その正体は、アスタリア世界に暮らす人間達の意志の集合体。
当初は意志も実体も持たず、世界が歩んだ歴史をただ刻み、一部を
天啓の石碑として世界に贈るだけの存在だったが、
「光と闇の救世主」編で、
カノンノ・イアハートが
ディセンダーとして世界を再生した時の余波で、意志と実体を持つに至る。
そうなった状態で、世界の様子を見た瞬間、自分だけのエゴで争いを繰り広げ、世界を滅亡寸前まで疲弊させる所業を繰り返す人間に絶望。
「平和な世界を創るには人間の意志を制御し、争いの原因となる様々な「境界」をなくす必要がある」と判断し、
「結晶の大地と導きの光」編で、同じ目的を持っていた
ヴァンと手を結び、その下準備の為に
晶化現象を引き起こした。
それを止めようとした
スレイ一行に、自分のいる
天帝の御座に乗り込まれ、結晶の花を破壊寸前まで傷つけられる等の
アクシデントはあったものの、計画は成功し、「追憶の楽園(エデン)」編では、アスタリア世界を創り変えた世界
「
エンテレスティア」のただ一人の統治者である「天帝」として君臨。実務を担当する宰相にはヴァンを据えるが、
彼の事は完全に信用してはおらず、自身の護衛は
白き獅子に任せている。
しかし、結晶の花を破壊寸前まで傷つけられた影響で、エンテレスティアには
特異点を通して旧世界の影響が残っており、
エンテレスティアを完全な世界にする為に特異点の修復を止めようとする
ベルベット一行と激突。
戦いには敗北するが、その直後に特異点が全て修復される。エンテレスティアを完全な世界にする事に成功した彼女は、
ベルベット一行を嘲笑するが、その隙を突かれて「自身の目指す世界に神は不要」とするヴァンに重傷を負わされる。
すかさずとどめを刺そうとするヴァンから自分を庇うベルベット一行を見て、「なぜ自分を庇うのか」と問うも、その対話の中で、
自分が人間を憎悪しつつも、内心では「世界が疲弊する程の争いを繰り返しても、常に滅亡寸前で踏みとどまってきた」人間を
どこかで信じていた事に気づく。
「彼らなら世界を託す事ができる」と判断したラザリスは、自分の存在と引き換えにヴァンを晶化させた後、
エンテレスティアを元の世界に戻す術をかけたうえで、ベルベット一行に世界の行方を託して消滅した。