フリーラン
概要
フリーランとは、3D戦闘において、敵味方を結ぶラインから外れて戦闘フィールドを自由に動き回ることのできるシステム。
初出はアビス。
初期のテイルズオブシリーズの戦闘システム(
LMBS)は格闘ゲームのような奥行きのない2D画面での戦闘が主流だった。
初めて3Dでの戦闘システムが採り入れられた作品がシンフォニアで、戦闘中の位置取りの重要性や戦術性が向上した。
しかし、この作品ではオート操作のキャラクターや敵は自由に移動できる一方で、プレイヤーキャラの移動には制限があった。
(プレイヤーは自身とターゲットを結ぶライン上しか移動できなかったため、行きたい場所へ行くには何度もターゲットを切り替えるなどのテクニックや運を要した)
スタッフもこれについて「(ユーザーからの不満の声があった事を把握していたが)フリーランを搭載することによるゲームバランス崩壊を恐れた」と発言している。
その後、シンフォニアの製作チームによる次回作テイルズオブジアビスでフリーランが初搭載。
ほぼデメリットなしで自由に戦闘フィールドを動くことができたため、シンフォニアにおける不満は解消された。
しかし、スタッフが憂慮した通り攻撃の回避手段としての性能が非常に高く、戦闘の難易度は大きく低下した。
これを受け、後の作品では移動速度を抑えたり移動時間に制限を加えることによる性能の調整が行われている。
バランス面での問題点は存在するものの、フリーランのシステムはアビス以降の3D戦闘が搭載された作品には全て搭載されており、
テイルズオブシリーズの戦闘のニュースタンダードとなっている。
フリーラン中は敵の攻撃のクリティカル率が上昇するなどデメリットが存在するのも各作品に共通する事項である。
登場作品
アビス
フリーランの初搭載作品。フリーランボタン+スティックで操作。
ADスキル「
フリーラン」の装備が必要。(スタッフによればバランス崩壊を恐れての苦肉の策とのこと)
とはいえ目玉アクションであったためか、低レベルで全員習得できるように設定されており、ほぼ基本システムの一つであった。
本作のフリーランは通常と同じスピードで移動でき、位置調整よりも回避手段として多く用いられた。
これは敵の攻撃範囲が狭いことや術のダメージ判定発生が総じて遅いことも大きな要因である。
敵の攻撃を走り回って回避して攻撃する戦法が有効だったことから、一部のユーザーからは「鬼ごっこ」とも揶揄された。
一応フリーラン中は被クリティカル率が上昇するというデメリットはあったのだが、回避性能の高さ故にほとんど影響しなかった。
もっともアクションが苦手なユーザーからは難易度の低下を歓迎されており、初心者にアビスが勧められる要因にもなっている。
イノセンス
ターゲットボタン+十字キーで操作。
今作では基本的に八方向にしか移動できない操作性や、術の発生の早さなどから、防御面がフリーラン一辺倒とはならなくなった。
また、フリーラン中に通常攻撃ボタンを入力することで一発だけながら「フリーラン攻撃」を行うことが出来る。
敵を全滅後、散らばったガルドを拾う間は、ターゲットボタンを入力しなくても常にフリーラン状態となる。
イノセンスR
左アナログスティックで操作。
原作同様、「フリーラン攻撃」も存在する。
ハーツR
左アナログスティックで操作。
イノセンスR同様、「フリーラン攻撃」も存在する。
ヴェスペリア
LT(Xbox360版)・L2(PS3版)を押しながら左スティックを操作。初期から誰でもフリーランできる。
フリーラン中は術技、ガード、ジャンプはできない。
フリーラン中に通常攻撃ボタンを入力することで一発だけながら「フリーラン攻撃」を行うことが出来る。
それぞれに固有モーションがあり、ユーリのみダウンしている敵を起こすことが出来る。
フリーランそのものの制限は少ないが、敵の攻撃範囲や速度がアビスよりも強化されておりフリーランだけでかわし続けることは難しい。
グレイセス
左右長押し(Wii版)・L2ボタン+左アナログパッド(PS3版)。
Wii版ではスキルで習得する。PS3版では初期から誰でもフリーランできる。
走っている間は常にクリティカルゲージとCCが減っていき、0になると歩く為無防備になる。
アラウンドステップが主流な今作ではほとんど出番はない。
エクシリア
L2ボタン+左アナログパッド。初期から誰でもフリーランできる。
ただし比較的敏捷値が高いジュード、ミラ、レイアはともかく、他の3人は移動速度がかなり遅い。
そのため攻撃範囲の広い精霊術はおろか、追尾性能のある武身技も避けられない事もしばしば。
ガード関連のスキルが充実しているため、下手に回避するより守った方が良いバランスになっている。
エクシリア2
L2ボタン+左アナログパッド。初期から誰でもフリーランできる。
やはりキャラによって移動速度に早い・遅いの差が激しいので過信は禁物。
しかもステップで移動するほうがほとんどのキャラは早いのでそちらを使ったほうが良い。
特にルドガーの場合はフリーラン中は骸殻ゲージが増えないので軸移動はステップ主流にすべき。
マイトチャージ系のスキルが追加されているため防御してから攻撃することで弱点を突くことがメインとなる。
ベルセリア
Liberation(開放)-RMBSの名の通り、今作ではキャラクターと敵を繋ぐラインの概念が廃止され、スティックを倒すだけで戦闘フィールドを自由に移動できる。
移動中は自動ガードが機能しなくなり、今作は全体的に発生が早く範囲の広い術が多いことから、攻撃を回避するための手段としては向いていない。
複数の敵を攻撃に巻き込めるよう位置取りを調整するといった用途で使うのが定石
TOSラタトスクの騎士
zボタン+アナログスティック(Wii版)・□ボタン+左スティック(PS3版)
最初から誰でも使用可能。
フリーラン中は全ての攻撃がクリティカルヒットするというデメリットがある。
このため、動きの速いエミル等はともかく、多くのキャラには向かない行動となっている。
TOWレディアントマイソロジー
今作はライン上の移動が十字キー、フリーランはアナログパッドと移動に関する二つの操作が分かれている。
アビスではスキル扱いだったため、標準システムになったのは地味に今作が最初。
2D作品出身キャラの攻撃がやたらと直線的なので、歴代キャラ戦では重要となる操作。
TOWレディアントマイソロジー2
1と概ね同様。
TOWレディアントマイソロジー3
2と同様
関連リンク
関連項目
最終更新:2020年12月15日 13:56