手はつなぐ事に意味があるんだから

本編ラストバトル直後のイベントにおけるアスベルの台詞。
表情やボイスも相俟って感動させられるシーン。

+ ネタバレ
エフィネアの原素を吸い尽くしてしまおうとするラムダを打ち倒した一行だが、
このままでは長い時を経て再びラムダは力を取り戻すという。
ソフィはラムダを完全に消し去るため対消滅を図ろうとするが、
それは彼女自身の消滅をも意味する。
一方、ソフィを消させまいとするアスベルはあろうことか自分にラムダを寄生させる。
「ラムダはただ生きたいだけなのか確かめる」、と。


気を失ったアスベルは精神世界でラムダと対峙する。
未だ強く人間を憎むラムダはアスベルの体を乗っ取り、エフィネアと融合することで
何者にも脅かされない完全な存在となることを望んでいる。
それは過去に人間に虐げられたこと、そして育ての親コーネルの「生きろ」という言葉を受けてのものだった。

しかしアスベルは問う。
たしかに人間はどうしようもない生き物だが、それだけではないことを知っているはずだ。
コーネルがラムダに望んだのは、生きてこの世界の素晴らしさを知ってもらうことではないか。
自分の中に入ったままで、この世界をもう一度見てみないか、と。

そうして彼は、共に生きようと手を差し伸べた。
油断していると乗っ取る、これからは二人だけの戦いだとラムダは言う。望むところだとアスベルは返す。


ラムダが一時の眠りにつくと同時にアスベルが目を覚まし、仲間たちは歓喜する。
そしてアスベルの中のラムダを感じたソフィは静かに呟いた。
「このラムダは……消せない 消す必要がないラムダ……」




以下原文一部抜粋

「いいかラムダ お前は何もわかってないんだ
 さあ 手を取れ」

「……断ると言ったら?」

「……俺がお前の手を取るだけだ
 どちらが先かなんて関係ない 手はつなぐ事に意味があるんだから」


最終更新:2011年05月01日 23:17