紅魔館

その地下牢にある男が閉じ込められていた。
名を○○。外界から幻想入りした外界人だった。

地下牢といってもシャワー・トイレは言うに問わず、豪華な天蓋の大きなベットやクリスタル製のチェスセットまで用意されている。
高級ホテルのスイートルームでもここまでのものはない。
だが、○○の表情には生気はなくただ絶望だけが支配していた。

「入るわよ○○?」
紅魔館当主、レミリア・スカーレットが従者の十六夜咲夜と一緒に地下牢へ現れた。
「○○お腹が減ってしかたないでしょう?咲夜、例の物を・・・」
「承知いたしました」
次の瞬間、牢屋の前に湯気を立てる食事が準備されていた。
「もう三日目でしょ?いいかげん取引したらどうかしら?」
レミリアが嘲るように話す。
「・・・いらない・・・誰がお前の言うとおりにするか・・・」
「そう・・・・咲夜今、日のディナーはここでするわ準備なさい。」

一時間いやもっと時間を掛けてレミリアはディナーを楽しんだ。
○○の燃えたぎるような憎悪を一心に受けながら。

「血を飲ませたら食事を与える」それがレミリアとの取引。

○○は後悔していた。
三日前、空腹に耐えかねてレミリアに身を委ねてしまった。
血を飲まれているのに嫌悪よりも快楽が勝った。
そして快楽に飲まれながら、レミリアを犯した。
レミリアの勝ち誇った嘲笑を受けながら・・・・

きっともう一度取引をしてしまったらもう戻られない
だが・・・・

理性のもとに飢死するか、本能にまかせてレミリアの吸血性奴隷になるか
誰からも見捨てられたこの場所で、今日も静かな決闘は続く・・・・

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最終更新:2012年02月16日 12:37