312: 加賀 :2021/07/24(土) 19:43:25 HOST:softbank126243101222.bbtec.net



「取り敢えず戦争が終わるまではイギリスにいる。終わったら日本に行こう」

 イギリスから出立する時、ネルソンはそう言い橋本にハグしてキスをするのである。

「あの……?」
「おいおい、外人はこんな感じじゃないか」
「……まぁそうか」

 橋本は少し違和感を覚えつつもマルタに戻りまた第二特務艦隊勤務をするのである。その後、第一次世界大戦は史実通りに1918年にドイツでドイツ革命が発生した事で新たに誕生したドイツ共和国が休戦協定に調印した事で第一次世界大戦は終結したのである。
 そして第二特務艦隊は終戦までに348回の船団護衛、延べ788隻の護送、護送人員75万人に及んだのである。なお、橋本は帰国後に大尉に特別昇進した。理由は言わんまでもなかった。そんな橋本にとある料亭に来てほしいと呼ばれたのは大尉に特別昇進してから数日後の事だった。

「失礼します」
「おっ来たか」

 部屋に入った橋本を出迎えたのは懐かしい面々と+数人だった。

「近藤さん、五藤さん、それに古賀さん……」
「久しぶりだね橋本君」
「今度は初っ端から地中海の英雄とはお前さんも中々やるじゃないか」
「ちょ、痛い痛い!? 誰ですか殴ったの!!」

 手荒い歓迎をされる橋本だった。そして一息ついた時、橋本は驚愕する。

「と、東郷元帥!? それに宮様まで……」
「おはんの事はこの者達から聞いちょる」
「私達は残念ながら前回の記憶という物が無くてね……」

 近藤達は橋本に説明をする。橋本が地中海で活躍する一方で近藤達も相次いで憑依等記憶が覚醒、夢幻会メンバーを集めていたのだ。なお、合言葉については「嶋田総理」である。

「今日は来てないが現時点ではこのメンバーかな」

 古賀はそう言ってメンバー表を橋本に渡した。

 夢幻会メンバー(現段階)
 古賀峯一
 近藤信竹
 新見政一
 百武源吾
 野村直邦
 五藤存知
 小沢治三郎
 栗田健男
 三川軍一
 橋本信太郎
 近藤基樹(工学博士)
 畑俊六
 山田乙三
 岡村寧次
 下村定
 阿南惟幾

「今のところはこれくらいだ」
「やはりというか陸さんは少ないですね……」
「まぁ分野が違うからな。今は畑さんが長となって水面下で動いているらしい」
「というか近藤基樹がいるなら『扶桑』型は……」

313: 加賀 :2021/07/24(土) 19:45:09 HOST:softbank126243101222.bbtec.net
「あぁ、近藤さんが覚醒したのは『扶桑』が進水した時らしい。慌てて『伊勢』型は全面改良されてるよ」
「というと……?」
「我々の最初の世界での『扶桑』型と言えばいい」
「……成る程。三連装砲4基のですね」

 憂鬱世界の『扶桑』型は35.6サンチ三連装砲4基搭載して史実の脆弱だった防御力の改善に成功しており機関も史実より改良され最大速力が25ノットという高速だったのだ。

「その『扶桑』型を『伊勢』型として近藤さんが図面を引き直して就役したのだよ」
「……意地ですね」
「そういう事だな」
「『伊勢』型をああなったから私と東郷さんも君らを信用する事にしたのだよ」

 宮様は補足説明をしてくれた。

「成る程……あっ」
「どうしたかね?」
「実はですね近藤さん、保護をしてもらいたい女性がーー」

 橋本がそう切り込んだ時、ドスドスドスと廊下から音が聞こえてきてガラッと襖が開かれた。

「アドミラルハシモトは此処か!!」
『………( 'ω')ファッ!?』
「ゲッネルソン!?」
「おぉそこにいたかアドミラルハシモト!! 約束通りイギリスから余が来たぞ!!」

 にこやかに入ってきたのはネルソンだった。

「ちょ、ちょい待てネルソン!? 今来たのか!?」
「ウム。水上スキーをしながらな」
「待て、今凄い言葉を聞いたぞ!?」
「水上スキーはほれ、アニメ版のようなものだな」
「聞いてないぞ!!」
「今言ったからな!! 序でにアドミラルハシモトからは聞かれてない!!」
「うわウザ!! てかどうやって此処が分かったんだよ!!」
「そこは対ハシモト用対人レーダーを駆使したのだよ!!」
「意味分からんぞ!?」

 ムフーと笑うネルソンである。なお、近藤達はいきなりネルソンが入ってきた事に唖然としていたが東郷と宮様は事情を知らないのでネルソンに聞いてきた。

「橋本君、この方は?」
「あっ宮様。実はこの方を保護してもらいたくて……」
「フム、何やら事情がありそうじゃの」
「ん? おぉ貴様がアドミラルトーゴーか!! 一度会ってみたいと思っていたのだ!!」

 東郷を見たネルソンはニパッと笑みを浮かべ東郷の横に座る。

「バトルオブツシマ!! 恐らくロイヤルネイビーではやれそうにない艦隊決戦だな。乗員達の腕と自信が無ければトーゴーターンなんぞ出来ないな」
「ホッホッホ。そう言われては嬉しいのぅ」

 ネルソンと東郷がそう雑談する傍らで橋本は近藤達から異端審問会が臨時で開かれていた。

「さて橋本君……あれはネルソンだよね? 何でいるの? 何でそんなに親しげに話してるの? 処すよ?」
「てか処すしかないでしょ」
「短いようで長い付き合いだったね橋本君……」
「一から説明しますから人の話を聞いてくださーい!!」

 そう叫ぶ橋本だった。

「ところでおはん、橋本君とはどのような関係でごわす?」
「ウム。何せアドミラルハシモトは私の身体をそれはもう好き放題にしていたからな!!」
『その話Kwsk』
「その言い方ヤメェイ!! お前が言ってるのは慶良間諸島沖海戦での話だろ!!」

 更なる混沌する部屋であった。

314: 加賀 :2021/07/24(土) 19:50:01 HOST:softbank126243101222.bbtec.net
  • 橋本、夢幻会メンバーと合流+東郷と宮様の仲間入り
  • 『伊勢』型、憂鬱世界の『扶桑』型と化す
  • ネルソン乱入(余ォォォォォォォ)
  • 橋本、処される模様(悲しいね

HOT LIMIT聞いてたらこうなった。何故だ……(知らんがな)

次回、ネルソンが夢幻会メンバーに説明しつつ艦娘としての召喚が……あのイギリス珍兵器が出るぞ(ほぼ答えじゃねーか

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最終更新:2021年07月28日 21:44