ラスボスこいし
灼熱地獄の近くにある大きな館
そこがあたしのお家
お家にはペットが沢山いて寂しくない・・・ううん、やっぱり寂しい。
だってペットは獣臭いし、あたしを家族扱いしてくれない。
何時だって飼い主のまま。
ある時隙間から人間の赤ん坊が転がり込んできた。
いつもの隙間女からお得意様への「お歳暮」らしい。
あたしもお姉ちゃんも人喰いの妖怪。
でもさすがに赤ん坊を食べる趣味はない。
赤ん坊に○○と名付け、ペットとして飼い始めた。
妖怪は成長しない。
○○が成長する姿は見ていて楽しい。
私に弟ができたみたいで楽しかった。
お姉ちゃんが居て、私が居て、○○がいる。
ずっと、変わらず幸せなお家。
五年・・・いやもっとかな。
○○の年恰好が私たちに似てきた頃、お姉ちゃんがおかしくなってきた。
○○と一緒にお風呂に入ろうとしたり、○○をペットの世話係から私たちの身の回りの世話係に変えたりし始めた。
あたしはお姉ちゃんが○○を大切にしているとばかり思っていたんだ。
あたしの趣味は能力を使ってペットやみんなの生活を見ること。
お姉ちゃんが○○を想って自慰をしていることを。
ああ、お姉ちゃんにとって○○は弟じゃないんだ・・・
ベットの上で○○の名を叫び、下半身を濡らしているアイツの姿を見て私は決意した。
かわいい弟○○を助けられるのはあたししか居ないと。
まずはお姉ちゃんのお友達の鬼。
アイツの無意識を弄ろう。
単純な鬼なら、きっと肉欲に抗うことはできないだろう。
○○には全てを捨てなければいけない。
こうしなければ弱い人間の○○はお姉ちゃんの誘惑を断れない。
痛くて、苦しくて、辛くて・・・・
○○、大丈夫だよ。
どんなに時だって優しいあたしがいてあげるからね。
そうだ。
今日はケーキを焼こう。
○○の大好きなケーキを・・・・
最終更新:2011年11月13日 10:05