342:194:2022/08/16(火) 21:25:30 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
現代日本大陸化&銀連神崎島クロスSS ある日、日本が『超』大陸と化してしまった件サードシーズン?その100 とある銀河の文明との接触・その1


前回のラスト後、戦娘全員との特別演習(意味深)の結果、流石の横手も倒れて病院送りと相成ってしまったのだが・・・
幸いな事に、ティ連の医療技術のおかげも有り一日で退院出来た。
          • どこかから『(・д・)チッ』とか言う声が聞こえて来たのは、気のせいだろうか?
だが・・・全てが終わってから三日が経った、日本時間午前9時丁度。とんでもない出来事が発生した。

さて、トラー・ゲルトナーが暴走した環境改善用ナノマシンなのは周知の事実だが・・・覚えているだろうか?
トラー・ゲルトナーが「先駆文明」と呼称していた、とある文明がばら撒いた代物だという事を。
何と、惑星アクアリスに存在している蒼空戦娘のナノマシン、乙世界及び超世界大陸、ティ連の通信機器に対して、強制介入通信によって直接メッセージと映像が、リアルタイムで送られてきたのだ。
その文明は、自らを「ゼルネーム技術連盟」と名乗っていた。画面には、羽の様な体毛で覆われ、同じく羽を思わせる様な髭と眉毛が生えている種族と、首の長い昆虫と思われる動物が進化した様な
種族が映っていた。


タラダック=カーヴァス(以下タラダック)「はじめまして。原始文明マレナ・原始文明ラウム・複合異次元存在アムハの方々。・・・と、これでは其方も分かりにくいか」

タラダック「では、そちらの言葉に言い直して、アクアリス人類・地球人類・ティエルクマスカ連合と言い直そうか」


そう前置きした上で、二つの種族は自らの事を話す。
彼等はそれぞれ、ゼルネームの国家元首である「タラダック=カーヴァス主席総裁」と、その友好国であるメフェム帝国の国家元首である「ウク=マ軍事委員長」と名乗った。


タラダック「我々は、君達が倒した壊れ物・・・トラー・ゲルトナーが『先駆文明』と呼んでいた存在だ。そう、環境改善用ナノマシンをばら撒いた大元、と言うべき者達だ」

343:194:2022/08/16(火) 21:26:00 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
悪びれる様子も無く語る様子に、映像を見ていた人達に言い知れぬ嫌悪感みたいな感情を抱かせる。
それ等の様子を気にする事無く、タラダックは続ける。


タラダック「だが・・・壊れ物がアクアリスその物を取り込んで暴走したのを把握した我々は、流石に介入と壊れ物の処分を決定し、その為の準備を進めていた」

タラダック「当然だろう。不完全とはいえ、我々の文明が使用する技術を持ちながら、宇宙の全てを飲み込もうとする暴走をした以上、流石に処分せざるを得なかった」

タラダック「しかし蓋を開けてみれば、君達だけで壊れ物を処分して見せた。手間が省けた一方、軍部の方は久しぶりの銀河外実戦出撃が取り消されて、一部からは不満の声が出たらしい」

タラダック「まぁこれは、君達には関係の無い身内話だね」


此方の事を考慮する事無く一方的に語るタラダック。ますます嫌悪感が積み重なって行く。


タラダック「さて・・・君達の事は、ずっと観測させてもらっていた」

タラダック「アレが暴走していたのはこちらでも把握していたが・・・、原始文明への過度の干渉の禁止と言う我々の銀河のルールと、様々な観測データを欲した上層部の決定の結果、消極的な観測をするに留めていた」

麗華「・・・・・何ですって!?」


暴走を把握しておきながら、その暴走を放置したという言い分に、麗華を始めとする蒼空戦娘達が激昂する。
アチラ側の銀河のルールという制約が有ったにせよ、何もせずに放置するとは余りにも無責任ではないか。


タラダック「惑星アクアリスに不時着して暴走。君達が蒼空邪軍と呼称したナノマシン軍隊を生み出し、現地の原始文明を相手にした絶滅戦争の勃発と、アクアリス人類の全滅」

タラダック「惑星アクアリスのテラフォーミングに、ワームホール発生による地球への侵略開始。地球人類のなりふり構わない奮闘」

タラダック「新たなワームホールの出現と、並行世界のティエルクマスカ連合との接触と大規模介入。地球における一連の反攻作戦。地球の奪回とアクアリスへの逆侵攻」

タラダック「そして、レイ・ゲルトナー・・・いや、今は麗華と名乗っていたか。その彼女との死闘を経て、壊れ物との最終決戦における勝利」

タラダック「素晴らしい!とても素晴らしい!君達は我々が観測してきた様々な文明の中でも、文句なしに最上級のデータの数々を我々に提供してくれた。その事に、我々はとても感謝している」

344:194:2022/08/16(火) 21:26:30 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
三つの世界の人々の奮闘を讃え、感謝するかのように言っているが・・・逆に言えば、何時でも介入出来たにも拘らず観測だけして放置し、どれだけ犠牲が出ようと干渉しようとしなかった訳だ。
そんな連中が、いまさら何を言ってるんだ。映像を見ている人達が、そう言う印象を抱くのも無理はなかった。


タラダック「しかし、ティエルクマスカ連合・・・長いからティ連と略させてもらうが、技術は素晴らしい物も有ったが、良くも悪くも方向性が在り来たりな物ばかりだったのが、少し期待外れだったかな」

タラダック「それと・・・我々の大半の者達は、とある理由から『霊的存在』を殊の外毛嫌いしていてね」

タラダック「艦娘や深海棲艦等といった霊的存在が居る事や、それが使用している理解不可能な技術みたいな何かには、君達には悪いが特に期待外れだったという声が上がって来ているのだよ」

タラダック「その一派曰く『あんな悍ましい存在を何故使役しているのか、我々の感性では理解が出来ない。ましてやケッコンシステムなんて物で婚姻関係を結ぶなんて、受容主義にも程があると警告させて貰う』」

タラダック「『あのような存在は使役するのではなく、その業を研究する実験体にして然るべき後に処分するべきだ。技術の研磨に霊的存在は邪魔でしかないし、それ以上の破壊と滅びを呼び込んでくる』」

タラダック「『何より、霊的存在に魅入られた哀れな存在になった彼等を滅ぼす事になるのは、此方も本意ではない』と主張しているのだ」

タラダック「身内の恥を晒す形となって恐縮だが・・・嘆かわしい事に、両国民の殆どがその主張を支持しているのが現状なのだ」

神崎「・・・失礼します、タラダック閣下」

345:194:2022/08/16(火) 21:27:00 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
艦娘達と深海棲艦達を率い、更に彼女達の夫でもある神崎提督が声を上げる。
ここまで一方的な言い分に、流石に我慢ならなかったようだ。


タラダック「貴殿は・・・確か艦娘・深海棲艦達の夫で、彼女達を率いる最高司令官の神崎提督・・・だったかな?何かね?」

神崎「その一派とやらは彼女達を一方的に罵っておりますが・・・それが貴方達の総意という事で、間違い無いだろうか?」

タラダック「・・・残念ながら、今現在も敵対的な霊的存在・・・我々はそれを『シュラウド』と呼称しているのだが、その脅威に晒され且つ実害を被っている以上、簡単に変えるのは難しいのが現状だ」

神崎「・・・ならば、その考えが改められない限り、我々は貴方方の敵だと断言せざるを得ない」

タラダック「・・・・・」

神崎「彼女達は、地球の様々な人達思いが具現化して生まれて来た存在。それを否定するのは、我々地球人の存在を否定するのと同じだ」

タラダック「・・・・・」

神崎「地球人の思いを否定する様な存在と友好関係等、普通に考えたら築き上げる事が不可能だという事は、子供でも分かる事でしょう?」

神崎「実際にゲームを遊び、彼女達のファンでも有る人達を始めとする多くの人達も、その一方的な言い分には嫌悪感を抱いている。これ以上喧嘩を売る様な事を言い連ねるなら、さっさと通信を切ってもらいたい」


流石に越権行為な気もするが・・・それ以上にその言い分には我慢ならなかった。
一方的かつあからさまな差別発言。正直聞いてて気分のいい物では無い。ぶっちゃけ喧嘩を売りに来ていると捉えられても、文句の言えない状況だ。
神崎提督のもっともすぎる言い分に、さしものタラダックも苦虫を噛み潰したような顔をする。

346:194:2022/08/16(火) 21:27:30 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
タラダック「・・・貴殿の言い分は最もだ。我々としても、無駄且つ無意味に敵を作りたくはない」

タラダック「私個人的に言わせてもらうなら、コミュニケーションが可能且つ友好関係を結ぶ事も不可能では無い種族を、『霊的存在だから』と言う理由で忌み嫌うのは間違っているとも思っている」

タラダック「だが・・・それ以上にシュラウドによって多大な損害を被っているという現状がある以上、今すぐ意識を改革するのが困難だというのも、動かしがたい現状だ」

神崎「・・・」

タラダック「だが、信じて欲しい。彼女達が人々の為に戦う姿を見て、『シュラウドとそれ以外の霊的存在は、区別していく必要もあるのでは?』と言う声も、少数ながら出てきているのも、確かだ」

タラダック「我々が率いている属国の一国に、『自分達以外の全てを滅ぼすべし』という、極端な浄化主義を至上命題とした国家が存在していたのだが・・・」

タラダック「当然ながら、その様な国家の存続等許されず、最後は全てを敵に回して滅んでしまった」

タラダック「今の状況を放置すれば、例えシュラウドの脅威を排除出来ても、その様な国と似た様な末路を辿る危険性が無きにしも非ず、と危惧しているのだ」

タラダック「多大な時間が掛かるだろう。だが、その辺りは必ず乗り越えられると信じている。・・・今は、これが精一杯だ」


自身の政治生命の危険を顧みずに、そう語るタラダック。少なくとも、今のかの国の国民達の在り方にはっきりと危惧を抱いており、それを憂いて何とかしようとしているのだ。
彼なりの誠意を感じた神崎提督は、取り敢えず矛を収める事にした。


神崎「・・・分かりました。今回は、閣下個人を信頼しましょう。ですが・・・」

タラダック「分かっている。だが、この問題は粘り強く解決して行く事としよう」

タラダック「さて、話を戻そうか」


そう言って、再び話を戻すタラダック。
通信は、まだまだ終わりそうになかった。

347:194:2022/08/16(火) 21:28:00 HOST:ai126213067218.77.access-internet.ne.jp
以上です。節目となる100話にて、今回の黒幕にしてクローサー様最後の渾身のネタ・全ての元凶と言っても過言では無い存在な先駆文明の二国の登場と相成りました。
詳しい設定とかはまた後日に。
      • 節目の回に黒幕登場とか、全く狙ってなかったのにどうしてこうなった・・・orz
最初に言っておきますが、これでも可能な限り原文を尊重しつつもかなりマイルドに描いています(汗)
原文その物をそのまま載せたら荒れる可能性が高いかなと判断したので、タラダック主席総裁を世間一般で言う所の中道派なキャラにし、全員が全員傲慢極まりない連中で無いという形に。
それでもかなり鼻白む人も居るかもですが、現状はこれが精一杯ですorz
尚言うまでも無く、艦これを遊んでいるT督達はゼルネームへの印象は最悪です。何せ彼女達を全否定するばかりか、あろう事か処分しろとまで言ってますからね。
かく言う自分も、最初にこのネタを見た時に

「あっ、こいつ等とは分かり合えそうにないわ」

と思ってしまったし(汗)
そうそう、ゼルネームの方はス〇ラリスで言う所の排他主義な国民性が有り、それと今も悩まされているシュラウドの被害も相まって、こういう過激な主張がまかり通ってしまっています。
こればかりは、全てを片付けた上で時間をかけて解決するしかないでしょうね(嘆息)
もう一方のメフェム帝国のウク=マ軍事委員長が、現状空気になってると思う方も居るでしょうが・・・今考えている番外編で色々と喋ってもらう予定なので、本編では空気確定です(酷い)
番外編ですが、本編ではカットする事象をそっちにて書こうかと思っています。本編中に入れると、なかなか終わらないので(汗)。ではまた次回。
wiki掲載は、自由です。

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最終更新:2022年09月04日 12:44