215: 加賀 :2021/10/24(日) 22:05:11 HOST:softbank126194164243.bbtec.net



「瑞鳳がトラックへ後退したけど私達は更に進撃を続けたわ。第二次攻撃隊も予定通り発艦させたしね」

 第二次攻撃隊
 『瑞鶴』
 零戦12機 彗星18機 一式艦偵2機
 『葛城』
 零戦12機 九七式艦攻18機

「その頃、第二艦隊にいた三航戦の『隼鷹』も第一次攻撃隊を発艦させていたわ。零戦と艦爆の戦爆連合だけどね」
「二方面からの攻撃ですか……」
「しかも二艦隊は敵機動部隊に向けて前進していたからね。被弾した機体を『隼鷹』に持って行った機も多数いたわね」
「成る程」
「そんで……第一次攻撃隊なんだけど、進撃途中に此方に向かう米攻撃隊を見つけたのよ。それでブツさんが『瑞鳳』隊の零戦9機と艦隊へ戻れるよう誘導用の一式艦偵1機が米攻撃隊ーー『エンタープライズ』隊に襲い掛かり艦戦6機 艦爆3機 艦攻8機を撃墜、被害は零戦1機のみ。誘導の一式艦偵の元で零戦8機は無事に帰還出来たわ。そして攻撃隊は0655に米機動部隊ーー彼処で泥酔して吐いている鳳龍が主力の第17任務部隊を発見したわ」







「10時方向に敵機動部隊です!! 進路300、速力24ノット!!」
「……空母を真ん中に挟んでの理想的な輪形陣だな」

 偵察員の言葉に加賀少尉は呟く。

「空母1 巡洋艦4 駆逐艦10の艦隊です!!」
「奴さんら、二つにでも分けたかな……」
「村田隊長機より『トツレ』です!!」
「下げるぞ」

 加賀少尉の3機分隊は他の分隊と同様に高度を下げ始めると村田機より『ト』連送が発信されたのである。

「全軍突撃せよ!!」

 斯くして第一次攻撃隊は対空砲火を撃ちあげる第17任務部隊に突撃を開始した。零戦隊27機は米迎撃隊38機と空戦を展開、零戦隊27機は効率良く攻撃隊を守り抜き艦爆2機の被害だけであり逆に米迎撃隊19機を撃墜し駆逐する程であった。
 先に攻撃したのは『瑞鶴』隊の彗星9機であった。江間大尉に率いられた彗星隊は高速で第17任務部隊上空に到達、新戦法である編隊爆撃を敢行したのである。

「命中!! 命中!!」






「この時に高速で侵入されてあっという間に急降下されての三発命中なのよね……ウプッ、オロロロロロ……」
(吐いたから全部台無しです)

 飲み過ぎて吐く鳳龍に青葉はそう思うのである。

216: 加賀 :2021/10/24(日) 22:06:52 HOST:softbank126194164243.bbtec.net
そして艦爆隊が侵入してくるが出迎えたのは完成されつつ米艦隊の対空砲火であった。『葛城』隊18機は瞬く間に3機が落とされ2機が被弾した。
 それでも『葛城』艦爆隊の高橋赫一少佐は突撃、急降下を敢行し7機を撃墜されながらも500キロ爆弾4発を『ホーネット』に叩きつけたのである。
 そして艦攻隊も低空飛行で突撃していた。

「三山機被弾!!」

 加賀少尉は右翼を飛行していた二番機ーー三山飛曹長機を見る。左翼付け根から被弾した三山機、あっという間に炎が出始めた。操縦桿を握っていた三山飛曹長は加賀少尉に手を振った。『惜別の別れ』だった。

「三山!?」

 三山機は炎上しながらも付近を航行していた駆逐艦に向けて魚雷を投下、そのまま体当たりを敢行したのである。

「クソッタレ!!」

 加賀少尉は罵倒しつつ更に高度を下げーー高度3メートルを飛行、目標の『ホーネット』に右舷距離800で投下し離脱した。だが、『ホーネット』は取舵をしている最中だったので回避に成功した。そこへ突撃してきたのは天山隊18機を率いる村田少佐だった。

「敵空母18ノット、火災を起こしています!!」
「沈めるぞ」

 偵察員斎藤飛曹長の報告に村田はそれだけを告げた。天山隊18機は4機を撃墜されながらも距離600で魚雷を投下して離脱、村田少佐機も離脱に成功し上昇中に『ホーネット』の左舷に水柱が吹き上がるのを目撃したのである。

「三本命中!!」
「『瑞鶴』に打電。『我、敵空母ニ攻撃セリ。敵空母大破』」

 だが、第三艦隊も米攻撃隊の攻撃を受けていたのであった。

217: 加賀 :2021/10/24(日) 22:08:30 HOST:softbank126194164243.bbtec.net
第一次攻撃隊、攻撃開始。


ヒッソリと赫親分がいたりします。
日高隊の零戦も誘導機があれば帰れたでしょうからね……。
序でに攻撃隊の喪失はヤバみ(パイロットが消えるぅ

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最終更新:2021年10月31日 16:37