「やあ○○話って何?」
「ああ・・・・」
魔法使いの象徴であるトンガリ帽子を被り、紫色のワンピースを着た少女
魔理紗が俺の恋人だった。
一緒にピクニックを行ったり
里でアクセサリーを一緒に買いに行ったり
しかし、今ではその記憶すら怪しい。
「この前、魔法の森へ行ったんだ・・・」
魔理紗の顔が強張る。
「白と黒のエプロンドレスを着た君を見たとき声を掛けたんだ。その時君はなんて答えたと思う・・・?」
「○○・・・もうやめて・・・お願いだから・・・」
「誰だお前?って・・・。」
「アレは気の迷いだったのよ・・・だから」
○○は懐から何かを取りだすと躊躇なく、魔理紗に張り付けた。
「ぐっ!これは博霊の・・・・」
「消えろ!!!」
濃密な霊力が溢れだし、魔理紗を拘束する。
魔理紗が倒れたのを確認すると、○○は背中を向け歩きだした。
「それで倒したつもりかい?それで?」
鈴を鳴らすような魔理紗の声とは違う何者かの声が響く。
自分に向けて殺到する山吹色の弾幕が○○の目に映る最後の光景だった。
「弟子の身体を使わず最初からこうしたらよかったんだ・・・」
悪霊 魅魔は黒焦げになった身体から取り出した○○の魂を抱きしめていた。
魔法使いになり、悪霊となっても女性としての肉欲は治まらない。
そんななか、魅魔は理想の異性を見つけ出した。
弟子の身体を使い、○○と生前できなかった楽しみを味わい、女性としての要求を充足し満足だった。
最後はうまく行かなかったが。
「でもいいさ・・・あんたはあたしに殺されたことで天国へも地獄へも行けない。大丈夫・・・あたしが面倒みてやるよ・・永遠に」
最終更新:2011年11月14日 09:30