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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その15 乙世界の各国の反応


蒼空邪軍との海戦での圧勝。それは程なくして、世界中に知らされていった。
各国首脳は揃って耳を疑い、何度も聞き直す。そして、その後の反応は様々だった。

まず米国は、日本を事実上切った事を酷く後悔すると共に、必死になって関係修復を模索する事に。
一応日本側も、超大陸及び甲世界の米国の意向も有るので、関係改善そのものは乗り気であり、関係は少しずつだが修復されていく。
その後はパーガトリー教の信者達による妨害工作に悩まされながらも、戦力の立て直しを図って行く事となる。

とはいえ、米国はまだイージーモードであった。関係が余りよろしくない国々は取っ掛かりを掴むまでに、随分と苦労する羽目になる。
ある程度の関係修復が為される様になるのは、超大陸世界でのそれぞれの国からの要請が来て以降だった。
その為、各国で色々な反応を見せる事となる。
例を挙げるならば

北方領土問題で揉めていたロシアはウォッカを痛飲し、プライドだけは高い共産支那は「この様な恩恵と優遇は、世界の中心たる我々こそが得るべきだというのに」という
意味不明な嫉妬と共に紹興酒を痛飲。英仏は距離の関係で直ぐの支援は無理な現状に頭を抱えながら、ワインとスコッチを痛飲する羽目となり、イタリアに至ってはいつも通り

「そんな事よりパスタが食べたい」

と、現実逃避な事を考えながら必死の防戦に勤しんでいた(ヲイ)
だがそれでも、程度の差こそあれ、希望が見えた事に喜んだのは確かであり、その点はどの国も変わらない。
だが・・・この後描写する連中はそうでもなかった。


―ブラジル・ブラジリア―


南米最大の国・ブラジル。その首都であるブラジリア郊外のスラム街の地下に存在する、秘密の組織の地下施設。
この組織こそ、蒼空大戦の勃発後に誕生した狂信的カルト宗教「パーガトリー教」の本部だった。この組織は、このブラジル以外にも南米各所やアフリカ南部、インドやシベリア・北米西海岸といった
各地域のスラム街に拠点を置き、日夜信者の獲得と各国の軍隊に対する破壊工作に勤しんでいた。
彼等に言わせると

「彼等は地上を浄化する為に遣わされた神の使徒であり、歯向かう等以ての外。愚かな者共は黙って滅ぼされると共に、許された僅かな者達と共にこの汚れた地球を再生する事こそが、何よりも正しい事なのだ」

と主張しているのだ。

305: 194 :2022/01/20(木) 22:51:00 HOST:ai126146250087.53.access-internet.ne.jp
どうみてもただのキ〇ガイです。本当に有難うございました。
そうとしか言いようがない妄言を平然と主張する彼等。その教祖であるアンドルフ・フォルクだが、彼はブラジリア郊外のスラム街に住む極貧青年だった。
教育どころか、日々の生活を送るのもままならず、教会の神様に祈っても救いは齎されない。仲間達と共に日々生きるのが精一杯。そんな生活を送っていた。
そんな彼だったが、1999年7月のあの日。蒼空邪軍の空襲でブラジリアが壊滅的打撃を受け、日々祈りを捧げてきた教会も呆気なく吹き飛ばされたのを見て、天啓を得た。

「今まで祈りを捧げてきた神は全くの偽りの存在であり、彼等はそれを自らの手で証明した。彼等こそが真の神の使徒であり、彼等の望み・罪と欲に汚され切った愚か者共の抹殺に手を貸すのが、我々の役目なのだ」

善人も悪人も区別なく襲っているという現実を無視した、独りよがりとしか言いようがない思想だったが、彼はそれを証明すべく仲間達と立ち上がったのだ。
そして非常に質が悪い事に、フォルクの仲間の一人がマネジメントの才能が有ったらしく、最初は曖昧な教義をあっという間に厳密且つ整った物に仕立て上げた。
そしてフォルク自身も転生のカリスマを持つアジテーターとしての才能を開花させ、この教団は少しずつ信者を増やし、やがて世界のいくつかの地域に拠点を置くまでとなったのだ。
そういう設立経緯な故に、大規模核攻撃を行った各国の軍隊は許し難い存在であり、戦娘に至っては

「神の使徒を弄び、あまつさえ神の使徒を殺害して自ら神になり替わろうとする邪悪なる存在」

というレッテルを張り、何とかして抹殺しようと試みた。
だが、世界各国の戦娘の施設は異常な程の警備で守られており、手出しの仕様が無かった。その事に苛立ちを感じながらも次の手を考えている最中に、今回の海戦が勃発したのだ。

丁度その頃、フォルクは遅めの夕食を取っていた。信者達からの寄付が多数送られている事も有り、とても豪勢なイタリア料理のフルコースだった。
そんな食事に舌鼓を打っている所に、青い顔をした仲間がやって来た。


幹部「・・・教祖様、大変な知らせです」

フォルク「一体何だね?そんな蒼い顔をして?」

幹部「・・・使徒様達が、日本の東海上で並行世界からやってきた軍勢と戦娘達と交戦。使徒様達は・・・一方的に敗れ去ったとの事です」

フォルク「・・・・・それは、確かなのか?」

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右手をカタカタ震わせながら、聞き直すフォルク。これまで核兵器が使用された戦闘以外の戦いで、愚か者共を蹂躙してきた神の使徒。その彼等が敗れた、だと?
信じられない思いを抱きながら、確認するフォルク。だが、現実は非情だった。


幹部「間違い・・・ありません」


その言葉を聞いた次の瞬間、フォルクは感情を爆発させた。
テーブルの上の料理を乱暴に叩き落し、激情のままに叫びだした。


フォルク「おのれ!おのれ!おのれぇぇぇぇぇ!!神の使徒に何という大罪を!!畏れ知らずの売女共と、それに与する愚か者共がぁぁぁぁぁ!!!」

幹部「お、落ち着いて下され!!」

フォルク「どうやって落ち着けというのだ!!神の使徒と我々の悲願成就を邪魔する愚か者共が、許されざる大罪を犯したのだぞ!!落ち着いていられるか!!」

幹部「で、ですが今ここで荒れても問題は解決しません。今後の事を考えなければ」

フォルク「・・・そうだったな。すまない、醜い所を見せてしまった」

幹部「いえ・・・。で、今後の対策はいかがいたしましょう?」

フォルク「何もしない訳にはいかんだろうな。可能なら、連中に対する報復のテロ行為を行いたいが・・・」

幹部「・・・残念ながら、あの国には我々の拠点が存在しません。直接手を出すのは・・・」

フォルク「何故だ?かの国は外から食料や資源を輸入しなければ、国が立ち行かない。流通網が途絶している今なら、容易に信者の獲得も出来るのではないか?」

幹部「・・・残念ながら、かの国の民族は逆境における我慢強さに定評がありまして。しかも過去の出来事から、新興宗教にはかなり冷淡なのが現状です」

フォルク「・・・全く持って、理解不能な民族だな」

幹部「しかも連中は、不足している各種食料や支援物資・燃料や嗜好品の数々を大規模供給しているようで、布教活動はほぼ不可能な状況です」

フォルク「ぐぬぬ・・・」

307: 194 :2022/01/20(木) 22:52:00 HOST:ai126146250087.53.access-internet.ne.jp
想定を遥かに上回る状況の悪さに唸り声をあげるフォルク。この手のカルト宗教は、底なしの貧困の中でこそ伸びて行く物である。
だがそれは、逆に言うと豊かな生活の中では実質無力と言っても差し支えない。まぁ、偶に引っ掛かる頭でっかちな馬鹿とかもいるが・・・。


フォルク「・・・日本にいる間は、手出しできんな。もし手を出すなら・・・」

幹部「シーレーン回復を目的とした、周辺海域への侵攻の時・・・でしょうね」

フォルク「そうなるだろうな。いずれにせよ、使徒様達の邪魔等させない。我々こそが正しいのだという事を、何とかして世に知らしめるのだ」

幹部「ハハッ」


己の信じる理想(と書いてきょうきと読む)の実現の為に、暗躍を続けるこの組織。
この狂信者達がどの様な末路を迎えるのか。この時点では、まだ誰も分からなかった。

308: 194 :2022/01/20(木) 22:52:30 HOST:ai126146250087.53.access-internet.ne.jp
以上です。乙世界の各国の反応と、キ〇ガイな狂信者共のお話でした。
いやはやヤバかった。連中の発するどす黒い何かに、危うく脳がやられそうになりました(滝汗)
まぁカルト宗教たるもの、これ位狂ってないと話にすらなりませんからね(ヲイ)
さて次回ですが、流石にまだ何も考えつかないので未定です(汗)。取り敢えずですが、気長にお待ちいただけたら幸いです。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年01月25日 08:30