ええ、そうね…たしか大体一年前でしたかしら。あの人がちょっとフラフラしていたのも、夏が終わって秋になる頃でした。
夏の暑い日々がちょっとだけ和らいで、私も夏の疲れが出たのかなって思っていたので。だから私、主人の元気が出るようにって、
あの人の好物を並べてみたり、お風呂から出られた後で人形に任せるのでなくって、私自ら慣れないマッサージなんてものをしてみたり、
その時は大分喜んでいらっしゃったんですけれども…。結局は悪い虫にたぶらかされていたんですからね。そっちの方に気が取られていたんでしょう。
本当に至りませんでした。勿論主人にも悪い点はあったと思うんですよ。夫婦なんてものは、二人で一つ、一心同体なんていうじゃありませんか。
私めに不満があるのでしたら、言っていだだけましたら良かったのにって。これまでどんな事でも言ってもらえれば、
できる限りは主人に合せてきたつもりなんです。それが、まさか…。

 え?私と主人の間に割り込んできた、邪魔者についてですか?そうですね、もう済んだことですし、今更何を言ってもどうにもなりませんね。
所詮は人の人生にしゃしゃり出て、無駄にあがくことしかできない屑でしたので、そんなものに一々腹を立てていては、勿体ですね。
ああいう泥棒猫なんてのは、私と主人の仲が悪くなるのが大層好きなようですからねえ。そんな相手の土俵に乗るなんて、相手の思う壺ですし。
ですからあんな事があった後でも、私が主人を家から閉めだしたり折檻したりするなんて事、ありませんでしたよ。
魔理沙は随分温いなんて言っていましたけれど。

 おや、その後ですか。いいえ、私はあの後直接は雌犬に会っていませんので、何も見ていないんですよ。噂もとんと聞いていませんしね…。
どちらかといえば、新聞記者さんの方がよくご存じじゃありませんか。………ねぇ。
 ふふふ、どうやら記者さんでもお知りにならないようですね。そうですね、夜の幻想郷は誰も人目がありませんからね。おやおや、お上手な冗談ですね。
残念ながらいくら私でも、殺した相手を人形にする趣味なんて物はありませんよ。まあ明日までには色々とお分かりになればいいですね。

なにせ…明日は丁度、**ですからね。





感想

  • 低能だから最後の意味がわからなーい -- 名無し (2019-10-04 04:24:23)
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最終更新:2019年10月04日 04:24