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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その18 対馬奪還作戦と人類の反撃


敵空中艦隊を撃滅し、大きな打撃を与える事に成功したのを受けて、かねてより計画されてきた「対馬奪還作戦」を発動。
その前段階として、やまと達と交代で派遣された艦隊(第3艦隊・旗艦「しなの」)による制空・制海権を奪取する海空戦が勃発した。
ここ暫く小康状態であった事や、日本本土の目の前という地理的要因からそこまで大規模な戦力は置かれていなかった。
それでも陸上は歩兵1個旅団、空軍は1個飛行隊に小規模な艦隊(ミサイル艇中心)が駐屯していたが、艦隊は後方の味方と合流すべく撤退。空軍は超音速ジェット戦闘機ニ級が
ある程度纏まった数がいた物の苦も無く捻られ、制空・制海権はあっさりと日本側の手に落ちた。
そして実際の上陸作戦が開始された訳だが、蒼空邪軍はまたもや信じられない光景を目撃する。
蒼空邪陸軍は南部の防衛を放棄。北部に戦力を集中し、朝鮮半島からの支援を受けながら抗戦する事にしたのだが・・・
それは日本側が南部の港や空港(対州フェリー乗船場所及び対馬やまねこ空港)を確保した次の瞬間に、それは起こった。
撤収前に徹底的に破壊した筈の両施設が、眩い光と共に一瞬で復旧したのだ。すかさず日本側は物資の揚陸や航空機の着陸を行っているでは無いか。
一体どんな魔法なのか!?

さて、読者の皆様には説明不要かと思うが、蒼空邪軍側が言う魔法の正体は、二人の深海棲艦による物だった。
港の方は元港湾棲姫(ウィン・神崎)、空港の方は元飛行場姫(ニアラ・神崎)がそれぞれ艤装を展開したのである。
因みに最初の顔合わせでは、さしもの乙世界の人達も驚いていた。まぁそれは仕方がない。何せ明らかに人ではない外見をしており、更に言うと確認されている蒼空邪軍の
女性型生命体と非常に酷似しているからだ。
まぁその後の交流で敵意が無い事や、中々気さくな対応だった事も有り、最終的に打ち解けていった。
この二人以外にも、戦艦レ級(エーレル・神崎)や空母ヲ級(神崎 カヲル)といった者達も、支援として参加している。まぁ艦隊戦が無かった事に、エーレルがブー垂れていたが。

流石にここまで早期に戦力を展開してくる事は予想外だったらしく、防衛ラインを更に北側にせざるを得ず、急ぎ撤収を開始する。航空機やヘリによる激しい空爆を掻い潜りながら
北上し、新たに防衛ラインを引く。拠点は国道382号線方面は津島市立豊玉中学校跡地を中心とした陣地。39号線の方は曽郵便局跡地を中心とした陣地である。
どちらも川を渡る橋が落とされており、それ以上の北進を阻む形となっていた。
さて陸軍の戦娘だが、今回は90式戦車・キュウと74式戦車・ナナの二人が参加。39号線方面にて、任務に就いていた。
敵の抵抗が激しく、91式戦車橋や81式自走架柱橋で架橋しようにも出来ない状態だった。しかもここ数日は天気は下り坂で、航空支援も難しい。
どうした物かと悩む中、ナナがある提案をしてきた。


中隊長「西側から回り込む?」

ナナ「ええ。橋は全て落とされているけど、西の方は川の幅が狭い。戦娘の私達なら飛び移って渡る事も出来そうだから」

キュウ「・・・島御子神社辺りから対岸に移って、側面から襲えば挟み撃ちに出来る」

中隊長「・・・二人だけで大丈夫か?」

キュウ「・・・このままだど、攻めあぐねるだけ」

中隊長「・・・そうだな。わかった、対岸に渡河して敵迫撃砲陣地を叩いてくれ」

407: 194 :2022/01/23(日) 13:56:01 HOST:ai126151039185.55.access-internet.ne.jp
そう言いながら、中隊長は地図を広げる。


中隊長「敵は郵便局西方の木々が生えた庭の家屋の地点に、迫撃砲を展開している。こちらも攻撃を加えているが、攻撃が効いた気配が一向に無い」

中隊長「その敵迫撃砲陣地の詳細の偵察と、可能ならば敵迫撃砲陣地を叩いてくれ」

ナナ「了解!」

キュウ「・・・了解」


二人は夜の闇の中、西方へ向けて進んでいく。二人の無事を、中隊長は祈ったのだった。

島御子神社の地点で川を飛び越えて渡る二人。ここからは敵の警戒に引っ掛からない様に、徒歩で近付いていく。
そのまま道なりに東進し、畑の少し手前の家屋に向かう。家屋周辺を手早くクリアランスしつつ、家屋を盾にして敵に見つからない様にしながら前進。例の陣地へと近づいていく。
少し離れた箇所で入念に偽装をしつつ、高性能センサーで陣地を観察する。


キュウ「・・・・・こちらキュウ。敵陣地の配置を把握したよ」

ナナ「どうだった?」

キュウ「・・・エリート歩兵ロ級が一体に、歩兵イ級が30体ほど。・・・それと偽装を施した輸送ホ級が1両。あと、何か変な装置が見える」

ナナ「装置?」

キュウ「・・・うん。陣地の中央付近に設置されてる」


キュウからの報告に思案を巡らすナナ。中隊長は攻撃を加えても効果が見られないと言っていた。
となると・・・


ナナ「・・・キュウ。その装置だけど」

キュウ「・・・何?」

ナナ「あくまで憶測だけど・・・その装置って、多分鬼級や姫級の持つバリアの様な物の簡易版じゃないかな?」

キュウ「・・・簡易版?」

ナナ「ええ。かなりの攻撃を撃ち込んでも一向に効果が無かったってのを考えると、その線が妥当なんじゃないかなって」

キュウ「・・・成程。・・・で、どうするの?」

ナナ「早朝、敵が動きだすと同時に仕掛けるわ。キュウはAPFSDSでロ級を。私はHEAT-MPで例の装置を吹き飛ばす。中隊長には、それを合図に攻撃に移ってもらうわ」

キュウ「・・・分かった」

408: 194 :2022/01/23(日) 13:56:32 HOST:ai126151039185.55.access-internet.ne.jp
中隊長に通信を入れつつ待機する二人。待つ事数時間。夜が明け初め、敵迫撃砲陣地の活動が始まると同時に、二人は仕掛けた。


BAM!


キュウが放ったAPFSDSは狙い違わずロ級のコアに直撃。一撃で撃破する。イ級達が驚く間もなく、今度は別方向から放たれたHEAT-MPが発生装置を吹き飛ばした。
そしてそこに、中隊の全火力が襲い掛かった。
指揮官をいきなり失い、頼みの綱の発生装置を吹き飛ばされた結果、反撃もままならずに混乱状態へと陥り、ホ級の荷台に攻撃が直撃して迫撃砲弾が誘爆。
周りを吹き飛ばす爆発を起こした事で勝敗は決した。僅かな生き残りは、命からがらな様子で北に撤収していった。
時を同じくして、西の陣地も突破に成功。両方面で再び前進が再開された。

その後も幾つかの小陣地があった物の、部隊は一つずつ排除していく。また、それと前後して天候も回復し、空爆や場合によっては艦砲による支援も得られた事から、順調に北上。
最終的に北端の旧航空自衛隊・海栗島分屯基地跡地に追い込む。
事前攻撃後に突入を開始するも反撃は無く、もぬけの殻だった事が判明。どうやら敵残存戦力は、夜陰に紛れて潜水艦で脱出した様だ。
こうして、乙世界の日本は唯一失陥していた対馬の奪還に成功。その後に行われたアジア方面での反攻作戦での拠点の一つとして活用されている。
そして凡そ半年かけて中国沿岸及び朝鮮半島の蒼空邪軍の掃討に成功。兵力を生み出していた蒼空邪蒼黒霧四つを消滅させる事に成功。同地域を完全に取り戻す事に成功した。
勿論、作戦成功の一因として戦娘達の奮戦振りが有ったのは言うまでもない。
そんな中、各国の軍関係者達から

「世界各国の戦娘達がバラバラな命令系統で戦うのは、あまり効率が良くない。命令系統を一本化しつつ、必要に応じて各戦域に派遣する形にした方が良いのではないか」

という提案が相次いだ。戦娘に対する態度等が世界各国でも温度差があり、中には「核兵器と通常兵器のみで行けるから不要」と主張する国すら、僅かながら存在している。
そういう国にとっては一種の厄介払いをしたいという思惑、またそうでない国々も従来よりも弾薬等の消費が激しいという欠点もある事から、どこか一か所に集めて補給を一元化した方が
負担も減るという目論見が有った。
さて、それでは一体どこに一元化すればいいのか?そう思った時に、彼等が振り向いた先に居たのは日本国だった。
ティ連とか言う宇宙人国家や、20倍の大きさに10倍の人口。それに裏打ちされた圧倒的な国力という反則的存在な超大陸日本から手厚い支援を最も受ける事が出来るという事実は、こういう主張をする連中にとっては
実に都合がよかった。更に言うと、戦娘の概念を最初に提唱したのは他ならぬ日本の技術者達。もっとも戦娘に通じているこの国の技術者達の下なら、更なる能力向上等も見込めるのではないか。
          • 何とも都合のいい主張である。ただ最後の能力向上云々に関して言えば、実際に研究が為されているのも事実だ。
彼等が注目したのは、『ケッコンカッコカリ』のシステム。神崎島の神崎提督と艦娘・深海棲艦達は、このシステムで誰にも断つ事の出来ない強い絆で結ばれ、限界以上の力を発揮しているという。
ならば戦娘でも、同じ事が可能なのではないか。戦娘の力の一部には本人の感情も含まれている事も有り、『お手軽に能力向上が可能になる』と科学者達はそう考えたのだ。
武装や装甲・エンジン等の各種兵装は、性能向上に多大な資源と資金を必要とする。だが、その一部を本人と隊長との絆で向上させられるなら、これ程安い物はない。
こうして、戦娘版『ケッコンカッコカリ』の実現に科学者達は邁進していたのであるが、隊長である横手一佐はそんな事は一切知らないまま、世界中の戦娘達の指揮を預かる事になった事と、
それに合わせて将補への昇進という事実に頭を抱えながら、彼女達の指揮を執る事となる。
こうして、着々と反攻に向けて進みつつある人類だったが・・・・・
対戦娘を想定した蒼空邪軍の兵器達が間もなく生み出されようとしている事に、まだ誰も気付いていなかった。

409: 194 :2022/01/23(日) 13:57:04 HOST:ai126151039185.55.access-internet.ne.jp
以上です。対馬奪還とその後のアジア方面での反攻作戦、そして戦娘の管理の一元化という流れとなりました。
まず対馬の戦いですが、全体的に地味となってしまいました(汗)。対馬はそんなに広くない上に山がちな土地という事も有り、自分ではこれが限界でしたorz
とはいえ人機一体の利点は、最低限ですが描写は出来ました(敵に察知されない為に、徒歩で接近)。
あ、拠点構築のアイデアを下さった635氏には深く感謝します。
その後のアジア地域での反攻ですが、上海・北京・斉斉哈爾・ソウルの四つの蒼空邪蒼黒霧を消滅させて、同地域の奪還に成功しています。
それに伴い、極東限定ですがシーレーンの襲撃の危険が減り、流通も幾らか回復します。今後はオセアニア方面の奪回がメインとなって行く事でしょう。
あ、そうそう書き忘れていましたが、攻勢前にティ連の工作艦複数が事前に放射能汚染を除去していますので、放射性障害等の心配は有りません。
そんな中、色々な思惑が重なって横手一佐改め将補の下に世界中の戦娘達が集結。更にケッコンカッコカリ的な何かの技術の開発と、順調に外堀どころか中堀まで埋められ始めています(ヲイ)
しかもその辺りに関しては、本人も全く気付いていないというwケジメをつける羽目となる瞬間は少しずつ近づきつつあります(コラ)
ですが、蒼空邪軍もこれで引き下がる事は無く、対戦娘を想定した鬼・姫級をはじめとした新戦力を生み出しつつあります。その辺りは、次回以降になるかと。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年01月26日 15:56