!月#日

今日も仕事の合間を縫って人里へ行った。
私の○○には会えなかった。残念。
仕事場にも足を運んだけど居なかった。
大工達の雑談を聞くと無断欠勤らしい。
こんなことは今までで初めてだ。
でも私の知らない○○の一面を知れたのだから。
よしとしよう。


  $日

この日は何も記されていない。

  %日

昨日町を歩いていると大工さんが話しかけてきた。
私の○○が寝たきり起きないと。
今まで入ったことのない○○の家に入った。
確かに○○は寝ていた。妖気もある。
八坂様にお願いして泊まりきりで居ることにした。
今までになく○○の傍に居ることができる。
今の○○は無防備だ。食事。風呂。全て私が…。
考えただけでもクラクラしてくる。



この日から二週間何も記されていない。



!月!)日

○○が起きてしまった。
妖怪も現れる兆しが無かったのに。
成り行きでお札を貼ってしまった。
お札を貼れば妖怪も来なくなると思うけど。
それじゃあ困る。
もっと○○の近くに居たい。
どうすればいいのだろう。

  ”0日

今日は朝早くに○○の家に行った。
戸と窓の前のお札に少し細工をした。
一日ごとに剥がれるようにすれば○○は怖がる。
きっと堪えきれずに私に助けを求めに来てくれる。
その時はどうしよう。
私が○○の家に行ってもいいし。
○○がここに住むのもいいだろう。
私に縋り付いてくる○○。
あぁ楽しみだ。

  ”#日

○○が禁錮にした。
里の老達には憑き物が他の者にうつらないようにと言った。
ただでさえ怪異を恐れている老達は二言目には了承してくれた。。
禁錮が解けたら○○はどうなるだろう。
真っ先に私のところに来てくれるはずだ。
○○は私が居なきゃ何もできなかったんだ。
私が居ないと…。

  ”$日

○○の禁錮は何時解こうか。
頃合も重要だろう。
○○には私が必要なはずだ。
私に縋り付くことしかできない○○。
私が居なければ何もできない○○。
○○。そうだ。私の○○だ。
誰のものでもない。私の…。

  ”&日

○○の家に行った。
○○の家の戸と窓に板が張り付けられていた。
老達は助言どおりに行動したみたいだ。
○○の様子はよくわからない。早く会いたいけど我慢しなきゃ。
急に大きい音がした。
○○が戸を叩いてる。怖がってる。
もっと怖がって。そうして私のところに…。

  #$日

○○の禁錮を解いて様子を見に行った。
○○は眠っていた。起きない。
妖気も消えている。
もう○○は抜け殻なのだろう。
でもそんなことは関係ない。
私が欲しいのは私だけの○○だ。
あれだけ憑き物がいると言ったのだ。
○○の世話をする者など誰もいないだろう。
明日は里に○○を迎えに行こう。

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最終更新:2010年08月27日 11:29