1話



ガゼル 「どうだ? 結構いい眺めだろ?」
トウヤ 「ああ ここからだと街全体が見渡せるんだな」
ガゼル 「もう一度だけ聞いときたいんだけどよ・・・ お前、本当に召喚師じゃないのか?」
トウヤ 「違うよ あの不思議な光だって自分の意志で使ってるわけじゃないんだ 信じてくれるか?」
ガゼル 「ケッ、当たり前だろが 仲間の言葉を信じられないほど、俺はせこくねえよ・・・」

ガゼルって、やっぱり根はいいやつなんだな


2話



トウヤ 「ガゼル 君に聞きたかったことがあるんだが・・・」
ガゼル 「あん?」
トウヤ 「どうして召喚師のことをそんなに嫌うんだ?」
ガゼル 「・・・この建物がよ、孤児院だったってのは覚えてるか? 街の援助金を受けて、孤児院は運営されてたんだがよ・・・ある日それが打ち切られた 召喚師のせいでな」
トウヤ 「え?」
ガゼル 「領主の相談役をしている召喚師が、無駄な出費だと言い切りやがったんだとさ 院長のおっさんは抗議に出かけたが、それっきり今も帰ってこねえ そんで、このザマさ」
トウヤ 「そんな・・・」
ガゼル 「ま、だからって召喚師全員に恨みをもつのは筋違いってもんさ わかっちゃ・・・ いるんだがよ・・・」

ガゼルが召喚師を嫌うのも当然のことなのかも知れないな


3話



トウヤ 「やれやれ・・・ こんなことなら意地でも君を止めるべきだったよ」
ガゼル 「なんだよ、後悔してんのか? 情けねえなぁ」
トウヤ 「そう言うガゼルも、お腹がすいて眠れないんじゃないのか?」
ガゼル 「チッチッ、甘いな・・・ほれ」
トウヤ 「クッキー!?」
ガゼル 「こういう展開は予想してたからな、準備に怠りはねえのさ」
トウヤ 「(計画的だ・・・)」
ガゼル 「お前だけにひもじい思いをさせとくのもなんだしな、食えよ」
トウヤ 「あ、ああ」
ガゼル 「言っとくが、リプレにゃあ黙っとけよ?」

まったく・・・やっぱりガゼルは抜け目がないな


4話



ガゼル 「また一人、増えることになっちまったな」
トウヤ 「・・・すまない」
ガゼル 「ケッ、しょうがねえよ。あの石頭を説得するのは無理そうだったしな まあ、自分の食いぶちは自分で稼ぐって約束してたからな タダ飯食いが増えたってわけじゃねえぶん、ましだぜ」
トウヤ 「タダ飯食い・・・」
ガゼル 「・・・・・・」
トウヤ 「なんか、耳に痛いな」
ガゼル 「確かに・・・」

お互いの傷口をえぐるのは不毛だな・・・


5話



ガゼル 「あいつと二人っきりでどこへ行ってたんだ?」
トウヤ 「ああ、例の穴を調べに行ってたんだよ」
ガゼル 「・・・・・・ 声ぐらいかけてくれたっていいだろ・・・」
トウヤ 「え?」
ガゼル 「ケッ なんでもねえよっ!」
トウヤ 「???」

あれはやっぱり、すねてるのかな?


6話



ガゼル 「なあ、召喚術って資格が必要なもんなのか?」
トウヤ 「さあ・・・ 僕に聞かれても」
ガゼル 「お前は自然に使えてるんだし、そのおかげで俺らも使えてるだろ じゃあバノッサの野郎は、なんで資格なんてほざきやがったんだ?」
トウヤ 「そういえば、そうだな」
ガゼル 「ケッ! さっぱりわかんねぇや」

バノッサの言っていた「資格」ってなんのことなんだろう?


7話



ガゼル 「アキュートって連中が領主を倒そうとしてんのは知ってたさ しかし頭目が、ラムダだとは知らなかったぜ」
トウヤ 「ガゼルはラムダのことを知っていたのか?」
ガゼル 「かっこ悪い話だがよ ずっと昔、ドジふんで兵士に捕まりかけたことがあってな その時に見逃してくれた二人の騎士の一人がレイドで・・・」
トウヤ 「もう一人が、ラムダ?」
ガゼル 「ま、そういうこった あんな風になっちまうとは思わなかったがな」

ガゼルもラムダのことを知っていたのか


8話



ガゼル 「・・・迷子、だよな」
トウヤ 「え?」
ガゼル 「あいつらもお前も、迷子みたいなもんだって言ったのさ」
トウヤ 「ああ・・・」
ガゼル 「あーあ しょうがねえっ! 泣いてる迷子を無視できるほど、俺は冷たくねえからな 面倒みてやるぜ お迎えがくるまでな」
トウヤ 「ガゼル・・・」

迷子、か・・・


9話



トウヤ 「みんな、元気になって良かったよ」
ガゼル 「ああ、もうあんな思いは二度とごめんだぜ 今日は疲れちまったからな、もう寝ちまうことにするわ お前もきちんと休んでおけよ」
トウヤ 「ああ、おやすみガゼル」

ガゼル 本当に必死だったからな


10話



ガゼル 「しかしイムランの奴、助けてやったのに礼のひとつもなしかよ」
トウヤ 「それとも、涙を流して感謝して欲しいのか?」
ガゼル 「ケッ! そんな気色悪いことしやがったら、蹴ってやるぜ!!」
トウヤ 「それじゃ、意味がないと思う・・・」

イムランに感謝されるのも、な・・・


11話



ガゼル 「騎士ってのは、なんかややこしいんだな 理想とか、名誉とかさ俺にはわかんねえよ」
トウヤ 「ははっ、ガゼルらしい」
ガゼル 「ケッ! なんとでも言ってろよ 格好つけて大事なもんをなくすなんて、俺はごめんだからな」
トウヤ 「ああ・・・ 僕もそう思うよ」

ガゼルらしい考えだと思うな


12話



ガゼル 「よりによってバノッサがあんな力を手に入れちまうとはよ こうなったら、一刻も早く宝玉を取り返さねえとな・・・ あいつがロクでもないことをしないうちにな」
トウヤ 「ああ、そうだな」

バノッサは宝玉の力で何をする気だろう?


14話



ガゼル 「誓約者、か なんかどんどんお前が遠い存在になってくよなぁ・・・」
トウヤ 「そんなことないさ 僕にとっては、ガゼルはガゼルのままだよ 口が悪くて、短気で、がめつくて・・・ へそまがりのくせに優しくて・・・さ」
ガゼル 「ケッ、悪かったな!」
トウヤ 「・・・・・・ つきあってくれるか? これから先も」
ガゼル 「・・・・・・ わかりきったことを聞くんじゃねぇよ」

僕は僕のままさ たとえ何があったって


17話



トウヤ 「いよいよ明日は、この街を出て無色の派閥の本拠地へと向かう こんな風に、この場所で夜空を見上げるのもこれが最後かも知れない・・・ 感謝してるよ」
ガゼル 「え・・・? なんだよ やぶからぼうに?」
トウヤ 「君と出会うことがなかったら、僕はこの世界で生きていけなかったと思うよ 君たちがくれた優しさが、僕に何度も勇気を与えてくれたんだ だから、僕はこの世界のことを好きになれたのかもしれない・・・」
ガゼル 「トウヤ・・・」
トウヤ 「守ってみせるよ 絶対にこの世界を破滅させたりはしない!」
ガゼル 「バーカ なに、ひとりで背負い込んでるんだよ」
トウヤ 「ガゼル・・・?」
ガゼル 「運命なんてふたりでねじ伏せてやろうぜ!」
トウヤ 「ああ・・・ そうだな・・・」


ED



「お互い、なんとか約束を守れたみてぇだな これから先もよろしく頼むぜ。」



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最終更新:2009年05月02日 17:36