突然幻想入りし、竹林に放置されていた人間の赤子がいた。
赤子は瀕死寸前で永遠亭の輝夜と永琳に保護された。
永琳の治療により赤子の身体は回復し、何日か経過してその赤子が身寄りのない子供だと知った輝夜は彼を育てると考えた。
自分を育ててくれた老夫婦と同じ事がしたいという想いだったそうだ。
その赤子は◯◯と名付けられ、輝夜と永琳の家族となった…。

それから十数年後のある夜の事。
永琳「…お願い…飲んで…?」
輝夜「大丈夫よ…?何も怖くないわ…」
◯◯「やめてよ母さん…!離してよ…!まだ僕は蓬莱人になる覚悟は…」
永琳「そんなものいらないわよ…?私達がずっと護ってあげるから…ね…?」
輝夜「そうよ…もうママ達を悲しませないで…?永遠に一緒にいましょう…?」
◯◯「待ってよ…!やめて…!離して…!!」

◯◯「………んぁ…?ここは…」
永琳「おはよう◯◯ 少し魘されていたようだけれど?」
◯◯「……ああ…何か嫌な夢を見た気がする…よくは覚えていないけど…」
永琳「………… はやく顔を洗っていらっしゃい 朝ご飯出来てるわよ?」
◯◯「ふぁーい……」
永琳「………………」

輝夜「…それで…◯◯はどうだったかしら…?」
永琳「…一応記憶は消えてあるみたいだけれど、もしかしたら薬への耐性が生まれているかもしれないわ…」
輝夜「あの子が蓬莱人への道を拒み続けてもう何回目かしらね… もう失敗はできないわ」
永琳「そうね…」
輝夜「ところで…あの薬の方はどうなの?」
永琳「惚れ薬の事かしら?前回の状況を見る限り、効果は薄いようね… だからもう以前のとは比べ物にならない程強い効果の薬を作ったわ」
輝夜「流石、準備が早いわね」
永琳「…けれど、これを服用したら人格に影響をきたすかもしれないわ」
輝夜「…まあいいでしょう 多少壊れても彼が私達の◯◯である事に変わりないもの 何時頃飲ませるのかしら?」
永琳「そういうと思って既にあの子の食事に混ぜておいてあるわ」
輝夜「…流石ね」

その日の午後。
◯◯「なんだろう…さっきからずっと身体が熱い…」
輝夜「あら◯◯ こんなところでどうしたの?」
◯◯「か、輝夜母さん…!? な、何でもないよ… じゃあ僕行くから…」
輝夜「…?まあいってらっしゃい」
◯◯「………」スタスタ…
輝夜「…うふふ、うふふふふふふ… こんなに効果が早いなんてね… あの子、私を見た時にドキッとしてた…ええ、絶対にドキッとしてたわ… もうすぐよ…もうすぐあなたをママのモノにしてあげるからね…!」

◯◯「…はぁ…はぁ… 輝夜母さんを見た時… 身体が前より何倍も熱くなった気がする… 胸が苦しい…一体なんなんだ…?」

その晩。
◯◯「はぁ…はぁ…輝夜母さん…永琳母さん… 助けて… 僕…身体が変なんだ…」
永琳「うふふ…変な◯◯ね… もっと詳しく言ってみなさい…?」
◯◯「…身体が…熱いんだ…はぁ…はぁ…」
輝夜「どんな風に熱いのかしら…?うふふ…」
◯◯「身体の芯が…とにかく熱いんだ… 母さん達を見ると…もっと熱くなる…はぁ…はぁ…」
輝夜「ならどうしてママ達のところに来たのかな…?」
◯◯「あれ…?なんでだろ…?からだが熱くなっちゃうのに…あれ…?」
永琳「うふふふふ…大丈夫よ◯◯… ママがあなたの病気を治してあげる…」
◯◯「ほ…ほんとに…?」
永琳「えぇ、本当よ…この特製のお薬を飲めば…きっと完治するわ…うふふふふ…」
◯◯「飲む…飲みたい…!」
輝夜「うふふふ…じゃあお口を開けて…?はい、あーん…」
◯◯「あーん…ゴクリ…」
永琳「もう大丈夫…これであなたは救われた…ええ…救われたのよ…うふ、うふふふふふふふ…」
◯◯「…あれ…?前が…見えない…?」
バタッ


そして、あれから200年の時が経過した。
永琳「起きて…私達の愛しい◯◯ちゃん…」
輝夜「ママが寂しくて泣いちゃうわよ…?」
◯◯「…うぅん…まま…おはよう…」
永琳「今日も可愛いお顔ね…うふふ、食べちゃいたいくらい…」
輝夜「あら永琳、美味しく頂くのは夜まで待たなくちゃ…ね?///」
◯◯「まま…しゅき…ぎゅーして…?」
輝夜「もう、仕方ないなぁ… 私もあなたが大好き…ずっとずっと永遠に…」
永琳「私もよ…愛してるわ◯◯ちゃん… もう絶対に逃さないからね…うふ、うふふふふ、うふふふふふふふ…!」

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最終更新:2017年02月07日 21:56