自然科学調査の応用

古代の人々は自然と共に生き、自然生命体の一部として、自然からの恵みを生命活動に応用してきました。環境世紀においては自然を科学し、いかに自然を応用していくかが重要なテーマです。当室の管理人は平成8年から県立自然史博物館で解説ボランティアの展示ガイドに参加しています。地球史展示コーナーで解説、併せ展示物から学び、来館者の質問に答えるため自然科学を探究してきました。このページは自然史から教示をうけ、自然を科学し、自然応用について独創的に語ります。概要(要旨)は次のとおりです。

第1章 自然資源 石英(SiO2)の応用・・・SiO2が先端産業と身近な生活に、いかに汎用されているか、自然科学から語ります。
第2章 自然創造主 微生物(バクテリヤ)の応用・・・とかく嫌われ物、バクテリヤがいかに自然を創り、人との共生について語ります。
第3章 大地の清掃屋 植物の応用・・・植物による土壌汚染浄化技術が注目されている。地球史からみた植物応用について語ります。
第4章 CO2の清掃屋 海洋ラン藻生物の応用・・・CO2から酸素を取出し、いかに地球環境に応用すべきかを語ります。
第5章 自然科学 地理風水の応用・・・地理風水の原理を地質、地形、地下水そして環境測定値から語ります。
第6章 自然から学ぶ 秩父鉱山の金鉱脈・・・鉱物採取から、自然探究心について語ります。

第1章 自然資源 石英(SiO2)の応用
シリコンが主原料のIC(集積回路)半導体の原料であるケイ素は、地球の地殻の大部分を占め、酸素に次いで、2番目に多く存在する、身近でありふれた石英鉱物です。水晶(クォーツ)をはじめ花崗岩、石英班岩など岩石の造岩鉱物となっている。

純度100%のケイ素は産業のコメと言われる程、ハイテク半導体の原料として、液晶や光ファイバで多種多様に応用され、結晶である水晶の圧電性(圧力が加わると電気が発生する)はクオーツ時計を始め水晶発信器として応用されている。

一方、地域興しとして、火山噴火によって形成されたシラス台地の火山灰ガラス質土層から「伝統野菜、見事に生育した桜島だいこん」、シラス粘土は「火山灰シラス配合洗顔石鹸」、栃木県では大谷凝灰岩のダスト(火山灰ガラス)を利用したいちご栽培など、植物から家畜に至るまで多種多様に応用されています。なお大谷石はグリーンタフと呼ばれる海底に堆積した珪酸分の多い火山灰が固まった岩石である。

石英の特徴として、結晶表面に水の膜が付着すると、水の分子の水素イオンと石英中のアルカリ土類イオンとの間に置換が生じ、H+が結晶の内部に侵入する。その進展に伴い結晶格子が拡大され、その水が吸着され加水分解によって粘土化されます。粘土は2ミクロン以下の非常に微細な粒子で、広い表面積(1グラムでテニスコート3面分)を持ち30倍以上にも膨らむという特徴があり、化粧品原料として、+に帯電した皮膚表面のよごれ、ほこりなどの汚れを取り除くことができ、モンモリロナイトの粉に水を加えた泥パックなどで、美肌づくりに応用されています。一方、近代化されたコンクリート築造物では石英質骨材のアルカリ反応が発生し劣化します。

さて自然界の生命体はケイ素を生命活動に応用してきました。例えば水稲はケイ酸植物と言われるように、収穫されるまで多量のケイ酸を必要とします。自然が残る山麓や地すべり地帯(ケイ素粘土地)の棚田では地層中の石英が加水分解され、ケイ素が地下水源から十分に供給され、水田土壌中のバクテリヤが活性化され、美味しく、体に良い米が採れます。バクテリヤの死骸がグライ層です。なお水稲のケイ素は焼き物のうわぐすりに藁を燃やし灰汁を使用したとき、茶碗の表面でガラスとなって見ることができます。珪藻土も単細胞藻類の遺骸堆積物で、成分はケイ素です。圧電作用でマイナスイオンが発生します。

抜粋:「世界一うまい米」を作る男たち
籾殻には大量の珪素が含まれている。珪素はガラスの材料でもあるように、非常に安定した結晶構造をしている。籾殻は、いわば米粒を一粒づつガラスコーティングしているようなものだ。
珪酸質を土に入れると稲が硬くなることは昔から知られていたが、これを徹底的に硬くすれば害虫にも食われなくなるんじゃないかと考えて、大量の珪酸質を入れたことがあった。「籾殻は93%ぐらい珪素であるように、稲は珪酸質が大好きです。この珪酸質をいっぱい吸収させた米はおいしいし、珪酸は植物に吸収されると抗酸化作用があるから日持ちもいい、同じ米を食うににしても、そういうミネラルを含んでいるものを食ったほうが人間も健康になれるじゃないですか」

食生活ではケイ素が含まれた米、野菜を食べ、腸内バクテリヤが分解、排泄されます。下水汚泥の大半はバクテリヤの死骸の有機物、ケイ素です。廃棄されますが、もったいないですね。50年前までは畑に還元され、食の循環で自然応用してきました。

石英(クォーツ)が共振作用による波動を発振することは誰でも知っていますが、体内のケイ酸塩も圧電性から規則正しい波長を出し、どんな弱い波動でも分子や細胞と共振すれば、生命現象に大きな影響を与えます。人間は三分の二以上が水によって構成され、波動現象を営んでいる。波動欠乏すると人の生理機能を妨げ不規則な劣位波動からパワーが発揮できません。なお優位な波動は劣位な波動をコントロールできるようです。物理学の法則からも、強い周波数(エネルギー)は弱い周波数を支配します。

なお当室では理学機器と地質調査から自然を科学していますが、マイナスイオン測定器で大地の石英類が加水分解、石英間の摩擦による圧電作用から発生するイオン個数を測定します。また地形、地質そして地下水脈の成り立ち、骨格から地勢を判断します。

マイナスイオンは地中からもっとも多くつくり出します。地中から放射性ガスが出ます。放射性ガスは電子(負の電気エネルギー粒子)を発します。電子は酸素原子と結合しながら有益な酸素によって放射性ガスをマイナスイオンに変えます。太陽と紫外線は大気のマイナスイオンを増加させます。植物は葉緑素のはたらきでマイナスイオンがたっぷりふくまれた酸素をつくります。大雨、波、滝、強力なシャワー。マイナスイオンを生じさせます。硬いものに水滴がぶつかってはじけると「レナード効果」が起きます。地球の上空の稲妻、嵐のとき稲妻は真のマイナスイオン製造工場です。リカ・ザライ著:私の自然食Ⅱから一部引用。

これまでの調査結果から花崗岩や石英班岩地帯は数値が高く、特に地下水脈により摩擦、滝壺で激しい水圧を受け、強い圧電作用が発生する場所はレナード効果からマイナスイオン数値が高くなっています。なお名水地帯の基盤は、山梨県の水晶、六甲のみかげ石、そして谷川岳の花崗岩からもわかるように、いずれも結晶質石英系統です。地中深くで加水分解され、溶け出したケイ素が美味しさの源か?。和田峠の黒曜石矢じりは古代文化の象徴ですが、現地の秘境湧水は健康と美容効果で他に類を見ない。

さらに地震前兆として地震雲を見ることができますが、これは断層線深部で超圧力による摩擦から磁場・高いマイナスイオンが極地的に発生、いわゆる火打ち放電現象です。夕日に一直線に赤く染まった流れ雲となります。昨年、同僚と出張時、車から地震雲を発見、写真撮影に成功、地震の日時、場所まで特定し、その時は笑われましたが・・・・・。新潟中越地震でも見ています。1週間前、ネンリンピックに動員された帰路だった。車内の誰も相手にしてくれなかったが。前兆は必ず自然現象から見られます。なお地震による地磁気の異状変化は断層のクリープ(クリープが間欠的に発生する)に先がけて起こる現象です。高マイナスイオン地域は自然災害への備えが必要です。先日、県立図書館で地震雲の個人研究報告書を発見しました。

薬石として応用されている「麦飯石」は岩石分類学上は石英班岩です。ケイ素70%で多孔質です。そのため強い吸着力、分解力そして波動(エネルギー)作用があり、麦飯温泉で石英圧電作用(弱電気を浴びる)を味わうことができます。岐阜県も地域興しの一環として支援しているようです。当主も一人旅(車を宿に薬石、温泉地、鉱物を求めて放浪)において岐阜白川で採取、陶器に入れて飲料水として長年使用しています。石原都知事も飲用?。一般の販売価格は高いようですが、白川には結晶化された原石が無尽にありました。なお、当室では愛犬を使って麦飯石による健康状況と金魚は麦飯石のみで生息させる実験を続けています。犬の方は水鉢から石を取りだし舐めたり、かみ砕いたりとお気に入りです。金魚は餌なしで稚魚から3年経過、すこぶる元気です。

古代の人達は波動に対して特別な感覚を持っていたのか?、ピラミッドの棺を納める室の外壁は花崗岩(石英質)が使われ、なお深成の花崗岩ほど、ゆっくり冷えるため石英結晶が大きく、放射線の帯磁とマイナスイオン数値は高い。

ブラックシリカ、トルマリン(電気石)等の石英結晶を応用したマイナスイオン岩盤浴、発生器そして電気機器による健康回復が盛んに見られますが、原理は自然現象を応用したものです。もっと自然の摂理を理解、自然を科学し、自然を応用してきた先達者の自然思想に学ぶことも必要ではないでしょうか。

なお、トルマリンを粉末し合成樹脂で固めた繊維が合成樹脂の収縮圧力により半永久的にマイナスイオンを放出する「のれん」等が製品化されている。

※共通用語
石英(SiO2):水晶(結晶質)・クォーツ・ガラス・ケイ素(Si)・ケイ酸塩・シリカ・無水珪酸・モンモリロナイト・ベントナイト・ゼオライト・チャート・シリコン・珪素・ブラックシリカ・トルマリン

第2章 自然創造主 微生物(バクテリヤ)の応用
目に見えない微生物(バクテリヤ)は人類をはじめ、地球上で必要な酸素から日常生活に至る、あらゆる物質を何千万年、何億年と供給しつづけてきた自然資源創造主です。更なる活用を高めるためにはバクテリヤの生息環境を知り、どのように適応させればよいかを語ります。

地球生命が誕生したのは約40億年前、40度近いマグマオーシャンで熱水噴出する硫化水素、硫黄、マグネシウム、ケイ素そして鉄イオンなどからエネルギーを得るという、自然界の厳しい環境に適応してきました。地球には大気中から地下深部至るまで300万種もおよぶ生命体が生息し、今でも太古から海底火山噴出口や高熱温泉水などで棲息するバクテリヤがいて、その特質を活かし、環境分野など、様々な面で応用研究が進められています。

バクテリヤを汚染物質の分解、環境修復するバイオ技術の研究開発が盛んに進められているが、微生物を効率良く活用するためには、まず地球史の自然科学から、生息環境を研究し、最適な適応環境に復元することが、応用への早道と考えている。例えば下水道の汚水、汚泥処理等で嫌気性、好気性バクテリヤの活性化を図るため鉄粉を添加したり、高水温管理等で研究開発が進められているが、それは太古のバクテリヤ環境を再現しているような気がします。

バクテリヤの大きさは約1ミクロン、ゴルフボールまで拡大し人と対比すると、人の大きさは富士山くらいですが、塊になると目視できます。あらゆる物質を通過し、あらゆる場所に生息環境を創りだしてきました。自然界の硫黄、マグネシウムそしてケイ素を酸によって溶かしエネルギー源とし、原油や自然金など、地下資源を生み出したのではないかと思っています。

動物達に生息する何兆という腸内バクテリヤも、あらゆる食物を酸で溶かし、生命活動のエネルギー源を作りだしている。恐竜化石から胃石が発見されているが、これは食物を磨りつぶすためという学説ですが、胃石の岩質は活動域に存在しないケイ酸塩の多いチャート(深海底の放散虫の遺骸化石)、珪化木(木のケイ酸塩化石)を選んでいる。このことからバクテリヤのエネルギー源として必要な活性酵素として必要だったと推定している。それは野生ゾウ、シカは粘土を食べる習性があり、中南米秘境の地に住む原住民は、ケイ酸系粘土を健康維持のため習慣として食べていること、ヒトも超微粒子のメタケイ酸塩(モンモリロナイト)は胃腸薬として使われています。なお人に不足している食物繊維の正体は超微粒子のケイ酸塩ではないでしょうか?。

参考図書:フランスの大ベストセラー「私の自然食Ⅱ」(リカ・ザライ著/築地書館)粘土を使って治療する、粘土の奇跡に※モンモリロナイトのくわしい記述があります。
粘土には驚異的な吸着力がある。解毒作用があり、免疫力を強化する。抗毒力があり、有害物質の毒性を中和する。細胞に活力を与え、生命力を高める。・・・など(フランスでは、薬草販売店や自然食品の店で各種の粘土が売られています。)※フランス・モンモリヨン地方名、ナイト:粘土

化粧品で水を加えた泥パックの原料として、モンモロナイトが応用されていますが、微粒子のケイ酸塩にバクテリヤが自然に付着し、皮膚表面の老廃物を取り除いているのではないかと推測しています。また速効効果を図るためバクテリヤ含む泥パックの応用も考えられます。

さて、自然金は熱水鉱床の変成岩と火成岩中で生成されているが、必ず石英や硫化物内に集結している。マグマでの金は非常に細かい粒子状(コロイド)であって、金を好むバクテリヤ群が超微粒子を食べ、その遺骸化石が自然金ではないかと思っております?。なお近代科学ではバクテリヤを使って、電子廃棄物から金を採取するバクテリヤ・リーチングの研究が着々と進められています。

以前、諏訪湖市街地で温泉廃水を流域としている下水道の処理場から、自然金が数千万円相当採取され、金の源がどこか話題となったが、温泉排水に含まれている金微粒子(0.1ミクロン以下)を金好バクテリヤが食べ、遺骸が累積したものと思っている。ちょうど雪だるまと同じ、最初は小さく目に見えない金も、遺骸が集積すれば、採取できる粒子まで大きくなります?。独は第1次大戦で敗戦、賠償金支払いのため、海水中から金を採取する技術を開発している。金採取より価値があるのは、この金好バクテリヤを採取し、バイオ技術によって金食旺盛な遺伝子に組み換えて、火山地帯、温泉そして電子廃棄物から黄金を採取する技術の開発です。

なお下北半島の恐山は、世界で最も金微粒子(コロイド)を含む地質であり、金創生が見られる火山地層として、万国地質学会では有名な存在です。金が高騰していますので、地中深くボーリングしてモンモロナイトに金を好むバクテリヤを注入、インゴットを取りだす技術も開発されるかもしれません?。万座等でヒ素を多く含む火山地帯の地層からは金微粒子が多く見られます。そうです、廃鉱から復活した菱刈金鉱山の事例があるように、旧金鉱山の見直しを含め、『黄金国ジャパン』の復活で財政再建を図るのです。国の役人を絞り上げて埋蔵金を発掘することも大事ですが・・・なお明治初め、大蔵卿・高橋是清は国内の金鉱殖産で近代国家の基礎を築いています。

参考図書:驚くべき生命力の科学(日本化学会編/大日本図書)金属を蓄える細菌より
水に溶けている物質を濾し取るという意味で、「リーチング」とよばれ、スペインの鉱山で銅を取り出す技術は、18世紀に確立された。
現在、バクテリア・リーチングに適する細菌が盛んに探されている。生物冶金法ともよばれるこの方法は、好酸菌の力を使って有用金属を溶かし出して回収しょうというものである。特に従来の方法では経済性が成立しない低品位の鉱石から銅、ウラニウム、マンガンなどの回収が試みられている。日本でも銅鉱山で実施されていた。
その他、メタン菌
二酸化炭素と水素からメタンをつくり、このときのエネルギーを利用して二酸化炭素から自分の細胞をつくるのに必要な有機物を合成して生きている細菌がメタン菌である。種類も多く、汚泥、淀んだどぶや、沼や水田、堆肥、糞便、牛などの反すう胃などに広く分布している。ならば火力発電所の石炭、石油廃棄物、二酸化炭素に水素を加え、メタン菌を使って発生するメタンガスはクリーンな発電用燃料に再利用できるのではないか。?なお群馬県安中市の上毛天然ガス田では、炭酸ガスとメタンガスを採取している。その地下深部でガスを製造している優良メタン菌の発見に期待できる。

珪化木(木のケイ酸塩化石)の定説は、ケイ酸溶液が木質に染み込んだものとされていますが、太古の時代に硫化水素中で育ったバクテリヤが岩石中の石英鉱物を酸で溶かし、木質内に運び込み、その遺骸がケイ素の結晶であると推定している。このバクテリヤ習性を応用できれば、コンクリートよりも固く、腐敗しない珪化木材は、様々な用途に応用されるでしょう。ハチの蜜採取やアリの運搬集積する生態は集合的無意識に支配されている。これはバクテリヤ習性から引く継ぐ本能ではないでしょうか?。

昔の人は食生活に微生物を酸、味噌、醤油など沢山に応用していました。洗剤が無かった頃の話、珪藻土の釜戸で炊飯し、灰燼で食器を洗っていました。灰のケイ素に生息する微生物を食器にまぶし、残滓を食べさせるという自然応用もそうです。

※共通用語
微生物:嫌気性、好気性バクテリヤ・チャート(深海底の放散虫の遺骸化石)・珪藻土(遺骸)

第3章 大地の清掃屋 植物の応用
人は自然を改変し近代化することで便利になったが、それに見合った負の遺産を作り出して来た。土壌汚染もその一つである。「母なる大地」も農薬やカドミウムなどの汚染が深刻化している。土壌の汚染物質が一定の基準値を越えると、人の健康被害に係わる事態の発生も考えられる。また土壌は一度汚染されると元の状態に戻すため、土の入れ替え、洗浄等で莫大な費用を要します。その対応策の一環として、植物が土壌中のカドミウムや重金属を吸収、蓄積する習性を応用する方法があります。

太古の時代から進化しないシダ類は、旺盛に重金属類を吸収します。当時の地球環境は大気も土壌も流化水素、重金属に満ちた世界であり、それに適応するよう生物の組織体も形成されているのではないかと思われます。

カドミウム汚染米は土譲汚染地の水稲が旺盛に重金属を吸収したことによります。この植物の習性を応用して土壌中の重金属を少しづつ除去する方法が研究、既に植物特許として登録されています。

旧群馬鉄山の鉄鉱床は鉄を好む植物が水中の鉄イオンを吸収、蓄積し鉱床となった珍しい露天堀鉱山です。ロシアの金鉱脈探査では金を好むスギナ植物を探し、鉱脈の発見の糸口として活用してきました。温泉地帯等には重金属を吸収する特異な植物が見られます。
また埼玉県自然史博物館では砂金探しの心得として、川に生えたアシの根元土譲に金は集まっている、そこを狙えと書かれている。そうです、植物と根菌は共生して金を捕捉しているのです。アシ原の土壌には微粒金属が集積されています。

コーデックス委員会で、国際的な農産物安全基準値が決められ、今後国内基準値が制定され、場合によっては基準値を越えた農産物は出荷停止となるのではないかと危惧しています。その土壌汚染浄化工法として、最も経費がかからない自然療法、自然を応用した植物によるの浄化工法が注目されてくるでしょう。重金属を旺盛に吸収する原始植物の発見、さらに交配種が開発され、植物による新鮮な土壌づくり技術が次々に開発され、土壌汚染が深刻化している中国を始め、世界各国に日本の植物浄化技術が、農業支援として活躍される時代もそう遠くないでしよう。

そして、カドミウム等の重金属を吸収した草花、野菜類を精鎌し、インゴットする技術まで開発されているが、特異な植物を発見し、火山、鉱山跡地、海水中から金微粒子多く含む地層、海洋に植え付け、金回収する技術が開発されてくるでしょう。

人も何兆という腸内バクテリヤと共存しているように、植物根内で寄生生活する微生物がいる。岩山の松は根深く張っているが、原始バクテリヤと共生、岩を酸で溶かし、木の成長を助けています。野菜も同様です。作物に農薬を使うことは根内微生物を殺すことでもあり、健康野菜はつくれないと思っている。

参考図書:大地の微生物(服部勉著/岩波新書)に「根のまわりに密集する微生物」について記述があります。
「根圏微生物は、一方では植物の栄養物を供給したり、生育ホルモンを分泌したりして植物の生育をささえるとともに、抗生物質を分泌して病原微生物の侵入をふせぐ。しかし他方では、植物の栄養物を奪ったり、みずから病原菌となったりして、植物に害を与える。」

第4章 CO2の清掃屋 海洋ラン藻生物の応用
CO2による地球温暖化対策が大きな社会問題となっている。対策の一環としてCO2廃出規制、そして森林によるCO2吸収効果が一般的に評価されているが、地球の2/3を占める海洋で、温暖な大陸棚に生息するラン藻生物がCO2を吸収し、酸素を供給してきたのではないかと思っています。

それは地球史において、生命は海から誕生し、20数億年に地球上に出現した光合成生物、シアノバクテリヤは太陽光のエネルギーを使って水と二酸化炭素から有機物をつくりだし、酸素を廃棄物として大気に放出し続けてきた。太古の時代に充満していた二酸化炭素は海洋に溶け込み、浮遊する植物プランクトンによって吸収され、やがて遺骸は深海底に雪のように降り注ぎ、石灰質ケイ酸塩化していた。

植物プランクトンの増殖によって、二酸化炭素を吸収し酸素を供給できるなら、海洋域において植物プランクトンに必要な栄養塩である硝酸イオンが高濃度である必要がある。それとシアノバクテリヤ習性を系統とする植物プランクトンであるなら、海洋環境は豊富な鉄イオンとケイ酸塩が必要とされるが、それらは海底に蓄積された生物遺骸が海流循環により海面近くに運ばれたり、河川から、あるいは大陸から大気によって運ばれた黄砂等から自然に散布されているのかも知れない。

また日本は世界6番目、451万平方海里(国土の約12倍面積)の海洋域を管理し、海洋資源を守ってきた。その海洋域は植物プランクトンが最も繁殖しやすい、温暖で栄養源に富んだ区域でもある。日本のCO2削減目標量はこの海洋原で既に達成しているのではないでしょうか?。科学的に検証し、主張すべきと考える。

国内から廃出されるCO2を膨大な予算を使って、地下深部にボーリングし廃棄する計画がある。その技術はアメリカのメジャ石油会社で油田開発の専売特許である。だが地球史から見ると、バイオ技術でCO2から酸素を取りだすことができるのではないかと思っています。ただバクテリヤ利用の場合、悠久な生態系であり機能が劣るため、遺伝子組み換え技術が必要です。

大手ゼネコンは公共事業依存から一斉に環境分野に進出しています。世界をリードする日本の最先端技術からすれば、今まで厄介物CO2から酸素を取りだす技術も難しくないと思われます。環境資源エネルギー源として、石油代替になるのではないでしょうか?。

CO2を環境資源としての可能性が具体化すれば、旧炭鉱トンネル内はCO2資源貯蔵庫として有効利用も考えられます。同時に酸素資源企業の進出で財政再建も短期で可能となるでしょう?。社会では酸素と水素燃料自動車でCO2は大幅に削減。石油輸入も削減されるでしょう。副産物の炭素Cは炭素繊維等に応用され、基幹産業の中核となります。

かってナチス独は、海上封鎖され、石油ストップという国存亡の中で、石炭から石油を生成する画期的技術を開発している。今こそ技術国日本はCO2を負と考えず、CO2削減目標をビジネスチャンスと考え、CO2を酸素化する技術を世界に先駆け開発し、環境技術国として君臨しなければならない時を迎えている。

森林がCO2を吸収、酸素供給という一般的常識ですが、樹木は夜間に大気中の酸素を吸収しています。樹木の土壌には好気性バクテリアが生息・光合成が活発期間は増殖、土壌養分の分解作用を行い、非光合成期間は休眠状態と共栄共存の生態系を築いている。このように大気中の酸素濃度は土壌菌によって調整されている。NASAでも実験済だ。このため夜の山の自然森は酸素が薄いので注意が必要です。また大陸には砂漠あり、不毛地あり、広葉樹林は落葉するし、アマゾン森林は伐採されているが、地球規模で酸素濃度21%が減少したということは聞いていない。地球史からは、海洋こそが地球環境を救う最前線と思っています。国有林を管理する所管の延命策に多額の税金が投入されることに疑問を感じます。      

※共通用語
光合成生物:シアノバクテリヤ・ラン藻生物・植物プランクトン

第5章 自然科学 地理風水の応用
風水の歴史ははっきりしないが、2000年以上前からあったというのは確かのようだ、清の時代、風水に関する書籍が残されている。山水の形勢から、その土地を判断する方法で、山に囲まれ、水に包まれた地は、大地の生気が旺盛である。また羅経(羅針盤)が発見されてから、地磁気との関係をもたらす自然地形を解析し、より科学的な地理形態により、地勢を判断する原理が確立され現在に至っている。

それは自然科学の地質、地形から十分に読みとることができる。また自然からの影響として、地磁気が重視されているが、これは測定器で地電流、マイナスイオン数値そして磁針の強弱から大地を探れば、地理風水が目指してきたものを、科学的に解析することが可能でないかと思っている。まだ初歩段階で独創的な面はありますが、少しでも地理風水の原理に近づければ思い、自然科学調査を行っている。

地理風水では冠を植えた形、釜を伏せた形、燕の巣の形、酒桶を倒した形ならば吉とある。地形形成から当てはめてみると、三角洲、扇状地の川の氾濫、旧湖沼が土砂による埋没、地すべり平坦地等となります。すべての共通点は川や地下水の影響を受け、堆積物は石英質を含む各種岩石の集積です。川も地下水も動きがあり、火山噴出した石英質岩石も加水分解し崩壊、やがて粘土化し、転生して変成岩となる。このように岩石も生から死という大地の輪廻転生がある。生命体と同じように、自然界もまた流転している。地理風水において、大地生命として地勢を見たのではないでしようか?。大地の呼吸は自然科学のラドン線、マイナスイオンそして磁場測定から捉えることができます。

地理風水で代表的な京都は、断層形成の琵琶湖と同様、古湖だった、やがて埋没し、面影は地下水脈として残されている、地磁気は地下水脈を通じ市内全域に放散され、特に断層線上の湧水地点は磁気は最も高い、これは昔の言葉で「いやしろち」という場所ではないかと思う。地理風水の「龍脈」は磁場を運ぶ地下水脈と考えられる。なお昔の人は井戸を埋める時、磁気(地電流)を閉ざさないよう、竹筒を埋めるなど、家の繁栄が途絶えないよう丁重に扱う風習があった。水道管の破裂箇所も湧水地点と同様に磁気(地電流)が高い。なお、仏の物理学者、エンドロスとロッツは地下水が砂利、粘土や地層内の砂などの鉱物を通過するとき、電流が発生することを発見しました。

風水学の原理を科学的に分析した台湾の風水学博士によると、「人体には常に電流の伝導と電位の変化によって磁場を生じ、その磁場と地球からの磁場がお互い反応しあって作用している。人体の赤血球に含まれる鉄分が、血液の流れる時に地球の磁力線の働きを受けて、人体に影響を及ぼしている。」なお、地球の磁力は、地球の2/3は外部磁場、電離層中の大気電流による。地球内部からの磁場は1/3。外部磁場は太陽活動に密接に関係している。地磁気は日変化があり、夜明けに東のほうへ強く偏っていく。人が干潮に引かれるように冥途に行く時刻と一致する。人は宇宙の生命体として、自然と共に生き、自然と去っていく。

ユング著:『自然現象と心の構造』から抜粋
「内なる世界(心)と外なる世界(宇宙)は一体であり、人間は外面的のみならず内面的にも宇宙全体の意識に織り込まれて創造主と一体になっている」と述べている。
更に、「宇宙には一つの共通の流れ、共通の息吹があって、すべてのマクロとミクロの末端部分が共同して同一の目的のために働いている。神の偉大な原理は常に末端のミクロ部分にまで延長しており、その末端部分から偉大なマクロへと帰って行く」。「この世の、あなたの身の周りに起きる森羅万象はあなた自身が創り出している。この事実を、けっして忘れてはならない。」

リカ・ザライ著:「私の自然食Ⅱ」から抜粋
私たちの身体の6兆個の細胞はどのように機能しているのでしょうか?それらの細胞は小さなタービンに似ています。タービンは人体が必要としている電気を製造しています。細胞は微細ですが、それが6兆個集まっているのです。事実、人体の全細胞が製造するエネルギーは膨大です。そしてエネルギーセンターやタービンとおなじように、細胞もエネルギーを必要としています。それらの主要な源のひとつは地上と天空の電磁波です。このエネルギーは人体のエネルギーと調和しなければなりません。さもないと人体は不調をきたします。・・・仏サルマノフ博士は土地の放射線の強度が不十分だと器官の免疫力が低下することを証明しました。この電磁気的低下は生物学的に深刻なトラブルを引き起こします。器官と組織が収縮する。短命になる。鳥は方向感覚を失う。バクテリアは移動能力を失う。等

風水で科学すると、宇宙の生命現象には磁場の波動に感応するパターンがあり、例えば雪は大気中で波動を受けて、様々な結晶現象がつくられる。砂鉄に、音楽を流すと共鳴したデザインを描く等、人も瞑想する事で結晶や渦巻き(マンダラ)を得ることができるらしい。更に人の健康状態は全体として完全性を意味し、均衡状態が秩序として保持した状態であるという。近い将来、人の健康状態を波動波形から心理診察する時がくるのではないでしょうか?。

その地球磁力はキリストが生誕した頃がピーク、現在の約1.5倍の強さをもっていたが、年々、弱くなっている。最も高い場所は、キリストとマホメットの聖地メッカです。断層湖、死海は大地震で崩壊した記録がある。仏陀が悟りを開いた聖地は、インド亜大陸移動で、ヒマラヤ山脈を押し上げるプレートの境界で、マントルから電導する磁場が最も高い場所です。日本でも中央構造線をはじめ大きな断層線上に神社、寺院があります。諏訪湖は断層湖(湖で温泉が噴出)近くに諏訪神社、永平寺、延暦寺、身延山寺、伊勢神宮等。山の斜面に建立されているのは片方の地盤が隆起し、斜面は崩れ安定し、断層線は斜面中程になるためか?未だ定かではない。なお古墳群や名城も線上にあります。

奈良盆地から大阪平野にかけて分布する古墳の立地を地学的に見ると、誉田御廟山古墳の後円部が誉田断層(断層)で切られている。また古墳の向きは計画的で風水思想の方位と関係している。

私の自然食Ⅱから引用:古代人も土地が放射する善波・悪波が健康に及ぼす影響を知っていました。歴史をひもとけば、いくつかの民族はこれらの波が集まった土地のうえで酒神祭や安息日の儀式をおこなっていることがわかります。・・・・善波の土地は人体の細胞にエネルギーを補給し強化します。古代人はそのような土地を『治療の場所』と呼び、メンヒル(巨大遺構)やクロムレック(環状列石)や寺院など、祭礼の記念物を建てる場所に選びました。人びとは病気を治したり、たたかいのまえに力を得たり、祈るためにそこに行きました。エジプトにもこれらの益になる土地がたくさんあります。・・・わたくし自身もそこで治療を受けた経験があります。ここには益なる光線が満ちあふれているのです。地球にはわたくしたちがびっくりすることがまたまだあります。・・・

世界的にみて、人類の発祥地は東アフリカのリフト帯(大地溝帯)。現在ではサンアンドレアス断層に沿って電子最先端研究所シリコン(Si)バレーがあります。今も大昔も磁場の高いところ、深い瞑想から頭の中が明晰そのもの、意識が拡充され、文明の進化が創り出されてきたのではないかと思っています。

更に断層という地殻の深部に達する割れ目は、生命体に計り知れない恩恵をもたらしている。断層線の脆弱した基盤は沢山の地下資源の形成を生み出し、温泉や鉱泉の源であるからです。なお温泉探査は見えない断層線を、ラドン測定(放射線濃度)や地磁気から探す応用です。

なお日本は火山が多いが、火山岩の自然残留磁気は、高温の溶岩が地球磁場中に帯磁されるため、例えば三原山溶岩の玄武岩質岩石では安山岩と比較して100倍を越えている。なお磁性は岩石に含まれている鉄酸化物や、チタン鉄酸化物からなる鉱物の磁気的性質によるものと思われる。今後、健康増進の岩盤浴等から、地域興しの環境資源とし応用が期待できそうです。

最近調査した人気スポット、軽井沢は地形的に古軽井沢湖であり、その形跡として、ゴルフ場近くは開発前まで、沼がありアシが茂っていた。環境測定の結果、旧軽井沢の磁場は通常より2倍位高い数値であり、北軽道筋の斜面は通常値でした。古軽井沢湖の中心部が最も高いと推定しますが、そこが何処か、何が建立されているのか?。これから遊び道中で調査し、結果は本ページで報告したい。

パワースポットか?ゼロ磁場の発見か?。力武常次著:『なぜ磁石は北をさす』から抜粋 磁石はなぜ北をさすのか?、ふつうの答えは「それは地球が一つの磁石になっているからである。過去の地球磁場は岩石に記憶されている。過去における地球磁場の反転、極の移動、および大陸の漂流などを研究する古地磁気学で、1952年~53年頃、世界の岩石磁気学会は群馬県榛名山産軽石の話題でもちきりであった。それは火山岩の自然残留磁気が、岩石生成当時の地球磁場の方向を示すというこれまでの機械的解釈が成り立たない、外部磁場と逆方向の帯磁を示したのである。いわゆる反転熱残留磁気が、榛名山の石英安山岩質の軽石であった。このつむじ曲りの造反岩石の発見は、たちまち世界中の評判になった。・・・反転熱残留磁気の発生するメカニズムは、ごく特殊な条件が成り立つ場合にだけ、反転熱残留磁気があらわれるものと考えら、世界に類がない。」この伊香保温泉付近の構造地質は、地底深くに存在する3億年前の足尾と秩父古生層がぶつかり合う拮抗線上であり、磁力線コンターで高い数値を示している。その後、偶然の一致か、聖霊な墓地適地を、日本全土をくまなく探索していた、宗教法人の○○学会、地理風水の先進地、台湾の宗教団体からも見出され、大規模な墓地造成が進められている。水沢観音周辺は、日本重力調査報告から、通常地の1/5以下という低重力域の目玉になっている。いわば日本一地底が深い場所、パワースポットと推定され、その地点を探査中ですが、第1回調査では、榛名山を背景に北より南に下り、渋川市総合運動公園中位~瑞穂建設前中位~集落やや優勢~有馬集落優勢~県道手前やや優勢~高速道方面中位まで追跡できました。なお、重力測定調査からも地理風水の『大地の生気が旺盛』であると推定されます。磁気旺盛の地下水はクラスター現象によって、水分子が細分化され、体内に吸収良く、人の細胞が活性化されると言われている。以前、故農水大臣が飲用し話題となった高価な還元水です。
(群馬県地区重力測定調査報告から抜粋)
測定結果、北部の渋川市の南に1つの低重力域があり、NO84(有馬付近)では13.3mgal示し、調査区域内での最も小さな値となっている。測定結果の考察から、渋川市南部の低重力域は密度の小さい新らしい地層が堆積しているためと思われる。結論として渋川市南部の低重力域は重力値からみると、基盤が1つの盆状構造をしていて、それを密度の小さい地層が埋めているのではないかと考えられる。昭和30年3月調査
(群馬県20万分1地質図解説書から抜粋)
関東山地(秩父系)および足尾山地の古生層についてみると、関東山地の古生層は、一般に北西ー南東の走行を示し、南西部ほど上位の地層があらわれるのに対して、足尾山地においては、北東ー南西の走行をもち、複雑な褶曲をくりかえしている。一般走行についてみるなら、両山地はお互い直交する関係にあるのであって、このような対立を生じた原因は、恐らく両山地の間に大きな構造線(利根川構造線・中央構造線の延長とみなせる)が伏在していて、これを境として両山地が別個の地塊運動を行った結果と考えられている。

※共通用語
磁場:地球磁力・磁力線・地電流・羅経(羅針盤)・地磁気

第6章 自然から学ぶ 秩父鉱山の金鉱脈
本鉱山は埼玉県大滝村、日本名山の一つ両神山の西側にあって、群馬県からのルートは恐竜の里、旧中里村役場前より右折、恐竜の足跡に向かう道路を登って、登りきったところに小トンネルがあり、そこを右折、九十九折りの林道を進むと両神山登山口、そして八丁隧道を越えると、もうそこは秩父鉱山です。最盛期に2千人が居住していた、鉱山住宅地の廃墟が見られます。なお鉱山周辺は秩父多摩国立公園です。

本鉱山の鉱床は約370年前に発見、平賀源内が金採取の目的で入山されたと伝えられている。昭和12年に日窒鉱業㈱によって本格的に稼行し、9箇所の鉱床から金、銀、銅、鉛、亜鉛、硫化鉄鉱を採掘していた。現在は方解石のみ小規模に採掘しており、道沿いのヤードで山積みされたキラキラ輝く真白な原石が見られます。

鉱物採取マニアは、神流川や各沢沿いの林道に駐車された県外ナンバーから、かなり人気のある鉱山スポットのようです。地元の人に聞いたところ、20年前まで堰堤が無かったので、沢山の鉱物が拾えたそうです。今はよほど文献資料を読み、鉱床を絞ってから行かないと、お目当ての鉱物採取は難しいでしょう。

文献資料:1/25.000地形図は中津峡、地質図はS44年に地質調査所で発行した「万場地域の地質」絶版、地学文献センターでコピー版を販売している。その他インターネットの「秩父鉱山」から情報収集できます。

秩父鉱山に興味を持った理由は、秩父で砂金が採れ、金の源は長瀞か?まさか秩父鉱山から?と新聞記事を見た時、おじさんの冒険心、秩父鉱山で金鉱脈を探してみたい、ただそれだけだった。だから発見でき、証の金含鉱物を採取したらゲームは終了です。

最初に地質文献から9箇所の鉱床を確認、地形図に位置と地質情報を記入し、大黒鉱床に絞った。インターネット情報から多種類の鉱物が採取されていること、文献から主な鉱種として、金、銀、亜鉛等とスカルン鉱物とあり、ピーンと予感するものがあったからです。

採取場所は川、沢沿いです。赤茶色のスカルン化された金含鉱脈が川や沢を横断しているところに、削り取られた鉱石が川に散乱しています。それと大量なズリ置き場、ダイナマイト爆破で採掘した後、目的の鉱物含有量が少ないと、坑口付近の川、沢沿いに廃棄します。秩父鉱山の粗金はピーク時の昭和36年に37,000g(1k金37枚、現在価格111百万円)が記録され、40年から生産中止、という事は金鉱物を採掘しても、採算が合わないので、山ズリとして廃棄し続けてきた?。ズリ山は坑口付近にあり、それが川に流れ込み、やがて金鉱石は粉砕され、崩壊し砂金となって下流の川底に堆積したのではないのか?。

金と黄鉄鉱の見分け方について、黄鉄鉱は表面を硫黄でコーティングされているため、良く金と間違い易い。通常は条痕色で見分けを行いますが、現場では鉱石の面をカナヅチで叩きつぶします。すると黄鉄鉱は本来の姿の黒粉となります。その黒粉を指ですくい取って、太陽にかざすと黄金に輝く自然金粉が見られます。鉱石面にセルスセンサーを当てると、電気伝導率が高い金塊は激しく反応します。なお石英や方解石の結晶と一体不可分の自然金は、金好バクテリヤの遺骸ではないかと考えております

大黒鉱床で鉱物採取に通い続け、自然の中でキラキラと輝く、目的の鉱物を当てた時、一瞬、何千万年前にタイムトリップ、なぜか、ほっとした気分に充ちた。金含鉱脈も2箇所確認できた。ここを先導してくれた山の神様に感謝し、鉱物採取の場所でところを巻いていた腕くらい太いマムシ君。今日が最後ですと報告し、山を後にした。これから秩父鉱山で鉱物採取を目指す人に、少しでも参考になればと思います。

※共通用語
鉱物:鉱石・金含鉱脈・鉱床・黄鉄鉱石・スカルン鉱物・砂金・硫黄・ラジウム鉱石
昨日 - H22.1.16から不在宅来訪者 - (H21.9.17~H22.1.15 3000)

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最終更新:2010年12月04日 17:58