981 名前:モントゴメリー[sage] 投稿日:2023/08/12(土) 23:17:26 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [206/216]
MAS7.5㎜小銃Mle1982(MAS82)
口径:7.5㎜
全長:900㎜
重量:約3.2kg
総弾数:10発(着脱式箱型弾倉)
有効射程(狙撃型除く):約700m


MAS7.5㎜小銃Mle1982(MAS82)は、フランス連邦共和国(FFR)で開発された小銃である。
ブルパップ方式のボルトアクション式小銃という歴史上非常に珍しい存在であるが、試作のみで制式採用はされなかった。

時は1980年代初頭、FFRは「暗黒の30年」の闇をくぐり抜けたばかりであった。
続く高度経済成長時代、「暁の20年」を迎えて軍の各種装備の更新が一斉に始まったということは以前に述べた通りである。
本銃もその際に生み出されたものなのだ。
小銃の更新は保留された、というのも以前記述したが、試行錯誤自体は停止していなかったのである。

本銃の特徴は、何と言っても“ブルパップ”方式を採用していることである。
ブルパップ方式とは、グリップと引き金より後方に弾倉や機関部を配置する方式である。
この様にすることで、銃身の長さを維持したまま銃全体の長さと重量を削減することが可能となる。
実際、本銃も基となったMAS50と比較して全長が200mm、重量が400g削減されている。
それでいて性能自体はほぼ同じであった。

982 名前:モントゴメリー[sage] 投稿日:2023/08/12(土) 23:18:06 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [207/216]
しかし、本銃は試作の域を出ることはなかった。
理由はいくつかある。
まず、重量が軽くなったことで反動が強烈になってしまったことが一つ。
次に、薬室と顔を距離が近くなることで発射音がより大きく聞こえてしまい、兵士間での意思疎通に影響が出てしまう点が二つ目。
引き金と薬室の距離が離れてしまい、その影響で引き金が硬くなり発射時に悪影響が出てしまう点が三つ目。
そして、弾倉交換の仕方が従来の銃と違うのが四つ目である。

されど、上記の問題はブルパップ方式の銃全てに言えることであり、イギリス人はそれら全てを許容してブルパップ方式を採用している。
そしてジョンブル魂にできることはエラン・ヴィタールにも可能なのは必然の理なので、FFRもこの問題を克服することはできるのである。
しかし、もう一点、致命的な問題が発生したために本銃は制式採用されなかった。

その問題とは、“引き金と装填用のボルトレバ―が離れすぎてしまう”というものであった。
FFR陸軍の基本射撃ドクトリンである「一分間20発射撃」は素早いレバー操作での再装填が必須である。
されど、レバーと引き金の距離が離れてしまえばそれは不可能となってしまう。
実際、射撃試験の結果発射速度は1分間に10発未満となってしまった。
これではOCUやBCとの大規模正規戦では役に立たないとして、本銃は不採用となったのである。

983 名前:モントゴメリー[sage] 投稿日:2023/08/12(土) 23:18:36 ID:116-64-135-196.rev.home.ne.jp [208/216]
以上です。
ウィキ掲載は自由です。

“ブルパップ方式のボルトアクション小銃”は勿論FFRでも考えられていたんですが、本文中に述べた理由により没となっております。
+ タグ編集
  • タグ:
  • 設定
  • 日本大陸
  • 日蘭世界
  • FFR
  • 銃火器

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年09月24日 19:01