「いつも家の妖夢がお世話になっております。」
『いえ、こちらこそお世話になっておりまして。』

「早速ですが○○さん、不躾ですが結納はいつ頃に。」
『え、いや、そんな…。』

「失礼、冗談ですよ。」
『あ、は…。そうですよね。じょ、冗談ですよね。』

「ですが、妖夢とお付き合いされているのは本当なんでしょう?」
『ええ、もちろんです。妖夢は大変良い子です。』

「あら、そんなに言って頂けるとは、主としても嬉しいです。」
『いえ、本当ですよ。』

「妖夢も○○さんにぞっこんでして、屋敷でも良く話を伺っており
ますよ。」
『お恥ずかしい限りです。』

「ところで○○さん、蕎麦屋の××とかいう女性に心辺りは。」
『えっ…。』

「実は貴方と連れだって歩いている所を、見たという者がいまして。」
『…。いえ、見間違いでしょう。私は彼女とはそれ程親しい訳では
ありませんので。』

「そうですか…。でしたらまだ良かったのでしょうか。○○さんが
心を痛められなくて。実はその方が急に亡くなられまして。」
『そんな、聞いてませんよ! 何かの間違いなのでは?!』

「いえ事実です。まあ、どうでも良い人なのでしょう?」
『そんな事は! い、いえ、失礼。貴方に怒った訳では。』

「情熱的な人ですね。妖夢も貴方の様な人と一緒になれて幸せで
すね。」
『しかし、一体どうして…。』

「妖夢を宥めるのに苦労しておりましたので。これで落ち着くと
いうものですね。」
『いや、それとこれとは関係無いのでは。』

「実は先日某所から貴方の写真を貰っていたのですが、これで
不要になりましたしね…。」
『…。』

「ねえ、○○さん、私も冥界で働いておりまして、○○さんには
妖夢と一緒に白玉楼で働いて貰いたいのですよ。」
『そ、そうですか…。』


「そこでしたら、お静かに、妖夢とご一緒に居られると思います
ので…。是非いかがでしょうか。きっと御満足いただけるかと思
いますので。」
『ぜ、是非にご一緒させて頂きたく!』

「ありがとうございます。御蔭で手間が省けました。」
『何の手間でしょうか…。』

「あら、言うだけ野暮、というものではないでしょうか。では、よ
しなに。あ、そうでした。あの子に白装束を脱ぐように、伝えてお
かないといけませんね。それでは、家の者が明日お迎えに伺いま
すので…」

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最終更新:2017年01月16日 03:30