慧音「〇〇、今日から成人。大人の仲間入りか…おめでとう。」


〇〇「ありがとうございます慧音先生。でも俺まだ18ですよ?」


慧音「何を言っている。外界では知らないが幻想郷では18と言えばもう立派な大人。早い者では所帯を持っているのも居るぞ?しかし、〇〇が迷いこんで一年かぁ…。この一年はあっという間だったなぁ。」


〇〇「そうですね。最初は慧音先生の所でお世話になってましたが半年前から自立しましたし。」


慧音「全く…私はあれ程、反対したのを振り切り一人暮らしするなんて。だから、最近勘違いした雌猫が近付いて来ているのだ。」ボソ…


〇〇「慧音先生、今なんか怖いことを言いました?」

慧音「いや、気のせいだ。さぁ、そんな事より〇〇。成人祝いに一緒に呑もうじゃないか。」


〇〇「少しは呑めますけど、今日は遠慮します。」


慧音「な…何故だ!?」


〇〇「人里の教師で有り、守護者で有り半獣で有る方の自宅で、その家の主がハァハァ言いながら酒を勧める方程式の答えなんて【己に迫る危機】以外答えがありませんから。」


慧音「失礼な物言いだな。私は大人の嗜みと保健体育と『責任』の取り方を身を持って教えようとしているだけだ。」


〇〇「うん、丁重にお断りします。」


慧音「ふふふっ…。まぁいいさ、日を改めよう。〇〇、今日はもう遅いから今夜は泊まって行きなさい。安心しろ何もしないから。」

〇〇「最後の言葉が意味深に聞こえましたが、信用してしますよ?」

結局、その晩は何もなかったが翌日、仕事へ向かった〇〇。
すると、里人から口々に「おめでとう。」と祝福され何のことか問うと「またまた、惚けやがって。」と弄られ、その日の文々。新聞を渡され見出しを見ると〇〇は驚愕した。


【上白沢慧音、外来人の青年〇〇と祝言】とあった。

茫然自失に立っている〇〇の肩をポンッと誰かが叩いた。
振り返ると眩しい笑顔の慧音が「今夜、ウチに里の者達を呼んで三三九度の盃を見届けて貰いましょう旦那様?」と言った。

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最終更新:2013年07月04日 10:45