古事記・日本書紀に収録されている日本神話
天界を追放されたスサノオノミコトは、ヤマタノオロチの生贄にされそうになっている少女クシナダヒメと出会う。
クシナダヒメに一目惚れしたスサノオは、彼女を嫁に貰う事を条件にヤマタノオロチの退治を引き受ける。
早速オロチ退治の準備に取り掛かるのだが、その際にスサノオはオロチの目からクシナダヒメを隠す為にクシナダヒメの姿を小さな櫛に変えて自分の髪に挿してしまう。
この物話は多数書籍化されているが、現代語訳によって文章に違いがあるため、様々な表現を楽しめる。
クシナダヒメを櫛にするシーンをとっても、彼女に息を吹きかけて変身させるものや、スサノオがクシナダヒメの体に手を触れただけで櫛になってしまう場合もある。
櫛になったクシナダヒメを元の姿に戻すシーンまで描かれている物は少なく、オロチを退治した後いつの間にか元に戻っているという場合が多い。
もちろんその辺りも細かく描写されているものもある。
「日本誕生」という映画は数少ない映像作品である。(添付画像もこの作品からの抜粋)
劇中での変化描写は、
1.スサノオに抱え上げられたクシナダヒメの全身が変色して、シルエットだけの姿になる。
2.そのまま形が変わりながら小さくなっていき、スサノオの手の中に収まる。
3.スサノオが手を開いたときには、完全に櫛になっている。
…というもの。
クシナダヒメが自分の姿を変えられると聞いて怯えたり、クシナダヒメの両親が目の前で娘を櫛にされて驚いたり、スサノオが頭を振った際に櫛が外れて床に落下してしまい、両親が慌てて娘を心配する描写があったりと、登場人物のリアクションもなかなか凝っているので一見の価値あり。
最終更新:2020年12月11日 17:19