おいしょ、おいしょ…っと。うー…埃臭いなあ…。
屋根裏で待ち伏せっていうのは良い案だと思ったのだけれど…。
あ…来た来た。

私はじっと息を潜めた。
私が隠れている屋根裏の真下の部屋に、お兄様が入ってきた。
…正確にはお兄様ともう一匹…

ソイツはお兄様に促され、先にベッドの上に寝転んだ。
―――嗚呼、苛々する。すぐにでも壊してしまいたい。

…以前の私なら、即座にお兄様共々壊してしまっていただろう。
力の制御、感情の制御ができるようになったのは全てお兄様のおかげだ。

………だからこそ。
こんな糞女に寝取られるわけには絶対にいかない。

絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対絶対二。


私は燻る気持ちを必死に抑えながら機を待った。
…そして、そのときが来た。
お兄様が女を置いて部屋から出ていった。
きっと煙草でも買いに行ったのだろう。

いずれにせよ、このチャンスを逃すわけにはいかない…!
私は女に手を向けた。






…きゅっとしてドカーン。






次の瞬間、女の体は パンッ という小さな音を出して破裂した。
そして赤い血が内臓と共に噴出し、地面に落ちた。






…フフフフッ♪
私は小さく、そして愉快に笑いながら、暗い夜の家路を歩いていた。
コオロギやフクロウの鳴き声が響いていた。

…本当にいいことをした。
これでお兄様も帰ってきてくれる、きっと明日にでもすぐに来てくれるだろう。
そうだそうだ、明日は久しぶりに本を読んでもらおう、お兄様の膝に乗りながら。

…ナデナデしてくれるかなあ。
いーーーっや、絶対に撫でてくれるに決まってる。



だって私とお兄様は……








  両思いなんだもの♪

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最終更新:2017年01月09日 21:51