850 名前:モントゴメリー[] 投稿日:2023/05/03(水) 16:27:17 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [22/28]
征独世界支援SS——Pz.Kpfw.T-34 747(r)シリーズ及びPz.Kpfw. KW -I 753(r) mit 8.8——

Pz.Kpfw.T-34 747(r)シリーズ及びPz.Kpfw. KW -I 753(r) mit 8.8とは、ドイツ軍の戦闘車両である。
バルバロッサ作戦によって獲得した東方領土内にあった旧ソ連の製造施設を活用して製造された戦車であり、旧ソ連のT-34とKV-1の系譜に属する。

 バルバロッサ作戦は当初の目標を完遂し、ソ連を下すことに成功する。
そしてその結果ドイツは広大な「東方領土」を手に入れた。入植地や食糧生産地域として欲していたものであるが、調査して見ると工業生産という面でも有望と分かった。

  • 第183工場(ハリコフ)
  • 第112工場(ゴーリキー)
  • 第174、100工場(旧レニングラード)
  • スターリングラード・トラクター工場(旧スターリングラード)

特にこれらの工場は戦時中に各種戦車、特にT-34Mを製造していた実績を持ちドイツとしても望外の喜びであった。
もちろんソ連もむざむざドイツの手に渡らせるようなことはせず、ウラル以東への設備の疎開や爆破処理を行おうとした。
しかし、予想を遥かに上回るドイツ軍の進撃速度によってそれは叶わず、約半数の工場設備は利用可能な状態でドイツの手に渡ったのである。
それらを有効活用すべく調査したドイツ軍はある決定を下す。

——生産ラインをドイツ式に転換せず、旧ソ連の装備を可能な限りそのまま生産する

ドイツ軍はT-34MやKV-1を利用することに決定したのだ。
T-34MはⅣ号戦車F型に一方的に撃破された印象があるが、それは乗員の練度とそもそも数が全く足りなかったことが要因であった。
ソ連侵攻前からT-34のことを徹底的に調査していたドイツ陸軍は、そのことをよく分かっていたのである。
T-34Mの性能は我が軍で採用するに足る、と。
こうしてT-34MとKV-1はそれぞれPz.Kpfw.T-34 747(r)シリーズ及びPz.Kpfw. KW -I 753(r) mit 8.8と命名され、小改良を施されつつ生産されることになる。
以下に詳細を記す

851 名前:モントゴメリー[] 投稿日:2023/05/03(水) 16:27:53 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [23/28]
第183工場及び第112工場では従来の76.2㎜砲を搭載したものを製造し、ルーマニアなどの枢軸陣営の東欧各国へ供給。彼らの戦力を底上げする。
(この際、鹵獲した76.2㎜野砲などもそのまま彼らに供給したので東欧諸国の火力は大幅に向上した)
これらはPz.Kpfw.T-34 747(r) mit 7.62と命名されたが現場ではT-34-76と呼ばれた。
実際、キューポラなどをドイツ式に変更した以外はほぼT-34Mのままである。

スターリングラード・トラクター工場では主砲をパンターやⅣ号Ⅱ型と同じ7,5 cm Kw.K. 42 L/70 に換装したものが製造された。
この車両はイタリアへと供給され同国陸軍の機甲戦力を抜本的に向上させることになる。
名称はPz.Kpfw.T-34 747(r) mit 7.5とされたがやっぱり現場ではT-34-75(L)と呼ばれる。
Lは「ラング(長い)」と言う意味で、長砲身7.5㎝砲を表している。

旧レニングラードの第100工場及び第174工場ではKV-1も生産する。主砲は、85㎜砲の生産ラインを活用するが、段階的にアハト・アハト(8,8 cm Kw.K. 36 L/56)の製造へと転換する。
当面は砲身をボーリングして8.8㎝砲弾を使用可能にする。なお、砲弾の在庫も鋼板を巻き付けることで直径を8.8㎝にして再利用する。
「精度は保証する」と技術陣は言うが、現場組でその言葉を信じるものは一人もおらず、再利用砲弾は全て東欧諸国に回された。
8.8㎝砲搭載のKV-1はPz.Kpfw. KW -I 753(r) mit 8.8と命名された。
そして現場ではティーガーに準じる火力と装甲から「ロート・ティーガー(赤い虎)」と呼ばれ、東欧各国に貴重な重戦車戦力を提供することになる。
またT-34の方はPz.Kpfw.T-34 747(r) mit 8.8と命名されたが、必然的にT-34-88と呼ばれることになる。
こちらは地形的に重戦車運用が困難と判定されたイタリアへと回され、活躍することになる。
さらにドイツ軍でも採用され、同じ主砲を持つティーガーと共に独立重戦車大隊に配属され、その機動力を活かして側方援護や前衛として運用された。
その際、エンジンは混合比などを調整しガソリンでも駆動するように細工された。
正直、無茶と呼べる所業であり燃費は悪化し信頼性は低下したが、2種類の燃料を補給しなければならないという兵站上の悪夢よりはマシということで許容された。

こうしてソ連で生み出された鋼鉄の乙女たちは、彼女らの祖国を滅ぼした怨敵の下で戦い、歴史と連合軍兵士の心にその名を刻むことになる。

852 名前:モントゴメリー[sage] 投稿日:2023/05/03(水) 16:28:39 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [24/28]
以上です。
ウィキ掲載は自由です。
この前ドイツ空軍強化します、とは言いましたが、こっちの方が先に執筆していたのでこちらを先に完成させました。

今回は主にドイツ「以外の」枢軸陣営の強化を目的としております。
某マフィン提督は言いました。

「80点を90点にするのは難しいが、30点を60点にするのは簡単だ」と。

今回のコンセプトはまさにそれであります。
同じ労力なら30点を60点にした方が総合点数的に効率的ですからね。
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最終更新:2023年06月18日 22:21