病みナズ 催眠編

この前たまたま聖様に頼まれてナズーリンと一緒に人里へ買い物に出かけた時の事、隣を歩くナズは不機嫌そうだった。当然だ、ナズは人間が嫌いなのだ。しかし運悪く人間である俺と出掛けることになってしまった。これほど居心地の悪いお使いはあるだろうか、しかし頼まれ事を断るわけにもいかず会話らしい会話もないまま人里まで行き、なんとか役目を果たして帰路につく途中の事。どう接したら良いものかと考えていると突然服の端をつままれて引っ張られた。どうしたのかとついていくと人気のない長屋の裏に連れ込まれた。すると次の瞬間壁に押し付けられナズの顔がどアップになって柔らかい感触を口元で感じた。びっくりして声も出ないでいると既にナズはそっぽを向いて通りに出ようとしていた。あれは一体何だったのか、今考え直しても分からない。もしあれがキスだとしても何故俺みたいな奴にしたのか…ああいうのは恋人同士でするものであっt「何を書いているんだい?〇〇」
うわっ!…あぁナズか、びっくりした…
「ふふ、そんなに驚かなくてもいいじゃないか、それとも見られたくないような内容のモノだったのかい?」
いや、ただの日記だよ、こっちに来てからは毎日が新鮮だからね、少しでも書き留めておこうかなって思ってさ
「ふーん…そうなのか…だが、二つほど間違っているな…」
え?どこ?
「一つ目はここ、私は確かに人間は好ましくないとは思っているが、別に君の事は嫌いではないよ」
そ、そうなのか…ごめん…
「いやいや、別に君が謝る事はないさ、不機嫌に見えてしまうような行動をした私のせいさ。
それともう一つ、ちょうど今書いていたところだよ、ほら、ここ」
?恋人同士でするものであって…?
「?間違ってるじゃないか、私達は元から"恋人"だろう?」
っ!?一体何を…!
「いいからいいから、ほら、これを見たまえ」
?それは宝塔…?
「…君は"私の恋人"だよね?」
そんな…?…?あれ…?俺は…ナズの…?
「そう、私の恋人だよ…」
…あ、あれ…?…そうだったかな…
「そうに決まってる…私はこんなにも君の事が好きなんだから…君も私の事が好きに決まってるよ…」
…そ、そうだった…よね…ごめん、なんかぼーっとしちゃって…
「…あぁ、大事な大事な彼女の事を忘れてしまうなんて…流石の私も傷ついたよ…」
ごっごめん!ごめんね!俺が悪かった!
「…本当にそう思っているのかい?…なら私を抱き締めてよ。私達は恋人同士なんだから別段変な事でもないだろう?」
あ、あぁ、ごめんね、ナズ…
「ん…くふふ、いい具合だ。こう寒いと君の体温がとても恋しいのでね…こうしていると君の心臓の音がよく聞こえるよ…」
そ、そっか、それは…良かった…のかな?
…もう怒ってない?
「うん、許してあげるよ。だから…これからもずっと私だけの〇〇でいてね…?」






感想

  • 人間は嫌いなのに自分に好意を抱いてくれる系大好き... -- おばさんとしあき (2021-06-14 00:06:05)
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最終更新:2021年06月14日 00:06