〇〇「よっと…はぁ!!」
人里にある小屋の裏手からパカンッ!と渇いた音がした。
鉞を手に薪わりをしているのは趣味の秘湯巡り中に外界から幻想郷へ迷い込んだらしい。
妖怪に襲われ逃げ回っている内に博麗神社にたどり着き、博麗の巫女に幻想郷について説明を受け帰るか残るかに聞かれ少し悩み「しばらくの間だけ居たい。」と答えたらしい。

それから人里に案内され、性格も明るく大らかであるから、すんなり人里に打ち解け生計も体力もそれなりあったので色々な職種や畑の手伝いや差し入れで立ていた。
そしてー、今日は自分の住んでいる小屋にある風呂に入るために沸かすための薪わりをしていた。

〇〇(いつもは仕事で疲れて湯屋に行っていたが今日は休みだ。備え付けられている風呂を使わないとな。五右衛門風呂なんて風情があるけど…頼むから今日は来ないでくれよ…。)
「よっと!!」
切実に考えパカンッ!と、また薪をわる渇いた音がした。

〇〇「よし、少し熱めだがいい湯加減だな。」
薪わりを終え沸かすこと数十分。少し熱めにお湯を沸かし風呂に入ろうと脱衣所で服を脱ぎ首をコキコキ鳴らして風呂場に入ると外からバタバタバタと音がし戸がバーンッ!!と乱暴に開かれ

霊夢「参ったわ…お風呂が壊れてまだ直らないから〇〇さん一緒に入りましょう?」

魔理沙「いやぁ~、今日も弾幕勝負で疲れたし汚れたぜ。こりゃあ早く風呂に入らないとな。」

早苗「あなた、お背中流しに来ました。」

藍「テンコォォォオオーー!!」
案の定、台風襲来。一瞬で脱衣所で服を脱いで真っ裸の幻想郷で知り合った女性達が入って来た。
〇〇「出て行けぇぇーー!!」と叫び言葉を続ける
〇〇「霊夢!君の所は、いつまで風呂が壊れている!?魔理沙!なに、自分の家みたいにさも当然な流れで入ってくる!?早苗!君とは結婚してないだろ!?藍さん!あなたに関しては説明や解説は一切不要だ!!」
と激しくツッコミを入れるも満場一致で
「「「「いやだ、〇〇を愛しているから。それに今さら照れないで。」」」」と言う。
そう、彼が自分の家で風呂を入ると必ず彼女達はやって来る。どんなに彼が不定期に利用しようとも何度もだ。
恐らくは毎日、監視されているだろうと考えているが怖くて聞けない。
全員、濁った目と歪んだ笑顔しているが互いに牽制しあって〇〇に今は何もないがそれでも十分怖くさらには風呂から無事に上がってもその後には各自が持ってきた見た目は普通でも怪しい手製の料理を出され、終いには寝床へさも当然に入って来る。

彼は何故、あの時「すぐに帰る」ことを選ばなかったのを悔やんだのだった。

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最終更新:2011年11月13日 13:30