聖贄
永遠亭の一室 そこには数人のウサミミを付けた少女が一人の青年を凌辱していた。
背の高い少女が青年に跨り気持ちよさそうに腰を振る中、他の少女は青年の四肢に女陰を擦りつけ快楽を貪っている。
部屋を覆う汗と淫臭からもう長い時間交わりを強いられていると推察できる。
青年が呻き声をあげると沈黙が訪れた。
しかし少女達は動かなくなった青年に尚も凌辱を加え続けた。
「お疲れ様○○」
永遠亭の姫君、蓬莱山輝夜が蔑むような笑みを浮かべながら○○と呼ばれた青年に声をかける。
青年は何も言わず、淫液と精液に汚れた身を絹で織られた浴衣で包み出て行った。
彼の名前は○○。
幻想郷へ攫われた元外来人の一人。
そして彼は能力を持っていたために外界帰還が許されなかった人間の一人でもあった。
外界では薬剤師であった彼は永遠亭に就職した。
「口にしたものの複製を作れる程度の能力」
彼自身のこの能力のため、永遠亭での製薬コストは大幅に削減された。
彼が口にした物であればコピーを作成できるため、たった一人の薬師である永琳の手を煩わせることはない。
それのことが彼女の弟子である 鈴仙・優曇華院・イナバの嫉妬を買った。
才能を持っている○○は彼女の努力を楽々と乗り越えていく。
「何であなたは!!!あなたは楽々乗り越えていくの!!!私が努力したものを踏みにじって!!!」
「俺だって欲しいくてこんな能力を貰ったわけじゃない!!」
「消えなさいよ・・・・・消えて!!!」
「俺は消えない!好きな人がいるから!!!鈴仙お前だ!!!」
「え・・・・」
「その伏せがちな赤目が好きだ!なぜかブレザーを着ているのも好きだ!くしゃくしゃなウサミミも全部好きだァァァァァァl!」
「○○もうヤメテ・・・」
「いいや辞めない!!!!」
右左曲折あった二人は恋仲になった。
そんな二人をある人物が見つめていた。
「鈴仙をクビにするって?」
「ええ、だって鈴仙に飽きたんですもの」
○○の前には輝夜がいた。
獰猛な笑みを浮かべて・・・
「どうしてですか姫!!!」
「飽きた。それだけよ?」
「アイツは・・・鈴仙は永琳先生にみたいになりたい一心で此処までやってきたのに!!!!」
「なら貴方が教えてあげたら?便利よねその能力」
○○が頭を地につける。
「お願いだ!アイツを此処に置いてやってくれ!!」
「私最近兎のブリーダーを目指しているんだけど・・・・手伝うわよね?」
「・・・・はい」
○○が快楽の中で気をやってしまったその時、彼の恋人鈴仙はその痴態をモニター越しで眺めていた。
淫欲に満ちた顔で自らを慰めながら・・・・
愛しいから汚したい
魂まで独占したいから他の牝に抱かせる
絶頂が脳を焼きつけても彼は歯を食いしばってソレに飲みこまれることはなかった
それは信念に殉ずる気高さを鈴仙に感じさせた。
「まだ汚し足りないわ・・・・」
背後から声が掛けられる。
「あなたも此処に慣れてきたわね」
「姫様・・・」
「私も永琳を他の男に抱かせて楽しんだわ・・・・ねぇ今度は私のペットと交配させてみない?」
「良いですね姫様」
輝夜は使われていないモニターにスイッチを入れる。
「ここでは輝夜でいいわ。おなじ愉しみを共有する仲間ですもの」
そこには髪をほどき色を染めた永琳が汚らしい男に奉仕する姿が写される。
二人は愛する者たちが汚されていく様子を、浅ましい欲望に澱んだ瞳で見つめていた。
最終更新:2012年07月05日 23:50