスメイトたちが一斉に騒ぎ出します。<br /> 「来た来た!ウツオが来たよ」<br /> 「あれ、どうしたのその顔?ちょっと歪んでない?…ああ悪い、元からだったな」<br /> 「お前キモイんだよ」「ウツオ菌がうつる~」<br /> 立ち向かう主人公。意にも介さないクラスメイトたち。どっと笑い声が上がり――<br /> ――夢だった。<br /><br /> あの頃の夢ばかり見る。いつからだっけ……僕がこの部屋から出られなくなったのは。<br /> (以降は主人公の中学時代の回想、という形で本編が進んでいきます。ちなみに現在の主人公は25歳、ひきこもり)<br /><br /> 朝、登校した主人公。<br /> クラスメートに話しかけると、半分は無視、半分は……<br /> 「気持ちわりーな」「どっか行ってもらえる?」「話しかけないでくれ…僕はひっそり生きていたいんだ、一緒にしないでくれ」<br /> 担任が来たので着席すると、椅子には画鋲がばらまかれています。<br /> 授業中、女子が落とした筆箱を拾ってあげる。大絶叫される。「触られた…この筆箱もう使えない!」<br /><br /> 休み時間、クラスの男三人(不良、イケメン、フツメン)に絡まれます。さっき筆箱拾って大絶叫された女はイケメンの彼女らしいです。でも最近飽き気味。<br /> イケメン「いいこと思いついた。お前エリカに告ってこいよ。そしたらさっきの無礼チャラにしてやる」<br /> 言い返せず、エリカ(筆箱女)に告白するハメになる主人公。(三人組の目の前で)<br /><br /> 告白。再び大絶叫。エリカの友人にも罵倒される。「あんたみたいなキモイのとエリカが付き合えるわけないでしょ!」<br /> 毎日毎日、そんなことの繰り返し。もう慣れた――ただちょっと、疲れるだけで。<br /><br /> 帰宅した主人公。ちなみに母親と二人暮らしで、父親は半年前に他界。<br /> 母親に「学校はどうなの、友だちと仲良くやれてる?」と聞かれ、嘘を付く主人公。「毎日学校にいくのが楽しいよ…」<br /><br /> ――弱いものを蔑み、強いものを妬む。いつまで繰り返すの?<br /> ――また 私を 犯すの?<br /><br /></dd> <dt>298 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:18:49.94 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>朝。学校に行くと下駄箱で絡まれます。「きったねえ上履きだな!」<br /> 昼休み、お弁当(母親の手作り)を食べていると、覚えのないことで昨日の男三人組に絡まれます。<br /> タカシの女に手出しただろとかなんとか。「その顔で女と付き合えるわけねえだろ、ちょっとは考えろよ」<br /><br /> 不良「何無視して弁当食ってんだよ。…美味そうだな、俺が隠し味を加えてやる」<br /> お弁当に修正液を流し込まれます。爆笑するイケメン。仕方なくお弁当をゴミ箱に捨てる主人公。<br /> (お弁当は毎日母親が作ってくれますが、毎日何かしらやられるので完食できずにゴミ箱行きがほとんどらしい)<br /> 午後の体育の時間、ボクシングやろうぜ!とか言われて不良に殴られます。<br /><br /> 保健室に運ばれたらしい主人公。目を覚ますと、そばには見知らぬ女の子がいました。<br /> 「保健の先生に、用事があるから代わりに見ててくれって頼まれたの。大丈夫?」<br /> 詩織と名乗った女の子。明るく普通に接してくれる詩織に戸惑う主人公。詩織は最近転入してきたばかりらしいです。<br /><br /> 放課後、また三人組に絡まれ、三千円よこせと集られます。「お前がぶっ倒れるから、俺らすげー迷惑したんだけど」<br /> やはり言い返せず、金を渡してしまう主人公。「今度めんどくせーことしたらぶっ殺すぞ」<br /> お前がやったんだろ…というイケメンを睨む不良。どうやらこの三人も本当に仲がいいわけではない様子です。<br /><br /> 帰り道、ヤンキーが道を塞いでいたため通れず、近くの神社に逃げる主人公。<br /> そこで、ダンボールに入れられ捨てられた子猫を発見。お前も一人ぼっちなのか、と同情したのか牛乳を飲ませる主人公。<br /> そこに詩織がやって来ました。詩織は主人公より先に子猫を見つけ、ここでこっそり世話をしていたらしいです。<br /> ちなみに詩織が名付けた子猫の名前は「こげんた」。……その名前は色々とアウトだろと思います。<br /> 二人で子猫の世話をすることに決定。<br /> ついでに、詩織から「うーちゃん」というあだ名をつけてもらう主人公。<br /><br /> ――あの子が本当にあなたの相手をしてくれると思ってるの?<br /> ――あんな可愛い子が?あなたみたいな生きる価値のない人間に?<br /> ――無駄なの。そんな希望は無駄なの、わかってるでしょ?<br /> ――あなたをまともに相手にする人間なんて いないのよ<br /><br /> ……期待なんてしていない。ただちょっと、嬉しかっただけ。<br /><br /></dd> <dt>299 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:19:35.09 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>朝、子猫の様子を見に神社へ。詩織は先に来ており、たわいないお喋りをします。<br /> 学校では相変わらず三人組に絡まれます。そこに詩織が通りがかるが、何を言うでもなく去っていきます。<br /> 学校では主人公と詩織は全くしゃべらないし接点なし。そもそも詩織とはクラスが違うっていうのもありますが。<br /> それは別に構わないが、いじめられているところを見られるのは嫌だと思う主人公。<br /><br /> それからしばらくたったある日。隣町のペットショップが閉店セールをやっているとのことで、<br /> 子猫のためにキャットフードを買いに行くことにした主人公と詩織。<br /> 自分のようなのと、容姿の可愛らしい詩織が一緒に歩いてることに対する周囲の視線を怖がる主人公。まったく意に介さない詩織。<br /><br /> さてペットショップに到着するも、詩織がチラシを読み違えており閉店セールは先週で終わってしまっていました。<br /> なんとか売ってもらえないかと店主に頼んでみると、地下の倉庫の片付けを手伝ってくれたら売ってあげると言われます。<br /> 詩織は二人でやろうと言ってくれるが、女の子に倉庫の片付けなんてさせられないと、ひとりでやることにした主人公。<br /> お言葉に甘えて任せる詩織。<br /> (ここはミニゲームになっており、倉庫番をやらされます。ちなみにズルができます)<br /> 倉庫番を終わらせると、店主は在庫のキャットフードをタダで持ってっていいと言ってくれます。<br /> 詩織にお礼を言われる主人公。<br /><br /> と、今度はいかにもDQNな感じの女(というかキャラ名が「DQN女」)三人に絡まれます。<br /> 三人は詩織を知っている様子。「またエンコー?」「ていうか隣の男キモーイ!いくらエンコーでもあれとはやれないわー」<br /> 「まあエンコー女にはお似合いじゃない?」<br /> なにやら穏やかじゃない言い様。行こう、と主人公をひっぱる詩織。<br /><br /> 子猫にキャットフードをあげてみると、美味しそうに食べてくれました。<br /> 詩織「気になる?あの子らの言ってたこと……」<br /> 別にと答える主人公。ですが、「うーちゃんは正直者だね、顔に書いてあるよ、気になるーって」<br /><br /> 詩織は過去を語りだします。さっきの女は前の学校でのクラスメートで、詩織は彼女らに虐められていたそう。<br /> 理由は詩織が女の好きだった男を奪ったからとか。ですがそれは女の主観で、実際は一度一緒に帰っただけのようです。<br /> 前から私のこと気に入らなかったみたい、と詩織。<br /> 持ち物に落書きされたり、陰口叩かれたりから始まり、淫乱女扱いされて友達もなくした。<br /> そのうち人気のないところに呼び出され、「人に言えないようなこと」をたくさんやられた、でも学校は一回も休まなかった。<br /> やがてお金を要求されるようになり、自分で稼いだお金じゃないから渡せないといったらじゃあ援交しろと言われた。<br /> そしたらもうやめてやるって、だから私は――…<br /><br /> しかしそれは女たちの罠で、ホテルに入るところを写真に撮られてしまった詩織。<br /> 写真は近所にばらまかれ、両親は離婚、母親に引き取られて引っ越してきた……というのが詩織が転入してきた経緯です。<br /> (ちなみに援交は未遂。事情を知った相手が何もせずにお金だけ渡してくれたようです)<br /> 「やっぱり初めては好きな人じゃなきゃね。私の彼氏になる? ……なーんてね!」<br /><br /> もう遅いし帰ろう、ということでその日は別れる二人。自分はもうひとりじゃない、と確信する主人公。<br /><br /> ――今日はやらないの?<br /> ――そう。どうせまた裏切られるのに。<br /> ――またすぐに私たちのところへ戻ってくるわ。だってあなたは……<br /> ――私たちにしか相手にされない、生きる価値のない人間だから<br /><br /></dd> <dt>300 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:20:18.14 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>学校。不良は女にふられたらしく、腹いせに主人公に八つ当たりしてきます。<br /> やめとけって、と言うイケメンを睨む不良。イケメン、あんたどっちの味方なのかはっきりしてください。<br /> 明日までに2万持ってこい、持ってこねーと殺すぞ、と言い捨てて立ち去る不良、後を追うイケメン。<br /> と、今まで一言も喋らなかったフツメンがその場に残りました。<br /><br /> フツメン「おい……大丈夫かよ。ムカツクよな、ふられたから八つ当たりなんて……」<br /> 彼が言うに、不良は詩織に告白してふられたそうです。そりゃそうでしょう。<br /> 不良と友達なんじゃないのか、と尋ねる主人公に、違うと答えるフツメン。<br /> どうやら彼も不良に半分虐められているようで、ただつるんでるだけと言います。ほんとは嫌いなんだとも。<br /><br /> フツメン「もうやめようぜ、あいつらの言うこと聞くの。俺はもうついてけねーよ……」<br /> そして一緒に帰ることになった二人。仲間ができたようで嬉しい、と感じる主人公。<br /><br /> 子猫の様子を見るために神社前で別れようとしますが、着いて来たがるフツメン。<br /> 心配しなくてもあいつらには言わないから、と言うのでそのまま着いてこさせます。子猫を見て、可愛いじゃん、と言うフツメン。<br /> そこに詩織がやって来ます。当然ながらフツメンを見て警戒する詩織。<br /> ですが、話をするうちに打ち解けた様子。<br /><br /> 最近主人公が、いじめられても平気そうな顔してたのはこういうわけか、恋の力って偉大だね!と言うフツメンに対し、<br /> 慌てる主人公と笑う詩織。「うーちゃん可愛い!」<br /><br /> それからフツメンはたまに子猫を見に来るようになり、学校でもよく主人公と話すようになりました。<br /> 主人公へのいじめも徐々に収まっていき、逆に不良たちのほうが浮いた存在になりつつあったようです。<br /> これからは自分が詩織を守れるようになりたい、詩織のそばにいたい、と願う主人公。<br /><br /> ――許されると思っているの?<br /> ――さんざん私たちを犯しておいて、自分だけ幸せになろうなんて、許されると思っているの?<br /> ――プレゼントしてあげる 絶望を<br /><br /><br /></dd> <dt>301 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:21:01.23 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>朝。目を覚ました主人公がリビングへ向かうと、母親が倒れていました。<br /> 病院のベッドで、疲れがたまってただけよと微笑む母親。<br /> ずっと専業主婦だったのが最近外へ働きに行きだしたばかりだったので、そのストレスだとも。<br /> 心配しなくていいから学校へ行ってらっしゃいと言われ、わかったと答える主人公。<br /><br /> 登校すると、また不良とイケメンが絡んできます。<br /> 「午後から登校たー偉くなったもんだな」「最近態度でかくなってきたよなーお前ら」……<br /><br /> さて放課後。主人公と詩織が神社で子猫を構っていると、そこにフツメンがやって来ます。<br /> ……不良とイケメンと一緒に。<br /> すまん、と謝るフツメン。やはり彼も完全に不良に抵抗はできなかったようです。自分の身が可愛い気持ちはよくわかりますが…<br /><br /> まさかお前らがなあ、と笑う不良。<br /> 「知ってんだぜ。お前、エンコーばれて前の学校追い出されたんだってな」<br /> それで?そんなくだらない事言いに来たんならさっさと帰って、と気丈な詩織。ですが、<br /> 不良「俺にもやらせろよ」<br /> 近寄る不良を払いのけ、主人公の手を引っ張る詩織。「逃げよう、うーちゃん」<br /> 神社の奥へと駆け出す二人。――子猫をその場に残したまま。<br /><br /> 逃げた先は行き止まりでした。追ってきた不良たちに、逃げ道を塞がれる二人。<br /> 詩織をかばうように前に出る主人公を嘲笑う不良。<br /> 「その女よこしな。そいつは俺のもんだ」「誰があなたのものよ!勝手なこと言わないで!」<br /> 「そんなキモイブサイクのどこがいいんだか……」「あなたたちのほうがよっぽどブサイクよ!」<br /> 何もしてない人を虐めて、蔑んで、嘲笑って、傷つけて……どうしてそんなことが出来るの、と叫ぶ詩織。<br /><br /> 「うざってえなあ……さっさとやっちまおうぜ」<br /> フツメンに主人公を押さえるよう指示する不良。フツメンは躊躇う様子を見せますが、<br /> 「俺らにそんな態度とっていいわけ?どうなるかわかってるよな」と言われてしまっては、もはや言いなりなるしかないようです。<br /> すまんウツオ、詩織ちゃん……と呟くフツメン。<br /><br /> 倒れた主人公を前に、詩織が叫びます。<br /> 「もうやめてよおおおおおおお!!」<br /> (はっきりと描かれてないので推測ですが、たぶんフツメンが不良の指示で主人公を殴ったのかと)<br /><br /> 詩織を両側から押さえ、奥へ引きずっていく不良とイケメン。<br /> そして――…<br /><br /></dd> <dt>302 :<a href="mailto:sage"><b>鬱夫の恋</b></a>:2011/06/12(日) 16:22:19.03 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>それから数日後、主人公の母親が他界。末期の胃ガンだったそうです。<br /> それを言い訳にして、子猫の世話をしに行かなくなった主人公。<br /> 詩織は学校には来ていましたが、主人公と彼女が言葉を交わすことはありませんでした。<br /><br /> 相変わらず学校では不良たちに絡まれる日々の中で、次第に感情が麻痺していく主人公。<br /> 子猫の様子が気になって久々に神社に寄ってみると、そこには空のダンボールだけが残されていました。<br /> 死んでしまったと、あとから来た詩織が教えてくれます。もともと病気があったようで、獣医に連れて行ったが手遅れと言われたと。<br /><br /> うーちゃん、全然来てくれなかったね。キャットフードいっぱいあるのに、無駄になっちゃったね。<br /> そして、その次に詩織が呟いた言葉は、<br /><br /> 「生理……来ないんだ、今月」<br /><br /> ねえ、どうして私なの<br /> どうして私ばっかりこんな辛い目に遭うの<br /> ねえどうして、どうして黙って見てたの<br /> どうして助けてくれなかったの<br /><br /> それからしばらくして、詩織は学校から姿を消しました。また転校したのだと、誰かが噂していました。<br /> あれから10年、一歩も部屋から出られなくなった主人公。<br /><br /> ――ただいま<br /> ――おかえり<br /><br /> 「鬱夫の恋」 完<br /><br /><br /></dd> <dt>303 :<a href="mailto:sage"><b>ゲーム好き名無しさん</b></a>:2011/06/12(日) 16:23:04.19 ID:xk5t2QlT0</dt> <dd>以上です。<br /><br /> 各章というかレスの最後にある「――」から始まるセリフは人形が喋ってます。<br /> 「犯す」というセリフからダッチワイフ的なものかと思ってたんですが、<br /> 別の何かの比喩だとかただの演出だとかいろいろ言われててどれが正解かわかりません。<br /> ラストシーンで主人公は部屋で人形に囲まれてますが、これが何を意味しているのか…<br /> にしても書きにくい話でした。筆者は以前「タオルケットをもう一度2」も書かせていただいたんですが、<br /> あれとは比じゃない胸糞悪さです。まさに誰得。<br /> しかし一番衝撃的だったのは、これが製作者の実体験らしいということです。しかも詩織の存在だけフィクションという……<br /><br /> ともあれ「鬱夫の恋」はこれで終わりです。何か質問などありましたらどうぞー。<br /><br /><br /><br /><br /><br /></dd> </dl>

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