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現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その31 蒼空邪軍の正体・その1


三カ月に渡った一連の作戦行動(リベンジマッチ・陸上戦艦姫の鹵獲・コロンビア支援)を終えたレイ達。休む暇も無く、戦娘統合技術開発研究所へと向かう。
鹵獲した三体の新型姫級は既に日本へと送られており、ニーラ博士や大郷寺博士の指導の下、艤装を含めた様々な研究が行われていた。
ティ連関係者達や丁度地球に戻っていたナヨ様、神崎提督・横手指令や実際に戦ったレイ達が集めり、今現在判明している事の情報公開が行われる事となった。


ニーラ「皆さん、集まっていただきありがとうございます。では早速、此処までの研究で分かった事を報告しますね」

柏木「よろしく」

大郷寺「判明した事だが・・・その前におさらいも兼ねて、今までで判明している事を述べておこう。何せ、具体的な事を初めて聞く面々も居る訳だしの」


そう言って、この三体が鹵獲される以前・・・これまでで撃破した蒼空邪軍に関する研究で判明した事を、簡単に説明していく大郷寺。
以下、箇条書きにしていく。

  • 外見は兵器だが、機械ではなく生命体である。
  • その証拠に、最低でも人間の脚に相当する部位が、どの兵器でも確認されており、それ等はタンパク質の様な物質で構成されている。
  • 機体を動かすのに使用しているのは、オイル等ではなく緑色の血液の様な液体である。
  • 各種制御はコアによって行われており、コアを破壊すると完全に機能を停止する。
  • 兵器としてのランクが上昇していくにつれて、肉体に相当する部分が増える。
  • ある一定以上のランクの兵器になると、女性型生命体となる事が判明している。何故女性型なのかは不明である。
  • 女性型生命体のDNAは人類のそれと大変酷似しており、更に何故か女性の生殖器の存在も確認されている。その為、人類との交配も可能ではないかと推測される。
  • 基本死を恐れないが、状況次第では撤退を選択する等、ある程度の知性を有している。
  • 生物でいう所の進化のスピードが極めて速く、今回の新型姫級の様に模倣するスピードも相当な物である。
  • 兵力を送り込んでくる雲・霧・孔は、コアによって制御された一種のワームホールの様な物と思われる。短時間で陣地を形成出来る陸上の鬼・姫級の能力は、その技術の応用だと推測される。
  • 各種電波や無線等の他、極低周波の音波等の独自の通信手段を持つ。陸上の兵士達も、独自の通信・通話手段を持つ物と推測される。
  • 種類によっては、燃料や弾薬を独自に生成する力を持つ。しかもその物資を生成した者(輸送ホ級等)が倒されると、砂となって消えるという謎の現象が確認されている。
  • 歩兵イ級等が持つ針の様な物に刺されると、即死するばかりでなく歩兵イ級と化してしまう。これも原理が不明である。
  • 放射性汚染に対する耐性を持っており、通常の生命体では生存不可能な汚染下でも生存可能。ただし、動きが大きく鈍る事が確認されている。

以上が、鹵獲する前の段階までに判明している事である。
一種の生体兵器であり、ランクによって強さが異なるのみならず、一種のヒエラルキー構造を持つ。
ワームホールの様な物を制御する技術等、人類が保有しない技術の確認すらされている一方、初期の頃の兵器が、海軍艦艇等の一部を除いて酷く旧式(レシプロ機や直線翼ジェット機等)という
問題を抱えてたりと、歪な面を持っている。
だが、どこからやって来たのか・どれだけの国力相当の力を持つのか・どうして人類を抹殺しようとするのか等は、未だ判明していないのだ。
それ故に、今回の鹵獲でそれ等の謎に少しでも近づく事が出来ないかと、期待されたのだ。

742: 194 :2022/02/01(火) 08:21:01 HOST:ai126149017115.54.access-internet.ne.jp
ニーラ「エッとですね、今回の三体の新型の身体構造を詳しく調べた結果ですが、随分と手を加えた痕跡が見つかってます」

横手「手を加えた痕跡?」

大郷寺「うむ。制御方式はこちらの戦娘と一緒、つまり自我意識とコアを同調させる事によって、各種艤装を制御しておるのだが・・・こ奴等はその上を目指していた様じゃ」

神崎「その上とは?」

大郷寺「ズバリ言うならば・・・人体改造じゃ」

フェル「エエ!?」

ニーラ「はい。ケラー大郷寺が仰った通り、かなりの手が加えられています。まず肉体の強化に、見た事の無いナノマシンらしき物が使用されています」

柏木「な、ナノマシン!?・・・そんな技術まで保有しているとは」

ニーラ「ハイ。それを使用して、まずは全身の神経を、人工生体神経とも言うべき物へ総入れ替えしています」

大郷寺「我々人類の物で近い物を挙げるなら、光ファイバーが最も近いかの。恐らく、反応速度を極限まで高めようとしたんじゃろう」

ニーラ「それだけではなく、脊髄部に艤装への主要神経接続部と思われる物が設置されてイマシタ。そして其処を中心として、艤装の生体接続部を合わせる処置が為されていました」

大郷寺「その結果、極限までラグを削減すると共に反応速度の大幅な向上を達成している物と推測されとる」

レイ「・・・だから、あれだけの反応速度を」

きりしま「高速海上姫に脚が無いのにもかかわらず、艤装を稼働させられた理由も、その技術の産物ですか」

神崎「・・・ですが、かなりの無茶をしている以上、色々と欠点もあるのでは?」

ニーラ「ハイ。まず、艤装と神経が直結している為、ダメージが諸にフィードバックされてしまう事です。電撃攻撃で大ダメージを負ったのも、それが理由の一つかと」

大郷寺「それに、これだけ大々的に手を加えるのには、膨大なコストがかかる。この三体以外に姿が確認されておらんのも、コストや労力に見合わんと判断されたんじゃろう」

大郷寺「何より、これ程の無茶な入れ替えをしておるんだ。恐らくじゃが・・・このままの状態では、寿命はそれ程長くない。精々5~6年も生きれれば、ラッキーかもしれんの」

レイ「酷い・・・」


思わずそう呟くレイ。敵なのは確かだが、これではまるで使い捨てではないか。
基本的に犠牲を問わない戦い方といい、余りにも非道過ぎる。

743: 194 :2022/02/01(火) 08:21:31 HOST:ai126149017115.54.access-internet.ne.jp
大郷寺「向こうも形振り構わなくなってきた、といった所じゃろう。そしてこ奴等で取ったデータを基に、性能を抑える代わりに安定性と量産性を増した廉価版が出て来る、と我々は睨んでおる」

神崎「・・・厄介ですね。性能は例の三体程で無いとしても、数が多くなる。通常兵器では、苦戦は免れないでしょうね」

ニーラ「ハイです。・・・ただ、今回調べて分かったのは、あくまでこの三体に関してだけ。・・・連中の出自や目的等は、未だに分からないです」

大郷寺「まぁ、奴等がペラペラ喋るとは到底思えんけどの。・・・ただ、それに関してニーラ博士からある提案がなされておっての」

ニーラ「ハイ。かつてファーダ柏木がやったように、蒼空邪軍のコアとリンクさせてコアの中枢を直接サイバー的に探り、よしんば対話してみよう。という事デス」

フェル「成程。前例も有りマスシ、他に手段モ無さソウデスからね」

ナヨ「妾を通じてトーラルシステムを使用して、かの蒼空邪軍とか言う連中のコアと意識をリンクさせる故、精神汚染の心配も皆無となります。・・・で、妾以外の人選ですが」

シビア「カシワギ生体とフェルフェリア生体は必ず参加せよ」

柏木「え!?また!?」

フェル「・・・仕方ないデスヨ。経験者な訳デスシ」

柏木「・・・まぁ、そうなるよな~。ハァ~・・・」

レイ「あの・・・私も参加していいですか?」

きりしま「レイ!?本気なの!?」

レイ「はい。こういう非道に平然と手を染め、罪もない人達を虐殺する。・・・『私達の敵』、その本質をこの目で確かめたいんです」

横手「ならば私も行きましょう。戦娘達の責任者として、奴等の本質を知らないといけない」

シビア「二人の決断を、我々は評価する。最後に、我々も護衛を兼ねて随伴しよう」

ニーラ「決まりですね。では、今から準備をして翌日に実行に移るとしましょう」


こうして方針が決まり、敵の本質を知る為の行動へと移る事となる。
果たして、蒼空邪軍とは一体何者なのか。彼等は今回の行動を通じて、それを知る事となる。

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オマケ 蒼空邪軍戦娘の制御方法(製作・クローサー様)

基本的な構造は人類戦娘と同じだが、蒼空邪軍戦娘は「その先」を行く。
不明勢力(超大陸世界)の介入、人類戦娘の投入によって前例の無い大損害を負った蒼空邪軍は、直ちに敵新型戦力の分析を開始した。
その結果、正体不明勢力の戦力差は致命的であり、現時点での対抗は困難だと結論付けざるを得なかった。だが戦娘ならば。現時点の蒼空邪軍の技術でも模倣は可能だと結論付けられ、直ちに蒼空邪軍版の戦娘の開発が開始された。
開発は極めて順調に進められたが、此処から蒼空邪軍独自の技術が盛り込まれ始める事になる。蒼空邪軍戦娘の仮想敵は人類戦娘であり、不明勢力への真正面からの対抗は推奨されていない。
しかし戦争である以上、不明勢力との接触は常に想定しなければならず、最低限対抗出来る為の「一手」足り得る何かは無ければならない。
その一つとして開発されたのが、「艤装と生体の神経直結接続技術」。
艤装を装備する蒼空邪軍の身体に対してナノマシンによる更なる人体改造を施し、その一部として全身の神経を人類で言うところの「光ファイバー」に相当する性能を持った人工生体神経に切り替え、
更に脊髄部に艤装への主要神経接続部を設置。其処を中心として艤装の生体接続部を合わせる事で、従来の思考制御ではなし得ない極限のラグ削減に成功。副作用として大幅な反射速度の向上が見られている。
主な欠点として艤装と神経を直結させる為、艤装のダメージが本体に直接フィードバックしてしまう危険性があり、安全性が低い。
制空戦闘姫級、高速海上姫級、陸上戦艦姫級の三体に実験的に上記の改造が施され、データを収集。後に性能を大幅に低下させ、継続性向上の為に安全装置を組み込み、発動後は既存の遠隔思考制御に切り替えられるように
組み込んだローコスト版が量産型として採用される事となる。その結果、制空戦闘姫級、高速海上姫級、陸上戦艦姫級の三体はハイエンド版として区別出来る。

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以上です。すいません、蒼空邪軍の正体の所まで行けませんでしたorz
鹵獲した三体ですが、上でも書いた通り、量産型の開発の為の試作という位置づけです。なので、そのままの形で量産される事は有りません。
ナノマシンの様なハイテクノロジーを持つ一方で、兵器が旧式が多くを占めるという歪な現状とか、様々な謎が出てきていますが、それ等は次回以降に随時説明して行く事になります。
さて、コアの中枢への侵入とあわよくば対話を試みるミッションがスタートしますが・・・そもそも対話が可能なのかどうかという疑問も尽きないでしょうが、その辺も次回に。それでは。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年02月03日 15:45