朝、清浄な空気を吸い込み元外来人○○は目覚めた。

傍らに眠る妻を見る。

昨夜の残り香が鼻につく。

結婚して大分経つが、妻が俺を求める回数は新婚の時以上だ。

昨日も何度も絶頂を味わい妻も俺もそのまま眠ってしまった。

「妹紅?朝飯の準備をするから起きて水を浴びてきなよ。」

「ああ○○~?もう朝か?毎日悪いなぁ朝食を作らせて」

「いいって。俺には家事をすることしか能がないからな」

「そんなことないって!家に帰って○○がおかえりって言ってくれるだけでいいんだ!○○が居なくなったら・・・・」

妻の顔に影が差す。

「・・・・どこにも行かないって・・・・」

「○○・・・・」

何時もはぶっきらぼうに振舞う妻の笑み。

それを見た俺は一緒に人生を歩むことを選んだ。

たとえ・・・・


「じゃあ行ってくるよ。」

「ああ気をつけてな」

妻が俺を抱きしめる。

その瞬間、青白い焔が俺を包む。

焔の中で見る見る身体が黒く炭化し灰になっていく。

いくら死なないとはいえ灰になっていく姿をみるのはあまり気持ちのいいものではない。

「再生が終わるまでに帰るから・・・・・」

消えつつある意識の中でその言葉だけがいつまでも響いていた。

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最終更新:2011年11月14日 09:49